第9回 この世は「バランス」が大事
想像してみて下さい。
この地球は、太陽や月との距離、温度や大気の濃度など、絶妙なバランスを保って成立しています。
地表には何億種類もの生き物が、食べたり食べられたり、上手く生態系を作って、調和しながら生きています。
私達の体の中も、何億という細胞がケンカする事なく、様々に作用し合って、一つの人間を形作っています。
この世は「バランス」が取れて、色んな物事が調和しているからこそ、行き詰まる事なく、発展する事が出来るのです。
今日のキーワードは、「この世はバランス」
人間も自然の一部ですので、無意識に色々なことのバランスを取って生きています。
私達の生活も「バランス」を取る事を意識すると上手く行くように出来ているんです。
バランスが取れていないとはどういう事かと言いますと、
例えば、「私と仕事、どっちが大事なのよ」とかよく聞きますよね。
あれって、旦那さんの仕事やお付き合いの時間が多くて、夫婦の時間が少ない。仕事と家庭のバランスが悪いと感じているから、奥さんが怒っているんです。
こうしたバランスを崩す原因となるのは、人間の「こだわり」や「とらわれ」なんです。
例えば、腹の立つ人にとらわれて、考えすぎてぐったり疲れてしまったり。
「もっと頑張らなければいけない」「もっと痩せなければ美しくない」といった、変なこだわりにとりつかれてしまったり。
こうして一つの事に夢中になってしまって、全体のバランスが崩れると、上手く行かなくなるんですね。
どうしてかというと、この世の中、シーソーのように、一方が極端に上がれば、その反対側は下がるようにできています。
こういう姿を、天理教の教祖おやさまは「二つ一つが天の理」と仰っているんです。
例えば「つっぱりが強くなりすぎると、つなぎが弱くなる」と言います。
つっぱりとは、自分の信念を貫く姿。自分が自分がという我の姿。
つなぎとは、我を出さず、相手に合わせる姿。人を立てる姿。
我を出し過ぎて、つっぱりが強くなると、その分つなぎが弱くなって、周りの人と上手く行かなくなる。
逆につなぎを意識し過ぎると、つっぱりが弱くなって、自分の我を全く出せない。相手に合わせ過ぎてストレスがたまる。
どちらが極端になっても、上手く行きません。
つっぱりとつなぎは、二つで一つ。ちょうどいいバランスを取る事で、人間関係が上手く行く。
バランスを取ることの大切さが述べられているんです。
また、「かとうやわらこう」「水の心」というお話もあります。
こだわって、こうしなければいけない!という姿でなく、その場面場面で、固く行ったり、柔らかく行ったり、水のようにこだわりなく行動することが、上手く行く秘訣という事です。
こうして、偏りをなくすと、人生がスムーズに進むという事を教えて下さっているんですね。
この世の中は、二つ一つが天の理。
何か一つのことにとらわれて、流れが悪くなっていると感じた時は、「この世はバランス」だと思い出して下さい。
これがわかっていれば、もう行き詰まることはありません。
「この世はバランス」これを心がけると、運勢がどんどん上がりますよ。