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「弱さをどうアイデアに変えていくか」マイノリティデザイン・澤田智洋さんとのトーク

私たち母親アップデートコミュニティ(HUC)の3周年祭のイベントを開催中です。

兼ねてより直接お話をお伺いしたいと思っていた『マイノリティデザイン』著者の澤田智洋さんとトークイベントを開催しました!

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「すべての弱さは、社会の伸びしろ」と書かれた『マイノリティデザイン』の本に感銘を受け、著者である澤田智洋さんをゲストにお招きしてお話したい!という思いで企画いたしました。
「母親は強くなければいけない」という呪縛から、自分自身のメンタルや弱さを共有できる居場所も少ないと感じています。精神的な孤独を感じる「孤育て」も社会問題化しています。

弱さを認め合えるコミュニティがもっと広がっていけば、今生きづらさを感じている人たちの個性や可能性がもっと広がっていくと信じています。また社会のマイノリティとされる母親の視点が、社会や色んなコミュニティにアイデアとして広がっていけば、誰もが生きやすい社会に近づいていくと考えています。

澤田さんに、マイノリティ視点をどうアイデアにつなげていくか、弱さをどうやって認めあっていく社会をつくるか、子育てにどう活かしていくか、お伺いしていきたいです。
※イベントページより

母親になってみて思ったのは、一気に弱者になったなぁということ。

会社のなかでは時短勤務で早く帰らなきゃいけなくて「罪悪感」を感じる。

家のなかでは仕事との両立で、家事育児が思うようにままならないし、イライラしてしまう。ここでも「罪悪感」。

そして社会にでると、ベビーカーの移動がしづらかったり、電車の中で子どもが泣いてしまって、「わぁ、迷惑かけちゃう」と肩身の狭い思いをしたり。

そんな母親の抱えている「弱さ」も、社会の伸びしろなんだ。

私たちは悪くない。社会を変えればいい。

そうパラダイムシフトが起きたのが、この『マイノリティデザイン』の本だったんです。

澤田さんのお話からの気づきをまとめていきます。

こちらが、メンバーのかりんさんが描いてくれたグラレコです。

【公開OK】220126_マイノリティデザイン_かりん

弱さは克服しない、どう活かせるかを考える

「弱さをなかなかシェアできない」

そう思っている方は多いのではないでしょうか。

弱さをシェアするために大切なことは、

①弱さが社会を前進させてきたことを知る

たとえば、「寒い」という弱さがあるから、服が発明されたように。人が本来持っている「弱さ」があるからこそ、社会を前進できてきた。

②心理的安全性

まずは自分から弱さをさらけだす。

弱さをどうアイデアに変えていくかのおすすめの一歩として「弱さ自慢大会」を紹介いただきました。

ひたすら自分の弱さを自慢しあう。

弱さは克服しなくていい。

それをどう活かすかも含めて、対話していく。

たとえば、「迷子になりやすい」という弱さを活かして、何ができるか?

迷子したときにふらっとお店に立ち寄って、突撃取材したらおもしろくない?

そんな話から、実際にメディアで企画としてやってみるとか。弱さからアイデアが生まれる!

マジョリティを巻き込むために大切なこと

マイノリティがルールを作ったり、変えたりするのに、マジョリティをどうやって巻き込めばいいか?

「愚痴大会」になっていると思われてしまうこともある。

私も何度も苦い経験をしてきました。

澤田さんのアドバイスは「マジョリティのマイノリティ性と接点を持つ」こと。

たとえば、よくある枕ことばとして「年齢や性別や障がいの有無に関わらず参加可」ってあるけど、追加して「運動が苦手な人に」みたいに、マジョリティのなかのマイノリティ性と接点を持つ。

「あ、それ私も!」と気づいてもらうことが大事。

そのほかにも、企画のあいうえお(遊び心、怒り、疑い、エール、驚き)を大切にする。

「怒り」や「疑い」だけだと、なかなかマジョリティを巻き込めない。

「エール」や「驚き」そして「遊び心」が大切。

ボディシェアリングロボット NIN_NINのこの可愛さよ。

一見無駄に思える、にんにんポーズも、「遊び心」として大切なことだそうです。ちなみに、こちらの動画のさいごに、にんにんポーズ出てきます。

子どもの目に星が入る瞬間を見逃さない

どうしても、子育てって「強さ」に目がいきがちなんですよね。

テストの点数を上げるとか、運動をできるようにするとか。

「弱さ」を克服しようとする。

どうやって、子育てで「弱さ」に着目していけばいいのか?

澤田さんは、息子さんのお話をされていました。

本に書かれているように、生後3か月で全盲が発覚した息子さん。

「現状を嘆こうと思えば、いくらでも嘆ける。」

でも、目が見えないからこそ、たとえば目が回らない。

クルクル選手権だったら、優勝!

フィギュアスケーターもびっくりの回転ができるそうです。

それに対して、「すげぇー!」とスタンディングオベーションする。

親は、「誰かと比べない。子どもの目に星が入る瞬間を見逃さない」こととアドバイスいただきました。

ご参加者の声

ご参加者のみなさんも、たくさんの気づきと発見があったようで、チャットにもたくさんの書き込みがありました。ツイートの一部をご紹介させてください。

澤田さん、ご参加のみなさん、ほんとにありがとうございました!!

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なつみっくす|著書『I型(内向型)さんのための100のスキル』
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