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岩手は宮沢賢治より大谷翔平

花巻へ行き、宮沢賢治関連施設を巡る。旅のお供に「銀河鉄道の夜」が入った短編集を持ってきたけど、ホームステイ先の本棚にあった「シャーマンキング」に心惹かれてしまったので全く読んでいない。子どもの頃に読んでいたシャーマンキング、主人公の麻倉葉が1985年生まれなことに震える。あいつもう39歳なのかよ……。

おうち近くの食堂でばかでか麺を食べながら、ふと壁を見たら「Happy Wedding おめでとうスペシャルランチ」と書かれた貼り紙が大谷翔平の写真とともに飾られていた。みんな大好き、大谷翔平。

ピカピカの晴天で、ロンT一枚で汗ばむ陽気。ところどころ紅葉もしているけど、秋というか晩夏な感じ。

宮沢賢治は科学、芸術、宇宙、宗教、農業に通じ、特に相対性理論と妙法蓮華経から大きな影響を受けたらしい。盛岡高等農林学校にはなんと首席で入学していた。

それなのに、わたしはなぜか宮沢賢治はボーッとした人だと思っていた。大変失礼な勘違い。

絵もすてき

農民芸術概論綱要の序論がかっこよかった。宮沢賢治、全然ボーッとしていない。なぜわたしはそんな勘違いを……。

宮沢賢治は熱心な法蓮華信者だったそうだけど、銀河鉄道の夜に十字架が出てきたり、ヨーロッパの雰囲気があったりするから、なんとなくキリスト教のイメージがあった。お友達にキリスト教徒がいた影響っぽいけど、本人は仏教徒なのに不思議な気がする。そして、わたしは本当に宮沢賢治のことを何も知らない。

宮沢賢治が亡くなったのは37歳。死に方が不穏だった。どういうことなんだ?

新花巻駅からのちょうど良い電車がなく、疲れ果てたので帰りはタクシーで花巻駅まで行く。

タクシーの運転手さんは「北上は都会です。花巻は北上に完全に負けました」と言っていた。いわく花巻の大金持ちが新幹線建設時に土地を開け渡さず、その結果新幹線の新花巻駅と在来線の花巻駅は7キロ近くも離れてしまった。利便性は悪く、それが地域衰退の大きな原因の一つだという。

運転手さんは「全ては〇〇のせいです」と今は亡き大金持ちの下の名前を吐き捨てていた。私利私欲に生きる金持ちは末代まで恨まれることを目の当たりにした。万が一大金持ちになることがあったら、花巻の運転手さんを思い出して自分への戒めにしたい。

なお一説によると、大金持ちは花巻のあたりから青森まで行けるほどの土地を保有しているとのこと。桁違いの地元有力者。

北上駅からおうちへのバスまで時間があったので、昨日美味しかった唐揚げを買って食べる。まだ温かく、こういうのはその場で食べるのが一番おいしい。

食べる前に撮りなよ

昨日家守さんご家族から「南部せんべいは普通に食べる」「バターのやつがおいしい」と教わったので、買ってみたらめちゃくちゃおいしい。あっさりさっぱりな南部せんべいを揚げ、さらにバターを絡ませることでコクをプラスしたギルティな味。

大学生の頃だったらハマったかもしれないが、38歳のわたしは三分の一ほど食べて胃がもたれた。直前に唐揚げを食べた影響もきっとある。

今日行った定食屋には大谷翔平の結婚祝いメニューがあったし、花巻のタクシーの運転手も「大谷翔平は岩手の誇り」「まだ30歳なのにこれからどうなってしまうのだろう」「真美子夫人もまた素晴らしい」「親も立派」と大絶賛。

岩手を代表する有名人といえば宮沢賢治だったと思うのだが、いまや完全に大谷翔平。最近では大谷翔平の出身校を目当てに花巻を訪れるおばさま達がたくさんいるらしい。

今夜も二刀流

昨夜、家守さんに大谷のすごさを素人にもわかりやすく説明してほしいとリクエストしたら、「野茂とイチローと松井のすごいところを足して一人にした感じ」という返答があり、大変分かりやすかった。そりゃすごい。

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