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ギリギリ昭和生まれ懐かしの交換日記&プロフィール帳!親友と時を超えた再会。
1986年寅年生まれの私が小学生の頃、「プロフィール帳」というものが流行った。
6穴リングとかで、ノートより少し小さめのアルバムみたいなものだ。
1枚取って友人に渡し、「これ書いて」とお願いする。
項目はプロフィール帳によって異なるが、だいたい基本項目としてあるのが
・名前
・ニックネーム
・住所
・電話番号
・好きな食べ物
・好きな芸能人
・好きなTV番組
・マイブーム
・好きな人はいるか?
このあたりだ。
今思えばなかなかプライバシーに突っ込んでくるなぁという質問事項である。
個人情報保護がスタンダードになった今の時代に健在しているのか怪しいが、もしあるとしたら
・メールアドレス
・好きなYouTuber
あたりが追加されているのだろう。
クラスメイトがそれを書いてくれて、出来上がったら返してくれる。
住所の町名まで&電話番号の市外局番までが見事に全員同じそれらを、大事な宝物のように再びプロフィール帳に戻して完成。
お願いしたにも関わらず、大して読み返すことなく大事にしまっていた。
あれって、一体何だったのだろうとふと思い出した。
クラスメイトが少ないのもあり(田舎だったので30人程度だった)、ほとんどが白紙のページだ。
それをなんとか埋めたく、我が家族にも渡して書いてもらっていた(本当に一体何だったのだろう)。
4歳下の幼い妹は「好きなバンドは?」の質問に対して『ヘアバンド!』と答え、幼いながら豪快な大喜利をかましていた。
同時期に流行ったのが「交換日記」。
インターネットが普及していない時代に、全国的に流行るものが似ているって面白い現象だなと改めて思う。
ああいうのって誰から言い出したのかももう思い出せないが、誰かが用意したノートに仲良しの何人かで交換日記を回す。
1日で回すこともあれば、何日後に「遅くなってごめん」という枕詞から始まる謝りの言葉を書くこともある。
家に帰って、宿題の後にそれを書くのが日々の楽しみの一つだった。
書く内容はもう至って普通の日常のことだ。
TVで見た内容とか、今ハマってることとか、今日◯◯先生が◯◯してたとか、◯◯ちゃんてこうだよねとか(悪口とは限らない)。
色んな子同士の組み合わせで交換日記をしたが、やっぱり気が合う合わないは当たり前のようにある。
気の合わない(波長がズレる)子との交換日記は、どちらからともなく回さなくなって終わったり、「これを終わりにしよう」と言い出す子もいる。
交換日記を回さなくなったからと言って友人終了というわけではなく、クラスメイトの一人として普通にこれまで通り仲良くする。
女子ってほんと、不思議な生き物だと思う。
その中で唯一、ずっと交換日記が続いた友人。
それが、幼稚園で出会い小学生時代ずっと心の友だったKちゃんだ。
Kちゃんは病院の娘さんで、お医者さんであるお父さんにも一緒によく遊んでもらった。
家に行ったら必ず百貨店の紙袋があって、おやつに粋な美味しいお菓子を出してくれた。
当時Kちゃんが飼っていた犬に猛烈な勢いで襲われたことがあるが、そんなことも忘れてしまえるほど仲良しだった。
彼女は中学受験を経て夢だったお医者さんを目指し、離れ離れになった。
しばらく途絶えていたが、私が社会人になり働き出した百貨店のお得意様で、インフォメーションデスクを訪れ感動の再会を果たした。
Kちゃんは県外に住んでいたが、帰省の度に会いに来てくれて束の間の時間に話していた。
年賀状などのやり取りも続いていたが、お互い忙しくしていてプライベートでゆっくり会えることはなかった。
しかし昨年の一時帰国の際。
母が仕事で偶然Kちゃん家族をお世話したのがきっかけで(彼女は数年前に地元に帰ってきていた)、電話を繋いでくれた。
やっとLINEを交換することが出来(2人とも連絡不精なところも気が合う。笑)、なんと大人になって初めて一緒にディナーすることが出来たのだった。
久しぶりのKちゃんと、初めて会う2人のかわいいキッズたち。
「ママの親友のなっちゃんよ」
と紹介してくれ、とても嬉しかった。
心の繋がりに時間なんて関係ないなと改めて思った。
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「いくら連絡を取っていなくても、心にいつもあるのが友人」だと思う。
毎日連絡を取っていなくたって、会えば前回の延長みたいに話に花が咲く。
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KちゃんはUSの学会で発表もするお医者さんでありながら、大学院で更に勉強もしながら2人のキッズを育てている。
もう、スーパーグレート母ちゃんだ。
それでいて当時と同じくまったく飾らない、牡羊座全開でユニークな美人さん。
お互い海外に縁があるということもあり、時を超えて話が弾みまくった。
とても数十年のブランクがある長話とは思えなかった。
Kちゃんと会った後、一時帰国を生かして大掃除をしていたところ、私たちが2人で書いていた交換日記を数冊発見したのだった。
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あまりに懐かしくて一気に読破、超絶にユーモラスでエモーショナルな私たちの交換日記だった。
あの頃の私たちはこんなことで悩んでいたんだ、と、タイムカプセルを開けたような気分になった。
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イギリスに再び飛び立つ私は、Kちゃんにこれを持っておいてほしくて郵送したのだった。
Kちゃんは、
「2人の宝物、授けてくれてありがとう!
日本に帰ってきたら、うちで絶対一緒に読もうね!」
と言ってくれた。
娘ちゃんに読ませてもいいかと尋ねられたので「もちろんいいよ!」と答えた。
実にしょうもないことを書いているので恐縮したが(笑)、ママが今の娘ちゃんと同じ小学生だった頃の日記を読めるなんて、スーパーレア体験だ。
Kちゃんと一緒にあれを音読できる日を、一つの楽しみにして生きている。
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