「女性活躍」という言葉の違和感を書いてみる。
今日は、こちらの企画のテーマに思うところがあり、書いています。
テーマは #女性に活躍してほしい理由 です。
「女性活躍」という言葉を聞くと、正直モヤモヤするのは私だけでしょうか?
私は、企業のなかで女性社員コミュニティを運営したり、「母親を、もっとおもしろく。」をビジョンに、母親ひとりひとりが自分の人生を楽しむためのコミュニティも運営しています。
先日の国際女性デーでも、社内でイベントを実施しました。
世界経済フォーラムが発表している男女平等(ジェンダー平等)の度合いは毎年下位。最新のデータでは、過去最低の153カ国中121位となっている日本の状況に、危機感を強く持っています。自分ができることを草の根活動でもいいからアクションしようと思い、つづけています。
ジェンダー平等のために少しでもアクションしていきたいと思っている私が、なぜ「女性活躍」という言葉にモヤモヤするか? を言葉にしてみると、この3つです。
①日本が政府として掲げているテーマだけど、全然進んでいない
②でも「女性活躍」と言うと、男性も女性も乗り気でない人が多い
③そもそも「女性活躍」という言葉に違和感を持っている
あくまでも個人的な意見で恐縮ですが、今日は「女性活躍」をテーマに書いていきます。
「女性活躍」の言葉に違和感
私が「女性活躍」とか、「女性が輝く」という言葉に違和感があるのは、それが外から見たモノサシだから。
この「外のモノサシ」が、第一目的になってしまうことにモヤモヤしています。
そもそも何を持って、「活躍」なのか、「輝く」なのかが良くわからない。たとえば「女性管理職の比率」はわかりやすい指標の1つではありますが、「女性管理職=活躍、輝く」なのか、というと、そこも違和感があります。
私が大切にしたいのは、外のモノサシではなく、ひとりひとりが自分のモノサシで生きること。
女性も含めて、ひとりひとりが属性に縛られることなく、心豊かに生きること。ひとりひとりの個性がチカラになって、結果として、意思決定層に女性が増えることを願っています。
とは言え、これまで培ってきた社会構造のままだと、いつまで経ってもジェンダー平等が進まないので、女性の枠をあらかじめ作る「クオータ制」などの、構造の是正は必要と考えています。
「女性に活躍してほしい理由」
「女性に活躍してほしい理由」を「女性が属性に縛られることなく、心豊かに生きる。ひとりひとりの個性がチカラになる。結果として意思決定層に女性が増えてほしい理由」と読み変えます。
1. 「〇〇だから、できない」を無くしたい
無意識のジェンダーバイアスがあったり、性別による傾向差があることは認識しています。(たとえば、男性のほうが傾向としてパワーがあるので、力を使う仕事は男性の方がしやすいよね等)
ただ、「女性だから、管理職はできない」と聞いたら、どのように感じるでしょうか?
私は「女性だから、管理職はできない」ってことは無いし、性別差より個人差が大きいと考えています。
すべての人に公平にチャンスがあれば、女性だから、男性だからという属性に関わらず、個性を発揮できるはずです。
残念ながら、今の日本の社会構造のままだと、女性の可能性が狭まってしまうと危機感を持っています。企業のなかに、いわゆる"ガラスの天井"が存在していると感じていますが、天井を感じてしまう女性が行き場を失い、転職や退職につながっています。
自分の次世代にこの構造を残さないためにも、誰もが可能性を解き放てる社会を目指していきたいです。
2. ひとりひとりの個性をチカラにしたい
前にこのようなツイートをしました。
これまで大量生産で同じものを作っていれば、価値を生み出せる時代から、物が溢れた時代に変わってきている。今の時代には、枠から外れたものを生み出す「多様性」が大切になる。
「多様性」とは、ひとりひとりの個性がチカラになること。
それぞれの「個」が触発されることによって、1 + 1が2以上にもなる。
女性が働きやすいというのは、男性も含めて誰もが働きやすいことにつながると言われています。
誰もが幸せに働ける → 組織への愛着が高まる → 個人と組織のパフォーマンスが上がる
という良いサイクルが作れる。いま日本社会に埋もれてしまっている個性がチカラになることが、日本の未来をつくると信じています。
3. 意思決定層に女性が必要
特に政治、経済の分野において、意思決定層に女性が少ないことが課題です。
これからの10年、20年、何十年という未来をつくる法律、政策、経営判断に女性の意見が反映されないのはリスクです。
これは一例ではありますが、
人口の約半数を占める女性の意見を、意思決定に反映する。そして、未来にジェンダーギャップを再生産しないことが求められていると認識しています。
じゃあ、何をすればいいの?
課題と目的は分かったうえで、じゃあ何をすればいいのか?
私はトップダウンとボトムアップの両輪のアプローチが必要と考えています。
トップダウンは、(企業であれば)社長がこの課題について腹落ちして、経営課題として取り組むこと。
そしてボトムアップとしては、同じ課題を持っている仲間を集めて中から変えていくことが大切になります。私は、社内でも社外でも、「コミュニティ」が肝になると考えています。
幸いなことに日本は恵まれているので、ジェンダーギャップにもなかなか気づかない、不感症になりやすい国だと思います。
コロナでリモートワークなどの制度の活用が進み、「働き方改革」の追い風になっていますし、森元首相の件もここまでニュースになるように社会の空気も少しずつ変わってきていると感じます。
「もしかしたら私だけが思っているの?」とずっと思ってきた私ですが、自分が思っていることを発信したら、同じように思っている人がいることに気づきました。そして、1人じゃできないことも、仲間がいれば変えられることもあります。
少しずつでも自分ができることをやっていきたいです。
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