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スキルじゃなくて「何を成すか」 デザイン系就活生のキャリア選択


はじめに

進路に迷える大学院生の自己紹介

初めまして!マネーフォワードでインターンをしている大塚眞浩と申します!
学部生の頃はインダストリアルデザインを学び、現在大学院ではインクルーシブデザインの研究をしています。
私は元々、モビリティのデザインがやりたくてデザイナーを志しました。しかしデザインを学べば学ぶほどどんどん興味の対象が広がり、将来の進路をどうするか、就活の軸をどうに設定するのかを現在非常に迷っています。

大事なのはスキルじゃなくて「何を成すか」!?

私が進路を迷う原因の一つに「何が本当にしたい事なのか」という意思をはっきりと持てていないことがあります。その結果「自分は〇〇ができる」というスキルの面ばかりを気にしすぎて、方向性を見失っていました。しかし、自身のデザインと向き合う姿勢を深掘りする中で、「デザインで人や社会の〇〇を叶えたい」というデザインで成し遂げたい目標が、自分のやりたいことを特定するヒントになるのではないかと考えました。

この記事では、その目標を「パッション」と呼び、マネーフォワードで実際に働く、多様な経験を持つデザイナーの方がどんなパッションを持っているのか、それが仕事でどのように活かされているのかを調査するためにインタビューを実施しました。

こんな人に読んでほしい!

  • 広い分野でのデザインに興味があるデザイン学生

  • デザイナーとして何を実現したいか迷っている就活生

  • 今までいたフィールドを飛び出して、新たな舞台で活躍したい人


多様なキャリアを持つデザイナーにインタビュー

1. 石井さん (ビジネスカンパニー デザイン室 基盤デザイン部)

建築やWEBデザインのバックグラウンドをお持ちの石井さん

──石井さんがデザインで成し遂げたい目標(パッション)はなんですか?

デザイナーとして働く以前から「自分の周りにあまりにも使いにくいデザインや質の悪いデザインが多すぎて許せない!俺ならもっと良いもの作れるよ!」という思いが通底しています。
子どもの頃から、ひたすらゲームしたりインターネットなど、ソフトウェア系のプロダクトにたくさん触れて来ました。今振り返るとそれが経験や知識となって、既存製品の良ところも悪いところも具体的に見えてくるようになったのだと思います。

──学生時代は建築を専攻→建築事務所→WEBデザイン→マネーフォワードのキャリアの中で変わったこと、変わらないことはありますか?

まず、自分の周りのデザインを改善していくためには、2つのアプローチがあると考えています。1つ目は「自分が世界のベンチマークになってデザインを引っ張っていく。」2つ目は「周囲にデザインができる人を増やして、世の中のデザインのベースラインをあげていく。」ことです。どちらを目指していくのかという点では、どちらにも意義があるし、難しいなと思います。
建築をしていた時はどちらかというと前者を考えていました。建築の設計ができる人や会社はたくさんいるので、普通の建築は自分がやる必要がないと思っていました。一方でWEB業界はまだプロダクトデザイナーの数が非常に少ないので、自分がやらなかったら誰もやる人がいない、という状況が多々あります。そのため2つ目のアプローチを意識することが増えました。
逆に変わらない部分は、「自分がやってて楽しいことをやる」ということですね。

──現在石井さんが成し遂げたい目標(パッション)に対して、建築のバックグラウンドの影響はありますか?

建築から学んだことはたくさんあります。特にスケール感で言うと「時間のスケール」ですね。建築は一度作ったら何十年、下手したら何百年残るものです。今の仕事でも、5年後10年後評価されるか、今お客さんが満足するかだけではなく、100年後200年後振り返った時にどういう価値を持つかというところまで考えたりしています。 

2. 永岡さん (ビジネスカンパニー デザイン室 HRデザイン部)

工業デザインの専攻からマネーフォワードに入社された永岡さん

──永岡さんがデザインで成し遂げたい目標(パッション)はなんですか?

まず、パッションという言葉を聞いて、内的なものと外的なものの2つがあるなと思いました。「何か作りたい」という思いや、「自分の想像力の行き場を探したい」というものが内的なパッションとしてあります。外的なパッションでは「社会を良くしていきたい」ということを考えていますが、「自分の身の回りの人や、顔が見える人を喜ばせたい」という思いが結果としてそうなっているのだと思います。
この外的なパッションを強く持つようになったのは、大学時代に仲間参加したコンペがきっかけです。妊婦の方向けのサービスを考えたのですが、男性だけでここまで女性に共感できるものを作ったことを評価してもらいました。デザインによって、知らない人にも憑依できるんだということを実感して、デザインで何かをしたいと思ったきっかけになりました。

──学生時代は工業デザインを専攻→マネーフォワードのキャリアの中で変わったこと、変わらないことはありますか?

根源的なものは変わっていないと思います。ただパッションの向く先が明確になったということは変わりました。今デザインしているソフトウェアで言えば「ユーザーさんがどんな人なのか?」とか「法律やシステムのボトルネックはどこにあるのか?」ということに目が向きます。それをきっかけにしてポリシーのデザインやパブリックなものに対してのコ・デザインに関心を持つようになりました。
内的なパッションで言うと、マネーフォワードでパソコン上でデザインをすることが多くなった現在、たまに工作のようなことをするととても楽しく感じることがあります。それは「何か作りたい」という内的なパッションが明確になっているのだと思います。

──永岡さんの成し遂げたい目標(パッション)について、現在の仕事に影響はありますか?

大学にいるときから、やれることはなんでもやるみたいという思いは変わっていません。それこそ、会社の中ではプロダクトのデザイン以外にも、ワークショップを設計する機会やビジュアルのデザインをする機会がありますが、そういうものがあればできるだけ挑戦するようにしています。
社外ではデザインシップのスタッフをやったりしています。その活動として、行政機関の職員の方に向けたデザイン研修の講師をしたことがありますが、その経験はとても良かったと思っています。安定することは嫌いじゃないですが、探求することは好きですね。

3. 中村さん (ビジネスカンパニー デザイン室 ERPデザイン部)

マネーフォワードのカルチャーを体現する「カルチャーヒーロー」を獲得された中村さん

──中村さんがデザインで成し遂げたい目標(パッション)はなんですか?

パッションと聞いて、デザインに対する原動力のようなものを想像しました。私の個人的な性格として「自分でなんでもできるようになりたい」「なんでも挑戦してみたい」という思いがあります。また、一人のデザイナーとして「ちゃんと課題感のあるところ、ユーザーが実際に困っていることに対して解決できるようにしたい」というように考えています。
そもそもデザイナーを志したきっかけとして、小さい頃から誰かが喜んでくれることが好きで、手作りのプレゼントをすることを楽しんでいた原体験がありますが、学生の頃は明確にデザイナー像があったわけではなかったです。

──大学を卒業→マネーフォワードのキャリアの中で変わったこと、変わらないことはありますか?

実際に働き初めてから「ちゃんと課題感のあるところ、ユーザーが実際に困っていることに対して解決できるようにしたい」と思うようになりました。以前まで、確定申告をサポートをするプロダクトのデザインをしていたのですが、このプロダクトは法令を理解していないとデザインに落とし込むことができません。それでも私がユーザーの人の代わりに法令を理解して、シンプルなデザインに落とし込めたと感じた時にやりがいを感じました。
「自分でなんでもできるようになりたい」「なんでも挑戦してみたい」という思いは学生の頃から一貫しています。ですが、エンジニアやPdM、他のデザイナーと一緒に仕事をすることで、自分が役に立っているかとか、貢献できているかという実感を持つようになったことが大きな変化です。

──中村さんの成し遂げたい目標(パッション)について、現在の仕事に影響はありますか?

最近部署を移動したのですが、それは「自分でなんでもできるようになりたい」「なんでも挑戦してみたい」というパッションが根底にあったからだと思います。それは私から上長に直接申し出て実現したもので、よりUIを作る機会を増やしたい、UXリサーチの経験をしてみたいとの思いからの行動でした。
またデザイン室内で開催される「デザイン室all hands」というイベントでは運営や司会、グッズのデザインをする機会があったので挑戦しました。それを周りの人に「良い姿勢だね」と評価して頂き、カルチャーヒーローを獲ることができました。


まとめ:インタビューを振り返ってみて

デザインの手段や立場が変わっても、成し遂げたいことの根源は変わらない。

デザイナーの方がデザインで成し遂げたいこととその原体験をお聞きして、デザイナーとしてデザインで成し遂げたい目標と、それがどう日常の仕事に関わっているのかがより高い解像度で見えてきました。また、デザインする手段やデザインをする立場が変わっても、デザインで成し遂げたいことの根源は変わらず、デザインをする上で強い軸であり続けていることが分かりました。

行動できる場所に身を置くこと、やってて楽しいと思える事が何かを成すことにつながる!

インタビューの中で全員に共通していると感じたこと、それは「行動できる場所に身を置いている」ことです。何かを成し遂げるためには行動に起こす。行動に起こすためにはファーストステップとして、行動できる場所に身を置くことが大事だと気づきました。
同時にみなさんが口を揃えて仰っていたのが「やってて楽しい事をしている。」という言葉です。デザインでただ何かを成し遂げるのではなく、その過程を楽しんでいることが、インタビューを通して強く伝わってきました。

「何ができるか」というスキルではなく、「何を成すか」。そしてそれを実現できる環境はどこなのか。それは楽しみながら実現できるのか。デザインのキャリア選択で、これらは間違いなく大事な軸になるのではないでしょうか?

ここまでお付き合いいただきありがとうございました!私と同じような悩みを持っている方の、少しでも助けになっていれば幸いです。


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