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【エッセイ】31歳女の悩み

最近、同年代の友人と話す機会が多く、ぽろぽろと出てくる悩みがまるで「あれ?その話私からしたっけ・・・私も悩んでるんだけど!」ということが多すぎて30代の女って呪われてるな(さすが厄年パレード)と思った。

”やりたいこと”って30年くらい生きて、やっと見え隠れしてくるのかもしれない。
そして社会の仕組みを新卒で知り、お金という偉大な力に抗えなくて悩み、四苦八苦して、「よし。やっと視野が広がった」となるのが30代だ。

しかしそのころには、自分は結婚しているかもしれない。
お金はパートナーとどう管理しているのか、子供は?ご両親は?この先のライフプランばかり気にしている。
私のやりたいことにかけるお金ってどうしたらいいんだろう。
いまから転職なんてできるのかな。
育休?産休?土日休み?
案外もう30代では周りの環境にがんじがらめだ。特に女は。

結婚していなかったとしても。
私は知らず知らずに周りに合わせながら、生きているのかもしれない。
安定した収入。社会人としての付き合い。保険にだって入るかも。

勘違いしてほしくないのだが、まじめに生きることは本当に素晴らしい。
本当は毎朝読書するくらい余裕をもって起きて、遅刻しないようにちょっと早めに出勤。会社では評価をされるように頑張り、ボーナスもそれなりにもらって、休みの日は家の掃除をきっちり行い、コーヒーを飲む…

私のあこがれの生活だ。
おそらく上記の人間は誰からも”社会的に”評価が高い。
社会に合わせて、最適を選んで生きている。
一般的な最適を。

だけど憧れと同時に私は「一般的になる自分」が嫌いだ。
他人に普通だという印象を持たれるのが怖い。
「なんだか変な人だな」と思われる方が100倍マシだ。
私がおかしいのだろうか?

たちが悪いのが
「一般的な人間に憧れているのに、変人になりたい」ところだ。
自分でもよくわからないのだが、社会的な体裁や外見を気にしているのだ。
そこがよくないところだと思う。
ようやくわかってきたのだが、もっとハチャメチャになっていいのだ。

「30にもなって」という概念を捨てることが一番だ。
あと「女」という呪いも捨てる。
でも出産はまだ女しかできないな。嗚呼。

そういえば、今から自分を変えるために最近始めたことがある。
「本に使う時間とお金を気にしない」である。

私にはパートナーがいるので、一応自分にかけるお金を気にしたり、相手といる時間に配慮をしていた(つもり)なのだが
私が先日「将来は作家になれたらいいなあ~」とこぼしたところ
「君は、本をそんなに読んでいるようには見えない。また、書いているようにも思えない。本当になりたいのならば、もっと小説に向き合った方がいい」と言われ、いかにも論理的!と思いつつ、一応お金と時間の配慮について伝えると「君は医者になりたい息子が勉強していたら、嫌な気持ちになるのか?」と訊かれて「まさか!素晴らしいじゃない!」と言ったら「それと同じ」と言われた。

つまり一緒にいるときに私が本を読んでいても気にしないし、本をいくら買っても、ホームレスになったりしない限りは自己投資なのだから、それは素晴らしいことだと。
自分のパートナーとして誇らしい回答である。

早速その日から本を読み漁っているのだが、日常のスキマ時間というのは案外あるものだ。その時間に、スマホや紙で本を読む。
もちろん寝る前や、家事の合間に大きく空いた時間にも読む。
あとYouTubeでオススメの本を紹介してくれるチャンネルも観ている。

今は活字にあふれ出した毎日がどんどん色づいている気がする。
日常の悩みがなくなったわけじゃないし、やらなくちゃいけないことはたくさんあるのだが(マイナンバー作らなきゃ!とか)
ついついkindleを開いてしまう。
とってもいい感じ。そんな気がする。

いや、そういうことにしよう。
こうやって少しずつ、一般からハズレていけばいい。と思っている。

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