無理してワンランク上の中学に入ると苦労すると言われるが、それは嘘であるという話
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『ワンランク上の学校に入ると、入った後苦労するよ。』
こんな言葉をよく耳にするが、果たしてこれは本当なのでしょうか?
個人的には入試を突破している時点でワンランク上ということはないと思うのだが、今回はこちらについて調べてみる。
1 入試の成績とその後の成績の相関
こちらについては、中学受験専門塾スタジオキャンパス代表の矢野耕平さんの記事にデータがあったので、そちらを拝借する。
こちらを見ると、入試で圧倒的な成績を収めた生徒以外は、ほとんど相関がないことが分かる。記事を読むと中1の夏休みを過ぎたあたりから、相関がなくなってくるのだそう。
実は私も、高校入学して初めて担任の先生と面談をしたときに
『お前は入試の成績がクラスで1番だったぞ。期待しているから、これからも頑張れ。』
と声をかけてもらったが、最初の中間テストは確か240人中220位という酷い結果だったのをよく覚えている。
2 公立・私立別の不登校要因
しかし、私立中学入学後、勉強についていけずに病んでしまい、その後不登校になったというような記事をよく見かける。
『2月の勝者』という中学受験漫画があるのだが、その中でもこのような生徒がいた気がする。そして、そんな記事が上がる度に、いつも中学受験の是非を問うてくる。
以前どこかの情報番組で、『子供の入学後の責任は?』というような議題があったが、果たして本当に私立中学に行くと病みやすくなるのだろうか。
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_1.pdf
総務省のページに公立と私立ごとの不登校率、そしてその原因についてのデータがあったのでそちらを参考にする。
まずは小中学校の不登校の割合を見ていく。
・公立 2.6%
・私立 1.9%
このような結果となった。
次に不登校の要因を見ていく。
この中で公立と私立で開きが大きいものに注目すると
1 無気力・不安
→公立 50.0% →私立 39.6% 差 −10.4%
2 入学後の不適応
→公立 3.1% →私立 8.9% 差 +5.8%
3 生活の乱れ
→公立 11.9% →私立 7.2% 差 −4.7%
4 学業の不振
→公立 5.1% →私立 9.1% 差 +4.0%
こられが理由として上位を占めている。
私立の不登校の原因として、学業の不振と入学後の不適応が挙げられる。
しかし先ほど挙げたデータを参考にすると、入学時の成績と入学後の成績には相関がないので、これは入学してないとなんとも言えない。
入学後の不適応についても同様である。
ただ個人的には、無気力での不登校の割合がぐっと減っているのが
とても良いことのように思える。
学歴は生きていく上で必須ではないが、無気力と言われると生きていく上で色々と苦労するだろうなという印象を受けるからである。
3 まとめ
よく『中学受験のその後の闇』みたいな記事を見かけるが
今回のデータを見ると、あまり悲観することはなさそうである。
いかにもメディアが好きそうな話題なので
よくピックアップされているだけなのだろう。
また、入試の成績とその後の成績もほとんど関係がないため
入学後の心配をする暇があったら、1問でも多くの問題を解いて上の学校にチャレンジするべきだと思う。
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