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半分このわたしたち。
朝、わたしのアラームで、彼のほうが先に目を覚ました。朝と夢の間をさまようわたしをよそに、少し暑かったのか、彼が窓を開ける。梅雨特有の冷たくて湿った空気が部屋に流れこんでくると、彼は再び眠りについた。そうか、彼は今日休みと言っていたなあと、ぼんやりした意識のなか思う。
だんだん少し寒くなって、寝ている彼の腕の中に潜り込んだ。わたしは寒がりで、彼は暑がり。そんな彼の腕の中は案の定、ほかほかに暖かくて。もっとその体温を分けてほしくて、彼の体に腕を回すと、今度は彼のほうから腕が伸びてきた。
彼は暑がりで、わたしは寒がり。冷たい空気に晒されて冷えたわたしの体を、暑がりの彼はいつも心地よさそうに抱きしめる。彼の首にぴた、とおさまるわたしの頰。ぎゅっとくっついて離れない体。彼はおそらく無意識に、心地良さを求めているだけなのだけれど。
窓の外はざあざあと雨が降っていて、彼の心地良さそうな寝息と共にわたしの耳を飾る。冷たい空気なんて、どこか遠くに行ってしまったみたい。
寒がりなわたしと、暑がりな彼。足して割ったらちょうどいいね。ひとりよりふたりのほうが、心地良いよ。
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