【SS小説】Over again
「武田―――」
いつも、先生は居ないとわかっている名前を呼ぶ。
毎朝、繰り返される呼びかけに対して、彼女はいつもそれを、存在の面からスルーするのである。
「三浦」
「・・・はい」
僕はいつも思うのだが、学校とは何の場なのだろうか?
「三浦、次の単語テストの勉強したか?」
前の席の吉村が僕を振り向いて言った。
「昨日、やった」
「お前は良いよなぁ~。部活、暇でさ」
僕は高校生活を部活に燃やす気はサラサラない。勉強をある程度やって、だいたい怒られないレベルの成績を維持する。僕は学