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今日は、待ちに待った七夕だ。

昔からの言い伝えがある。

七夕にしか食べれない「ぼたもち」が7種類あり、食べた人は願いが叶うそうだ。

”7種類って、まるでドラコンボールやん・・”

と思いながら、早朝から多くの人たちが、ぼたもちを探し回っている。

多くの人たちが、探すぼたもち。

それは、どんなものなんだろう?

どこにあるんだろう?

「あっちの山にあるらしい」

「こっちの山にあるらしい」

などの情報がたくさん飛び交っている。

そのたびに、あっちの山に行き、こっちの山に行き。

それでも、なかなかぼたもちは見つからない。

「鳥仙人さんが知っているらしい」とあたらしい情報が入ってきた。

鳥仙人さんが住んでる山まで行き、ぼたもちのありかを聞いてみると、

「そんなもん知らないねん。知ってたらとっくに食べてるわ。あっちに行け!」と跳ね返されてしまった。

”なんや、あの亀仙人のように助けてくれると思ったのに、名前負けしてるやん・・・ もうだれも信じられない”

この世は、ぼたもちによって、情報によって分断されている。

そうこうしているうちに、もう日が暮れてしまった。

疲れてしまって、もう歩けない・・・

途方にくれて地べたに座っていると、イヌが近寄ってきた。

”これはまさか桃太郎のような展開。。でも、きびだんごは持ってないよ。だって、ぼたもちを探してるくらいだから。”

イヌに話を聞くと、ぼたもちを探しつづけて、かなり疲れてしまっているようだ。

きびだんごは無くても、ぼくらは話をしていくことで打ち解けることができた。

絶望に暮れていた心が、すこしずつ癒やされていくような感覚があった。

そんなとき、イヌから提案が、

「君の家にあるもので、ぼたもちをつくろうよ」と。

そしてぼくらは、家にある枝豆をつぶして、すって、枝豆あんをつくり。ご飯をつぶして、その枝豆あんをまわりにまぶしてみた。

これが、ぼくらのぼたもちだ。








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なつみっくす|著書『I型(内向型)さんのための100のスキル』
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