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「夏と秋」マガジン 第2号

(2018年09月30日発行)

【はじめに】

 こんにちは。こうさき初夏と秋月祐一の夫婦による創作ユニット「夏と秋」のマガジン第2号をお届けいたします。今号の目玉は、こうさき初夏の独自な韻律感が炸裂する短歌連作「ぽと梟」です。お楽しみいただければ幸いです。

* * *

今回のマガジンは、
【こうさき初夏の短歌「ぽと梟」】
【秋月祐一の短歌「ゆでたまご。」】
【教えて秋月さん】
【こうさき初夏の珍獣ライフ】
【カピバラ温泉日記】
という内容でお送りいたします。

* * *

【こうさき初夏の短歌】

 ぽと梟 こうさき初夏

「私は詩そのものである」梟が語る時代はいつごろだらう

ぽつと鳴かなくなる梟は現在下腹部上にをります

ふくらんでゆく梟の胎内はふくらふくらと詩情を集め

ぽつ ぽつぽと梟が鳴いてゐたよと吟遊詩人(バード)啼き ぽつ

梟のつつくピーナツ奪ふ父 ポォーーポーーポォーーーーー

身一つの夜間飛行へ旅立てば月が二つに見えて、梟

ぽ ぽ ぽぽ 梟ふくふく「通行手形を」 ぽ ぽ ぽぽ

旧姓の印鑑くはへた梟と真夏の夜にかはす密約

昨日より目を見開いた梟の小さな眠り羽根を休める

目をとぢて夢に落ちれば明日にはわたしの知らないぽと梟が

* * *

【秋月祐一の短歌】

 ゆでたまご。 秋月祐一

ありがたう。ふたり+一匹で幸せになります(そのうち子どもがほしい)

あまざけの豆乳割りを飲んでゐる、どこもかしこもまるだしの妻

ほつとした。とたんに痒くなつてきた、昨日蚊に刺されたところとか

ピノコ似の奥たん嬢ちやんひたすらにねむる一日十九時間も

さびねこのくうちやんよりも長時間ねむつてゐる、といふ疑惑あり

アラフィフでバツ2無職のおつさんを選んでくれた度胸のある子

子ども服めいたサイズの妻の服たたむ真夏のコインランドリー

ゆでたまご。といつも答へる買ひ物のついでを聞くと、さも真剣に

おほぐちをあけて欠伸をする妻を見ないふりして見てゐる夜ふけ

階段を降りられなくてくうちやんは上から目線でぼくらを送る

* * *

【教えて秋月さん】

 短歌や俳句に関するさまざまな疑問に、秋月祐一がお答えしてゆくコーナーです。創作のきっかけやヒントとなることを願っております。質問者は歌人見習い、俳句初心者のこうさき初夏がつとめます。

(こうさき初夏の質問)

今回もよろしくお願いします。ここだけの話、俳句の作り方をくわしく知りたいという方が、私にこそっと訊いてくるんですよ。「秋月さんはどんな風に俳句を作っているのかなあ」って。私も興味津津です。

(秋月祐一の回答)

「秋月さんが、どんな風に俳句を作っているのか知りたい」というリクエストをいただいたので、それにお答えいたします。

 まず、どんなときに、俳句をつくるのか?

 それはですね。依頼原稿への寄稿、雑誌の選句欄への投稿、句会(メール句会とオフラインの句会それぞれ)への投句など、大小なさまざまな締切があって、それに向けて作句をする、というのが実態です。

 ぼくの場合、季刊の「船団」誌に所属しているので、こうして作りためた句の中から、季節ごとに7句の自己ベストを選び、誌面に定着させるのを、目標としています。

 俳句の場合、「当季雑詠」といって、その季節の季語をつかって句を作ることが一般的です。作り置きや使いまわしでは、句会などの場と季感が合わなくなるため、一年中、つねに新たな句を作る必要があります。このへん、短歌とは、創作環境が異なっているような気がします。

 つぎに、どんな風に、俳句を作っているのか?

 俳句では、「兼題」と呼ばれる、前もって出される題が、漢字一文字であることが多いです。そういう場合に、ぼくがどうしているかというと、ずばり、電子辞書を引きます。えー、それだけなの? という声が聞こえてきそうですが、もうしばらくお付き合いください。

電子辞書をつかった一括検索は、自力で単語を想起するよりも、関連語をより多く見つけられるという利点があります(電子辞書には、前方検索、後方検索の機能があるので、それらを活用するのが、コツといえばコツです)

 ぼくが、なぜ、電子辞書で見つけた言葉で作句するのを好むかというと、それが自分の外部からやってきた言葉であるからです。思いがけない言葉が、思いがけない発想を呼びこむことを、期待しております。

 拙句からの作例を、いくつか挙げてみますね。

兼題「水」→水準器→水準器雑に合はせる極暑かな

兼題「高」→高糖度→高糖度トマトみたいな日々でした

 「水準器」は、カメラや測量器で水平を保つために用いるもの。短歌だと、

  水準器。あの中に入れられる水はすごいね、水の運命として 穂村弘  (1)

という歌を思い浮かべた方もいらっしゃるかもしれませんが、あの水がものすごい温度になるくらい暑い夏、というのがこの句の発想のきっかけでした。

 「水準器」は時間をかければ、自力でもたどり着けたかもしれませんが、「高糖度」はなかなか出てこなさそうな言葉。このとき、ぼくが電子辞書から拾っていた「高」の付く言葉は、こんな感じでした。

 高山(カオシャン)族、高圧ガス、高圧釜、高圧線、
 高架、高解像度、高気圧、高原、高原野菜、高山病、
 高脂血症、高僧伝、高速、高糖度、高句麗、高飛込み

この中から「高糖度」をえらび、夏の季語である「トマト」を組み合わせたところに、口語の発想の句が生まれたかたちです。「高糖度トマトのやうな日々」ってどんな日々だろう、と思っていただければ幸いです。

 句会では「席題」といって、句会席上でいきなり出される題に、一句5分以内に即吟することを求められたりもします。そこでは、今回お話ししたような辞書検索をしたり、歳時記を引いている暇すらなかったりします。そういうときに、どうすればいいのか? 次回、秋月祐一流俳句の作り方・後編。どうぞお楽しみに。

〈今回ご紹介した短歌の出典〉

(1)穂村弘『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』(小学館文庫、2014年)

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【こうさき初夏の珍獣ライフ】

こんにちは、初めまして。
歌人見習いのこうさき初夏です。ぽっ。

こちらのコーナーでは、「生き方」に着目したエッセイを書いたり、寄せられたお便りにお答えしていこうと思います。
なぜ、「生き方」なるものにこだわるのかですって? 大変ごもっともなご質問です。歌人や俳人、詩歌に携わるみなさまにとって、今の世の中、どうですか? 少なくとも私は生きやすくないですね。論点をひとつあげると、生業と詩歌のバランスって、もうくずれかけてるんじゃないですかね。

私はよく詩歌の世界は、社会保障の在り方と同じだって言うんですけど、生業で稼いだ(なんらかの手段で得た)お金をみんなで少しずつ持ち寄り、詩歌を行う場を作ってるのは、働いたお金からみんなで税金を納めて、医療や福祉にまわす社会保障と、仕組みは同じですよね。

ってことは、生業がないと詩歌できないってことになるじゃないですか。それは現状であり、これからずっとその状況に追従しなきゃいけないってことも、ないじゃないですか。

歌人・俳人・詩歌に携わる方々にこそ、状況に甘んじるのとは少し違う「生き方」を構築していく姿勢が、特に必要なんじゃないかと、こうさき個人は感じてるんですね。

歌人に特化していえば、どうやって歌集をだすか、短歌を続けられる環境を作りだすか、そういった事柄さえも「生き方」に収束する話だと私は思います。「生き方」とは個々人がありとあらゆる個別の状況に対して、動き工夫し続けるプロセスです。

以上が、「生き方」について、なぜこのメールマガジンに挙げているか、という説明になります。記念すべき第1回は、お便りを頂いているので、そちらに答えていきましょう。

「片付けが苦手です。そのため新婚の妻と険悪になることもあります。どうしたらいいかわかりません」(40代後半・男)

【こうさきからの回答】

読者の皆様向けに補足しますと、生き方ってだいぶ幅広いんで、こんな感じのざっくりとしたお便りで全然構いません。新聞とか雑誌にあるお悩み相談のコーナーに、生き方を構築するというエッセンスを足したものが、「こうさき初夏の珍獣ライフ」とお考え下さい。

それにしてもこのお便り、切実ですね。新婚なんでしょう?それが片付けが出来なくて険悪って、しんどいじゃないですか。この感じだと、まだ相当片付いてないんじゃないかな。

こんな風にお便りをくれたところを見ると、なんとかしたい気持ちが伝わってきますね。どうしたらいいか分からないってことまで、わかってるんですもんね。この方は片付けできないことを、なんとかしたいんですよね。

そこで今回は生き方をひとつ提案させて下さい。

「片付けるということばを使わない」(大文字)

片付けるってどうすることですか? このへんまったくもってプランがない、もしくはあいまいなのに、ただ片付けるって言ってませんか?

そういうのは、自戒の念もこめて、やめましょう(キッパリ)

具体的にどうするかもわからないのに、片付けなければとだけ考えてるのは、ただストレスになるだけです。何が宿題なのかわからないのに宿題できますか。できないでしょう?
これをお悩みのお部屋の話に戻すと、お部屋は何をする場所ですか? 詩歌を書く部屋、寝る部屋、部屋の用途は、どんな風に生きるかによって変わってきます。

ご相談者様は、家もしくは部屋でどのように過ごしたいのかわからないから、片付けについてどうしたらいいかわからないのではありませんか?

奥様と話し合いをして、家でどんなふうに暮らしたいか、まずはそれぞれの希望を紙に挙げ連ねてみましょう。夫婦で一致する希望はとっておいて、そうでない希望をどうやったら叶えられるかお互いに考えてみましょう。

たとえば自分はダイニングで書きものをしたいけれど、奥様はべつの部屋に書斎を作りたいといった場合、奥様がなぜそういうのかを訊いてみましょう。奥様はダイニングで書きものをされると、料理をしているときに気が散ってしまうのかもしれません。

大事なことは、夫婦それぞれの希望を、家の空間に落とし込んでいくことです。ダイニングテーブルで旦那様が書き物をすると気が散るけど、食卓とはべつの机をダイニングに用意して作業をするなら、奥様はOKかもしれません。

夫婦それぞれの家に対する感覚を洗い出していくこと、感覚を空間に落とし込むこと、この2つの作業を行ったり来たりしながら進めることで、少なくともご相談者様と奥様とが家でどう暮らしたいかくらいまでは、なんとなくすりあわせられるはずです。

え、もしそれでだめだったらって? そしたらまたお便り下さい。もしくは開けてないダンボールはすててくだ(以下略)」

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【カピバラ温泉日記(秋月祐一の日記)】

■9月1日(土)

[音楽]
 吉田剛士さんのソロアルバム『イタリアン・センチメント〜黄昏の幻想〜』をヘビロテ中。吉田さんは、人気デュオ「マリオネット」のマンドリン奏者の方です。イタリアの古典曲が中心ですが、映画音楽のようなロマンティックさがあり、とても聴きやすいアルバムだと思います。

■9月2日(日)

[好調]
 「夏と秋」マガジンの原稿を書いたり、校正の宿題をやったり、家の本の整理をしたり、いろいろとはかどった一日でした。夕食はハッシュド・ビーフ。玉ねぎと牛肉を炒めてルーを溶いただけですが、おいしかったです。本の詰まった段ボールを部屋の片側に寄せ、空間をつくったら、さっそく、サビ猫くうちゃんがごろんごろん。

■9月3日(月)

[散髪]
 一年ぶりに、なじみの美容院へ(その間、東京を離れていたためです)裾を刈り上げてもらい、すこし若返ったような気がします。話していたら、偶然、美容師さんと同じ町に住んでいることが判明。こんど地元で飲みましょうよ、などと盛り上がりました。

■9月4日(火)

[映画]
 今日は臨時の休日だったので、映画『きみの鳥はうたえる』と『寝ても覚めても』をつづけて観てきました。いろいろな共通点のある二作品でしたが、演技がうまいとか、脚本の掘り下げが深い、といった言葉では済まれないレベルで、生きた人間の生活のリアリティが描かれていて、感銘を受けました。邦画が元気なのは、うれしいことですね。

■9月5日(水)

[観劇]
 NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』@東京芸術劇場。坂口安吾の『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』をベースに、芸術作品をつくることの意味、古代のクニづくり論、ファムファタルとの恋愛と、一粒で三度おいしい物語。ドリームチームというべき豪華役者陣のなかでも、深津絵里さんの夜長姫がとりわけ魅力的でした。

■9月6日(木)

[麺麭]
 7月にいま住んでいる町に越してきました。小さいながらも商店街があって、買い物には困らないのですが、この町にはなぜかパン屋さんがありません。ごはん党の方が多いのかしら?

■9月7日(金)
 
[創刊]
 夫婦ふたりの休みが金曜日なので、先週も行った豊島園併設の温泉「庭の湯」へ。入浴後、初夏さんから飲酒のお許しを得たので、駅前の居酒屋で乾杯。ほやの刺身と、めひかりの唐揚げがおいしかったです。夜、メールマガジン創刊号も無事に発行。

■9月9日(日)

[音楽]
 大江千里さんの新譜『Boys & Girls』。ポップス時代の名曲を、ジャズのソロピアノでセルフカバーした意欲作です。先行発売された米国版と、9月5日にリリースされた日本版では曲順が異なり、日本版のほうが、より繊細かつロマンティックな印象が増したような気がします。

■9月11日(火)

[漢検]
 十月に漢字検定2級を受けることにして、そのための勉強をはじめました。2級はすべての常用漢字が出題範囲で、今のぼくにとっては、けっこう難しく感じられるのですが、ものは試しと受験してみることに。

■9月14日(金)

[実家]
 先月、台風で延期となっていた実家行き。ぼくの妹と、甥のいっちゃん、そして初夏さんが顔合わせ。母からは、風疹の抗体検査は受けたか? 式を挙げる予定はないのか? と質問がやつぎばやに。夕刻、みんなで回転寿司を食べに行きました。

■9月15日(土)

[観劇]
お気に入りの劇団アムリタの公演を観てきました。
ツイッターに書いた感想をまとめておきます。

 *

 アムリタ『虚構の恋愛論(2018)』@北千住BUoY。元銭湯の大空間を存分につかって、観客の想像力を刺激する、メタ構造の恋愛論。ミクロとマクロが同居するような戯曲、ひとり何役もの演じ分け、暗闇の中での芝居、などアムリタの諸要素がぎゅっと詰まった力作でした。17日まで。おすすめです。

公演が終了したので、ネタバレを気にせず書きますが、人間の縁結びをしているけど、恋とは何かを知らない神さまが、本気で失恋してしまう(役者さん本人の)役になったり、子どもから大人へ変わろうとする少女が、同時に、土中から出て羽化をする蟬の役だったりする、とつぜんの役柄のシフトが面白かったです。

全般的にメタな雰囲気で、短いシーンの積み重ねで描かれた作品の中、野村(由貴)さんと藤原(未歩)さんの白熱したやりとりが魅力のラストと、鈴木(太一朗)さんと河合(恵理子)さんがしみじみと語りあうエピローグ、この2つのシーンに差異がつくと、終劇感がより明確になったではないかしら?

 終演後、女優の野村由貴さんとお話しさせていただきました。アンケートを渡したら、野村さんの方から「もしかして秋月さん?」と気づいてくださって。長年、演劇の観客をしてるけど、こういうのは初めての体験でした。野村さんは、活動の拠点を東京に移されたそうなので、今後、アムリタの公演以外でも、拝見する機会が増えそう。ファンとしては、うれしいニュースでした。

■9月17日(月)

[夕立]
 ものすごい夕立。駅前のセブンイレブンまで、仕事の資料をネットプリントしに行きたいけど、雨脚が弱まるまでは無理。ビール飲んじゃおうかなー。

■9月19日(水)

[音楽]
 今宵のBGMは、トビアス・ヴィルデンの『Artifacts / Scenes - Piano Works』。雪の降りしきる夜のような静謐なイメージのソロピアノ。落ち着いて作業をしたいときに、ぴったりです。

[読書]
 塚本邦雄といえば、本棚の整理をしていたら、自選歌集『寵歌變』が3冊くらい見つかり、そのうちの1冊は直筆サイン本だったという。どんだけ塚本さんが好きなんだよ、自分。

■9月21日(金)

[音楽]
 昨夜から今朝にかけてのBGMは、吉田慶子さんの『カエターノと私』(2014)。吉田慶子さんは、ボサノヴァや、古いサンバ・カンツォンを歌われている方。本アルバムでは、カエターノ・ヴェローゾの曲を、ピアノ、ウッドベース、吉田さんの歌声で表現。静謐さに満ちた、かぎりなく美しい世界が広がっています。ぼくのお宝盤のひとつ。

 
■9月22日(土)

[構想]
 こうさき初夏と秋月祐一のユニット「夏と秋」。短歌や俳句のみならず、この日記にも載せている演劇評(評というほどのものではなく、単なる感想にすぎませんが)のようなものも、「夏と秋」の活動内容のひとつです。あらゆる表現に対して、頭と体をひらいていたい。「夏と秋」の構想はふくらみつつあります。今後の展開にご期待ください。

■9月23日(日)

[極秘]
 「夏と秋」の極秘のプロジェクトのため、深夜のカラオケボックスへ。情報解禁日まで、お待ちくださいね。

■9月24日(月)

[短歌]
 国分寺の胡桃堂喫茶店で行われた、下記イベントに参加。
  架空線、線ー
  石川美南『架空線』と、装幀、版画、短歌の世界
  石川美南×尾田美樹×花山周子

 著者、装幀家、装画をお描きになられた版画家の語る、歌集の制作秘話。とても興味深かったです。

■9月25日(火)

[前日]
 初夏さん曰く「秋月さんと結婚してから、毎日が文化祭の前日みたい」そうだね。毎日とっても楽しいよ。

* * *

【編集後記】

夏が終わってしまう。夏から秋へ変わりゆくこの時期は私のバイオリズム上とても危険な時期である。急激な気温変化と長雨でぐったりだ。体を温めたり冷たいものを控えたりをシビアにやってみたところ、今年はここ数年のこの時期で一番調子がいい。秋のなかへ入っていく準備を整えている(夏)

こうさきの編集後記には、歌人と俳人がわかりあうことの難しさが、端的に表されているような気がした。11月を木々の色づく晩秋だと思っている歌人と、木枯しの吹く初冬だと思っている俳人とがいる。これは歳時記や季語に関する知識の量の差だけの問題なのだろうか? 微力ながらぼくは、歌人と俳人の相互理解のための架け橋になりたい(秋)

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「夏と秋」マガジン 第2号
夏と秋:こうさき初夏・秋月祐一
発行人:こうさき初夏
無断複製ならびに無断転載を禁じます
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