M-1グランプリ1回戦備忘録
芸歴3年目、結成から約1年経過、
小倉とジャムのM-1グランプリ2024。
正直、全然心配していなかった。
まあ通るだろうと思っていた。
今までに出た賞レースのなかで
1番余裕をこいていた。
前日も緊張とかなく普通に寝たし、
当日朝も眠すぎて二度寝したし、
「不安」「心配」より「眠い」が勝っていた。
出順が早いこともあって当日は現地集合、
ネタ合わせは出番直前のみ。
いつも通りパフォーマンスをするのみ。
同期のアーモンドスーツが
お客さんとして観に来ているらしい。
恥ずかしいところは見せられない。
出番直前、
3回ほどネタ合わせをして
1回だけツカミを間違えて
脇本に「お前本番でそれするなよ」と煽られて
イラっとする、いつも通りの日常。
いつも通りのキモい相方が横にいる。
大丈夫、何も特別なことはない。
今日も目の前のお客さんを笑わせるだけ。
偶然にも私たちの前はおもちフライさん、
普段から時折ライブが被るコンビだった。
少し雑談をして、頑張ろうねって話して。
そしていよいよ出番直前。
自分の出番の4組ほど前から
舞台上に意識を向けていたけれど、
ウケている組はほとんどいなかった。
そんな中、おもちフライさんがウケた。
嬉しかった。
この人たちはきっと通るだろう。
だから続いていこう、と勇気づけられた。
「どうもー!」と、
いつも通りの相方の声が会場に響き渡る。
ああ、なんだ、いつも通りじゃないか。
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たった2分に制限されたネタ尺。
あっという間に出番が終わった。
体感、悪くはなかった。
「これは通っただろう」と感じた。
どうやら相方も同じ感想だったらしく
「まあ大丈夫だろう」という話をした。
着替えて楽屋を後にすると
タバコ休憩に出た同期の谷口と出くわした。
「流石に大丈夫だろう」という話をした。
そんなこんなで
「通るだろう」という思いは増しながら、
やっぱり結果までの時間は落ち着かなかった。
相方とマクドで次のネタの打ち合わせ。
先輩主催のライブに出演。
同期と主催ライブの打ち合わせ。
その後の予定を詰め詰めにしていたおかげで
M-1のことを考える余裕はほとんどなかった。
あっという間に、結果発表に至った気がした。
M-1結果は公式インスタグラムで発表される。
当日のMCさんが合格者の名前を読み上げる。
エントリーNo.105、105、105…
ただそれだけを願って視聴する。
「エントリーNo. 3672、おもちフライ!」
おもちフライさんが通った、予想通りだ。
この次に"105"が呼ばれれば合格、
呼ばれなければ不合格。
「エントリーNo.105」
夏が始まった。
「小倉とジャム!!」
8月末にして、僕たちの夏が始まった。
芸歴3年目にして初めてM-1の1回戦を通過。
これまで数多のユニットで出演してきたが
1度たりとも得られなかった通過。
これで、私が1回戦を通過した賞レースは
R-1、THE W、U25、U5、M-1となった。
(残すはKOC、ここが鬼門。)
さて、今年のM-1はここからが正念場。
"2回戦の壁"を超えられるかどうか、
自分たちの1年間を全部ぶつけて勝負する。
今年のM-1はまだまだ終わらない。
今年の夏は、まだ始まったばかり。