なつなぎ瑠璃

全死大戦の第3巻の発売を寝て待っていたら9年の歳月が経ってしまった。 未だセーラー服を脱ぐことはできていない。 元長柾木先生の質問箱で直接質問したら「多分続きは書かないです」というようなことを言われたため涙目になったことがある。

なつなぎ瑠璃

全死大戦の第3巻の発売を寝て待っていたら9年の歳月が経ってしまった。 未だセーラー服を脱ぐことはできていない。 元長柾木先生の質問箱で直接質問したら「多分続きは書かないです」というようなことを言われたため涙目になったことがある。

最近の記事

ネガティブにならない『自虐ネタ』

『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』を読んだ。 元から薄い文庫本であるが、軽快な読み口に思わず一晩で一気に読み終えてしまった。 阿佐ヶ谷姉妹のことは今まで、「歌がうまいらしい」とか、「姉妹ではないが二人で暮らしている」とか、「玄関開けたら、いる人」くらいの認識しかなかったのだが、(そしてそれは全部合っていたのだが)、 読み進めるうち、二人の間の絶妙な距離感、意外と違うそれぞれの性格を完全に理解した気になれてとても楽しかった。 本作は、webメディアにリレー形式で発表さ

    • 穴があった。

      穴があった。自宅のマンションから出てすぐ、隣のコンビニとの間の細い路地に、ぽっかり空いた穴があった。 内側に苔がびっしり生えていることから、昨日今日で空いた穴ではないことは明らかであるが、 引っ越してきてから約3年間、毎日通っている道だというのに、 恥ずかしいことに私は、つい今しがたその存在に気がついたのだった。 人目も気にせずしゃがみ込んで、まじまじと観察する。 内壁に沿ってびっしりと苔が生えている。 よくみると、苔は一種類ではない。 子供が描いたイラストみたいな、「ま

      • 大好きな作品に出会うきっかけがいつどこで待ち受けているかなんて誰にもわからない。

        春と夏の境目を覆い隠すように、つつじは乱れ咲いていた。 つつじが咲いているのを見ると、5月真っ盛りなのだなと思うけれど、 実際は4月の初めにはもうちらほらと咲き始めていて、20日ごろには満開になっている。 私の中に、つつじイコール5月というのが定着したのは、間違いなく子供の頃に読んだ『サマータイム(佐藤多佳子著)』のおかげである。 佐藤多佳子先生の著作は、どれもこれも10代になったばかりの私にはまさに’鮮烈’だった。 先生の著作に触れたのは、サマータイムが初めてで、出会ってか