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【グラストンベリーひとり旅①】ストーンショップでアップルクランブルを。

ひとり旅から帰ってしばらく経った。

間違いなくターニングポイントとなった、大喧嘩、冷戦、初雪の降る日に家を出たひとり旅。

高速バスでイギリス西部へ。雪が積もっていく。

今も引き続きロンドンに住んでいるということは、そういうことである。


今回のひとり旅のテーマは「大浄化」。

そういうつもりで出て行ったが、予想を遥かに超える(いや、予想や計画など何もしていなかったが)出会いや”内側の自分誕生”というギフトをたくさんいただき、凄すぎる日々だった。

この素晴らしい思い出たちを、大切に大切に、ゆっくりと綴っていきたい。



長い間恋い焦がれた町、グラストンベリー。


私がイギリスに移住が決まった時、マブダチのRちゃんが教えてくれて初めて知った。

彼女とは一人旅同士で運命的な出会いをしてからNYに一緒に行ったこともあり、離れていても機会さえあれば定期的に話したり会ったりする。

彼女も私も占星術や精神世界が大好きで、日常会話に自然とスピリチュアル的な要素が出てくる貴重な友人だ。


Rちゃんが

「すごくスピリチュアルな場所って聞いたことあるんだ。イギリスに住むならぜひ行ってみてよ!」

と激推ししてくれていたのもあり、とても行きたかった場所だ。


今回、彼と大喧嘩の後に冷戦状態で「ひとりになりたい」と家を飛び出し、初雪の降る日にロンドンから数時間バスを乗り継ぎはるばるやってきた。

カントリーサイドなのでロンドンよりも更に気温は低く寒かったが、とても運命を感じるタイミングと場所に私の心はかなり燃えていた。


バス停に着いた瞬間から、今までに感じたことのない感覚。

町の成分がスピリチュアルでできているのかと思うほど、天然石やヒーリンググッズ、タロットやオラクルカードのお店が点在している。

ロンドンにもそういったお店は何件かあり、普段からタロットを扱う私は時たま訪れている。

その比にならないほど、このハイストリートと呼ばれる一本の道の両脇に、それらはずらりと並んでいるのだ。


大きなスーツケースをごろごろ引いたまま、私は気になったお店に入りそれらを眺めた。



時系列が前後するが、2日目にあるお店でクリソコラの石を買った。

クリソコラは、グリーン〜ブルーの「地球」を連想させるような色の美しい石。

昔から好きだったが、これほど「あ、私のだ!」と思う石に出会ったことがない。


初日に訪れた時にはいなかったマダムが一人いて、聞くとオーナーさんだそうだ。

全身ライトブルーに統一したコーディネートで、ポジティブなエナジーが充満している素敵な女性だなと思った。

どんなきっかけだったか覚えていないが話がどんどん弾み、彼女は

「ねぇ、アップルクランブル好き?作ったんだけど食べる?」

と、彼女手作りのアップルクランブルにヨーグルトをかけて私にくれたのである。

マダム手作りのアップルクランブル。


アップルクランブルは、イギリスの家庭でよく作られているスイーツだ。


天然石のお店でオーナー手作りのスイーツをいただくなんていう経験は初めてだったが、まるで親戚のお姉さんが経営しているお店に来たような感覚だった。

「ティファニーで朝食を」のオープニングで、オードリーヘップバーンはNYのティファニーでクロワッサンをかじりながらジュエリーを眺めていた。

私は今、イギリスの田舎でアップルクランブルを食べながら天然石を眺めている。

カラフルな器に入ったそれを一口ずつ口に運びながら、ゴージャスで美しい石のアクセサリーたちをゆっくりと眺める。

なんて優雅で自由で素敵な時間だろうか。


色とりどりの石に癒される。



店内次々にお客さんが訪れていたが、彼女は私とのおしゃべりに夢中になっているようだった。


「まさか石を見ながら手作りスイーツをごちそうになるなんて、考えたこともなかったわ!」

と笑いながら伝えると、マダムも

「私もよ!なんでかしらね?笑」

と笑っていた。


まだ私は何を買うなどと伝えていなかったし、これはなんとなく波動が合っていたとしか言いようがない。


彼女は身の上話もしてくれて、それがダイレクトに今の私に必要なメッセージだった。

「35年連れ添ったパートナーとは、毎日のように議論議論、寝ても覚めても議論ばっかりだった。でも、あれは何の幸せも呼ばなかったわ。世界中を一緒に旅して石を集めて小さなビジネスから始めたの。仕事もプライベートもずっといっしょだったから、それがよくなかったと思う。

今一緒にいるパートナーは本当に私を気遣ってくれて、女子みたいにたくさん喋るし優しいの。嬉しいんだけど、まだその優しさに慣れないわ。

私たちに必要なのは、バランスね!」


他にもいろんな話をしたが、この会話が一番印象に残っている。



私も私で大喧嘩をして飛び出してきたことを話した。

「たくさん問題を抱えているけど、でもカップルって大小いろんな問題があるのは普通のことよね!」

と私が言うと、彼女は笑顔の奥でよく考えながら

「私はそうは思わないわ、たくさん問題があるのは全然普通じゃないと思うわ。心はいつも知っていて、傷ついていると思うのよ。」

と、はっきりくれたのだった。


ここ最近チャクラの勉強を真剣に始めようと思っていたこともあり、特にハートチャクラがほとんど正常に機能していないと思っていた。


ハートチャクラの色はグリーン。

無意識に選んだあのクリソコラのグリーンは、私のそれを補ってくれようとして手に取らせてくれたんだと確信した。


地球みたいなクリソコラと、愛の色マゼンタの巾着。



マダムに、

「昨日これを見て、今日やっぱり私のだ!と思って迎えに来たの」

と伝えた。


そして彼女の生き方とキャラクターが大好きになったのもあり、この瞬間を素敵な思い出として残したいと、何かもう一点彼女に見繕ってもらった。

それが、チャクラカラーのブレスレット。


上品な小ぶりのチャクラブレス。


よくある大きな粒の天然石ブレスではなく、小さい粒の石でできたブレス。

パッと見た瞬間に気に入ったし、マダムが選んでくれたのが嬉しく連れて帰ることにした。


彼女が一緒に写真を撮りたいと言ってくれて、たまたま来たお客さんに写真撮ってとお願いするフレンドリーさもイギリスならではで大好きだ。

彼女の「自分全開!爆発!」の生き方を見て、私もとても感化されたのだった。

とてもそんなお歳に見えないほど、艶のある生き方を体現している彼女。

すっかりあのエネルギーのファンになった。

グラストンベリーに着いて、大きなスーツケースを片手に私に語りかけてくれたクリソコラが出会わせてくれたご縁。

もしも初日に買っていたら、このマダムと出会うことはなかっただろう。

翌日「やっぱりあのクリソコラを迎えに行こう」と、あのタイミングで足を運んだから、こんな思いがけない出会いがあった。

「すべてがベストタイミングで巡っている」と常に感じている私だが、グラストンベリーとの相性の良さは他のどんな場所とも比べ物にならない。

心から感謝の想いだ。

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Natsumi🇬🇧
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