2つの視点
2019/10/17 カフェゼミ
今回は大変もやもやの残るカフェゼミだった。というのも、まず(ありがたいことに)参加人数が多く、時間配分も予定通り進まない。それにより対話が少なくなり、質問できる時間も無くなり、最後までなんだかバタバタしていて参加者同士交流する時間もあまり取れなかった。
今回は大変学びの多いカフェゼミだった。まず対話について「時間が足りない、中にはあまり発言できず対話の時間が終わった人もいるようだ。もっといろんな人の話を聞きたい」と感じた。帰り道に長岡先生とこの話をしていて、イベントを見る視点は二つあることを知った。『デザイナーとしての視点』と『一参加者としての視点』。私が対話の時間に感じたことは一参加者としての視点で感じたことであった。ではデザイナーの視点ではどう見えるのか?先生は「全然話さなかった人は、違和感を感じても初めて出会った人の話を否定出来なくて黙っていたのかも知れないし。色んな可能性がある。」と言った。長岡ゼミでは対話の時「私は違うと思う」とか「分からない」とか感じたら言おう、と意識していて、正直自分もそれに精一杯だったので、(もともと私も否定できなかったのに、)そういった人を想定できていなかった。でもそれを想定できるのがデザイナーとしての視点。
ああ、完全に一参加者としての視点でしかカフェゼミを見られていなかった、と気づいた。場づくりして、来てくれた人を案内して、ゲストの話は真剣に聞いて考えて対話して。それだけで自作自演した気になっていた。いや、精一杯自作自演はしているんだけど…それは自己中心的なものだったのだ。結局、自分がどう振る舞うべきかのみを考えていて、参加者の一人一人が見えていなかった。困っている人がいないか周りを見てはいるんだけれど…自分のことで一杯一杯。
一参加者としての視点とデザイナーとしての視点、違いはもう一つあると思う。そこで感じた違和感を不満としておくか、次はどうするかを考えられるか。周りを見ているようで結局は自分に精一杯だったというのは、まあ今回それに気づけたし次から気を付けつつ少しづつ余裕を持てるようになりたい。時間配分やレイアウト、進行については?ゼミ生みんなで他にどんなやり方があったか考えて、試行錯誤だ。
一方で今回は大変自分の成長を感じられたカフェゼミだった。建築フォーラム(とその後の先生との会話)のおかげで質問のハードルはグンと下がった。今日のカフェゼミで、建築フォーラムにいた教授たちのように自由に勝手に考えて、どんな感想が出てきてもゲストにぶつけてみよう、と意識して話を聞くと、自然と聞きたいことがたくさん出てきて質問できないことにうずうずした。冒頭、質問する時間がなかったことにもやもやしたと書いたけれど、視点を変えるとそれは私にとって大きな成長なのだ。