諦めた人。

相続税のテキストを先輩に貸して、教材の説明をした。その様子を無言で見ていた税理士の上司が私に一言。

「受かったの?」

グボェアガアラララララライフがマイナスに振り切った。は、は、恥ずかしい〜!!

すでに相続税に受かった人に言われる「受かったの?」、人を殺す殺傷能力あります。受かっていません。

先輩に教材の説明をしているときに、自分の理論ノートが死ぬほど書き込みがしてあって、「これで受かってないの本当にダサいな」と思った。

合格した人は、勉強したつもりだけど合格してない人に「受かったの?」という他意のない言葉をぶつけることができます。ぐぅの音のぐぅってこういうときに出る音だと思う。ぐぅう。


燃え尽き症候群はまだ続いてしまっていて、仕事を始めて勉強をやめてから、押し入れの教材に近付くと心臓が締め付けられるようになった。心の魔窟、もとい、不合格のトラウマ。

そんな状態だから、捨てるために近付くこともできなくて、先輩に貸すという名目で魔窟に近付いたら、魔物は出てこず、ただ、私が頑張っていた日々の証だけが残っていた。
こんなにやったのに、実務で何も思い出せないのか、と笑えたけど、前より怖くなくなっている。

それでも、まだ、というかもう、勉強は再開できないような気がしていて、あれだけの情熱には限りがありますという感じ。諦めなかった人が受かるんだよ、は本当にその通り。

諦めちゃった気持ちと、不合格の傷を背負いながら、今日も勉強を頑張る後輩を応援してしまうのでした。はー。合格は、尊い!

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