息子を大丈夫だなと思えた出来事(地方公務員✖️凸凹子育て 27 )
昨日。帰宅した瞬間、息子が駆け寄ってきた。
いつもはリビングに私が行かないと「お帰り」と言われないのに、どうしたんだろう。
そして私の目をまっすぐに見て「あのね、ママ。もう、俺がもらったお金を『貯金したら?』って言わないでほしい。」と伝えてきた。
私は今年、お年玉をもらった息子に半分貯金した方が良いと言い、彼は計画していたものが買えなくなったと、悔しい思いをして泣いた。
私は、これも息子をコントロールしていることかと思い、もう言わない、自分で考えていいと話をしていた。
だから、「うん、わかってるよ。もう言わないようにしてるけど、何かあった?」と答えたら、たちまち息子の顔が曇った。
私を見つめる目に涙が溜まって、「もう言わないでほしいの」と涙を堪えながら繰り返した。
その様子を見て、あっと気づいた。
何かあったんじゃない。
息子はこのことを私に、ずっとずっと言いたかった。
それを「今日言うぞ」と気持ちを決めて、ドキドキしながら私の帰りを待っていたのだ。
だから、帰ってきた瞬間、その決意が揺らがないよう、飛び出してきて訴えたのだ。
何かあったのは、彼の内側。
言いにくいけど、言いたかったこと。
親の期待とは違うことを知りながら、自分の思いを伝えること。
本音を言う時に、涙がでるのは、かつて私もそうだった。
親に対してや、夫に対しても。
我慢してきたことを、伝えようとすると、なぜか涙が出てしまった。
だから、息子がものすごく勇気を出して、私に対面していることが分かった。
あぁそうか、彼は今チャレンジしているんだ、と気づいた。
「何かあったんじゃないね。ムスコくんはずっと言いたかったんだね。だから勇気を出したんだね。伝えてくれてありがとう。もう言わない、約束するよ!」とハグして答えた。
私に伝わったことで、息子はとても満足した顔をしていた。
幼少期は激しいくらいに自己主張していた息子は、不登校になったことで、自己肯定感を全く持てなくなった。するとNoが言えなくなったのだ。
どうしたいか聞いても「嫌」と言えずに、「わからない」と言うか、話を逸らすか、もしくは「うん」と言ってしまって身体症状に出るかのいずれかだった。
前に息子は「親に逆らうのはできないよ」とも言っていた。
子どもに何かを押し付けないように気をつけてはいるが、それでも子どもは親の期待を敏感に感じる。
息子にも、言う前に飲み込まれた言葉がきっとたくさんあるのだろう。
だが今、こうして伝えてくれた。
自分を信じ言おうと決めて、やり遂げた。
元気になったなと思ったし、私はその時、不登校のことももう大丈夫だろうと思ったのです。
息子の「自分を信じる」土台がこうして育ってきたのを目の当たりにして、学校とか勉強とか、そういう現実問題に、息子は自分なりに立ち向かっていくだろうと、そう思えたから。
昨日のそれは一瞬の場面だったけど、息子の回復を感じた本当に嬉しい出来事でした。