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2月、書き散らし
永遠などない って言葉を当たり前に受け止められているなら、この星や私たちさえも永遠に続くはずがないって、きっとみんなわかっているのか。私がいなくなったあとの世界なんて本当にどうでもいいんだけど、こまめに電気のスイッチを消して回る。結局、私の美しい地球 がなくなるのは嫌なんだ。本当に勝手な話。
他の植物動物と同じく、ただ子孫を繋いでいくために生まれて生きているのならば、どうか思考などできない存在でありたかった。哲学などできない、ただの葦でありたかった。
知らない音楽に鳥肌が立った夜。自分がいない場所でこんな良い夜があるなんて、なんか不思議だった。そんな夜が世界中に散らばっていて、自分が一箇所にしか存在できないことがおかしかった。私は私でしかいられないことがもどかしくて、あんなこともこんなこともしてみたいと思うけれど、コーヒー500円の看板しか出ていない近所の喫茶店にはいまだに行ったことがない。
好きな人たちのポートレートを撮れない。感情の機微をつぶさに見せられることに耐えられなくて大好きな映画が大の苦手な私は、今日もあの人の手元を写す。でもね、顔っていうレッテルづけの格好の標的なんかよりも、その人全体が発してる雰囲気が好きなんだ。だからちょっと、ルネ・マグリッドに惹かれてしまうのかもね。諸説には母親の自殺のトラウマが大きく関係しているとありますが、私はそれだけではないと思います。
「行ったら終わっちゃうんだよ」って言葉には、全てが詰まっていると思います。何の全てかって?それはわからないけれど、宝くじが当たった時を妄想しているのが楽しいみたいに、旅行は計画を練って、荷物を詰め込んでいる時間が案外一番楽しいのかもね。そうやって、"現在"なんてない今を、過去と未来だけをやり過ごして生きている。
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