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先生、採用試験頑張ってください

 自治体、公私によって時期は様々ですが、採用試験も本格的に始まる季節となりました。この記事を読んで採用試験に挑む先生たちが、ちょうど1年後は、「教諭」として活躍しているように願っています。
 読んでくれた方が、少しでも試験に向けてやる気になったり、有益な情報をキャッチできたと思ってくれたり、そんな手助けができたらいいなと思って記事を書きます。



「私ほんとに教師になりたいの?」この時期、迷いは禁物


 採用試験を受けるなら、嫌でもエントリーシートや志望理由書は書かなくてはいけませんから、「自分が教員に向いているところ」「教師になりたい理由」と向き合って悩んでしまう人も多いと思います。
 アイディアが浮かばなくて、「あれ?自分って本当に教師になりたいんだっけ?」「私って教師に向いていないのでは?」と思ってしまうことも少なくないはず。

 しかし、待ってください。あなたは教師になりたいからここまで頑張ってきたんですよ。教師に向いていないかもと思った時間と、教師になりたいと思って頑張ってきた時間を比べてください。大学で、教職課程を修めない人よりも倍くらい多く単位を取ってきてるじゃないですか。講師経験のある人は、生徒と触れ合ってなお教師になりたいと思ったからこの選考を出願したんですよね。

 後から他の仕事を探すことはきっとできます。しかし、教師になりたい(とくに担任を持ちたい)という夢を叶えるには、今この時期に頑張るしかないのです。1年にほぼ一回しか巡ってこない、この時期を逃すとまた次のチャンスは1年後です。

 今は自治体や地域によっては、ある教科の採用数が0だとか、もう何年も募集をしていないところもあります。今後、あなたの受験する採用枠もどうなるかわかりません。急に1年の後に採用形態・試験内容がガラッと変わってしまうかもしれません。採用があるうちに、今迷う暇なく頑張ってほしいんです。

 大丈夫です、あなたは先生になりたいんです。なれると自信を持っていいんです。受かりたいと思っているから、この記事にも興味を持ってくれたんですよね。

 受かってから蹴ることだってできる。昨今の教育現場の事情を耳にすると、「本当に自分が働けるかな」と不安になる人もいると思いますが、まずは現場に来てから判断しましょうよ。楽しいことはいっぱいあります。
 複数自治体受ける方は、本命以外も手に入れて、「どれにしよっかな」と選べる自分にぜひなってください。(わたしは複数受かって、迷っている間すごく楽しかったですよw)


面接練習は慣れ。本番は「楽しんで来い」


 教員採用試験で、必ず課せられるのが「面接」ですが、集団やグループワーク、個別や模擬授業形態、さまざまな形式に対応できる力がどんどん求められていますよね。

 筆者もよく、外に借り出されて面接官役をする立場なんですが、そういう機会をぜひいろんな人に利用してもらいたいなと思います。地元の団体でも、大学のサークルでも、職場の人にお願いするでも、とにかく人に見てもらい、しゃべりに慣れることが大事です。

 いくらポリシーが固まっていて、かっこいい言葉を並べられるとしても、教育に対する情熱があるとしても、人に伝える練習をしなければうまくはいきません。その練習をする機会を得ることさえ怠っていては、いい結果は得られないと思います。

 他の人と練習、交流する中で「発見」があるはずです。「あ、自分ってこう見えるのか」「こんなところが先生に向いてると思わなかった」などということは、一人ではできません。

 もし大学3年生までの学生がこの記事を見ていたら、今のうちにたくさんの教職を志望する仲間を作っておこうと言いたい。同じ大学でも、違う大学でもいいので、直前に面接練習をたくさんし合える人と出会っておいてほしい。

 筆者の野望は、そういう面接練習や、採用試験を受けるまでの人との交流をTwitterで募集して増やす、広げる、出会うということを手助けしたいなぁと思っています。今は自分の業務で多忙なのですが、いつか教職志望者オフなどして、教育について未来の若者と語る機会も作れたら、現場の教員の糧になるんじゃないかなぁなんて思っています。

 あと、本番は何より「楽しむ」ことが大事。わたしは「こんなに教員になりたい気持ち聞いて~」という考えで個別面接は挑みました。本番に近づくにつれ、緊張して眠れない夜も増えるかもしれませんが、試験までぜひわくわくしてほしい。

 わたしは、これから採用試験にのぞむ先生にはいつも、「楽しんできてね!」と言います。自分の教育に対する思いを聞いてもらえる機会。未熟なもので、自信がなくても、笑顔で自分のよさを知ってもらいに行きましょうよ。


志望理由書などの添削は身近な先生に頼む


 面接での答え方もそうですが、文章というものも他人に見てもらわないと良いものは書けません。どんなに優れた作家でも、添削は受けるのです。あなたは作家以上の文章力がありますか。専門家でなくとも、一般の人(例えば家族)に見てもらうだけでも、直すべき点はいくつも見つかるのです。

 添削をお願いするのに適当な先生は、「最近採用試験を受かった先生」だと思います。うまくいけば、実際に合格した志望理由書を手に入れることができるかもしれないので、講師の先生は職場の新任の先生にお願いするとよいです。

 学生は、教育実習でお世話になった学校の先生と連絡をとってみましょう。「教育実習終わってからだと迷惑じゃ…」と思って遠慮していていると、運も逃がしますよ。ここで、教員採用試験頑張っているアピールをしておくと、万が一落ちた場合でも講師の声がかかるかもしれないんですから。縁は繋げておいて損はないのです。

 身近な人に頼めないという場合、twitterの@natsumi0451からDMしていただければ、添削承ります。あまり多く依頼が来ると困るのですが、どうしてもという場合頼っていただいて結構です。教職を選んで受かりたいと思っている若者の手助けができるなら、わたしは幸せです。


Twitterの情報は見すぎない


 わたしは2年以上twitterに潜んでいる裏垢教師ですが、twitterの教職絡みの情報は年々過激さを増しています。これは、いい意味でも悪い意味でもです。
 今まで、自分の職場の環境について吐き出す場がなかった先生たちが、匿名で投稿することによって、世間に明るみに出ていない現場の苦しさを訴える機会が生まれたのはよいことだと思います。わたしたちが苦しみを訴えることにより、世間の人たちがやっと「学校の先生は大変なんだ」と目を向けてくれるようになりました。少しずつですが、twitterから働き方は変わっていったと言えます
 しかし、匿名で吐き出せる分、愚痴ばかりになりがちな側面はあります。現場の最悪な状況をつぶやいた方が共感のリプももらいやすいし、バズりやすいですからね。

 なぜ、裏垢教員は愚痴ばかり言ってしまうのか考えたのですが、「今日はこんなうれしいことがあった」というのは、たいてい生徒からもらう感情なので、詳しく書きにくい。生徒の方がtwitterをやっている率は高く、投稿が見つかれば簡単に身バレをしてしまいます。ところが、負の感情は同僚や管理職からもらいやすいんですよね。同僚のことは「ばばあ」とか書いても、たぶんバレない。だって年配の先生はSNSをやっていないから。

 これは一つの分析にしか過ぎないですが、「生徒からもらうプラスの感情も現場ではたくさんもらってるはずなのに、投稿しにくいから裏垢先生はあまり書かない」「同僚や管理職への愚痴は、吐き出したくて仕方がないからついつい投稿しがち」ということをわかってもらえたら、Twitterの投稿の見方が変わると思います。間違いなく、この仕事にはいい面も悪い面もある。本当は、毎日うれしいことがあるので、身バレしないならすべて投稿したいですもん。

 twitterだけで教育現場のイメージを抱かないで、とにかく現場に来てほしいです。


わたしは、教職に就いて一切の後悔はない


 筆者はいろいろ考えることがあって、教職から一旦身を引くことを考えていますが、「教職に就いて一切の後悔はない」です。本当に。
 「先生なんか、ならなかったらよかった」「他の職業に就いていればよかった」とは全く思いません。心から「先生になってよかった」と思っています。
 本当にたくさんの経験をさせてもらいました。子どもたちからもらったことすべて大切で、今まで教えた子全員の幸せを願っているし、保護者にもたくさん感謝しています。

小学生のときの自分、なんとなく先生になるのかなと思ってくれてありがとう
中学生のときの自分、好きな教科を見つけてくれてありがとう
高校生のときの自分、なりたい先生像を描いてくれてありがとう
大学生のときの自分、教員免許を取るために必死で授業を受けてくれてありがとう
採用試験頃の自分、「わたしより賢い人はたくさんいるけれど、わたしより先生になりたい人はいない」「採用しなかったら、○○(自治体名)馬鹿すぎるだろ」と思いながら毎日眠りについていたけれど、その通りだわ。わたしほど、先生に向いてる人、今でも見つけられていないよ。

 わたしは教師という仕事が、大好きでたまらないです。できれば一生添い遂げたかった。でも、辞めるのは決してネガティブな思いではないので、それは徐々にtwitterやnoteに記していきますね。


最後に

 これから教師を目指すみなさん、一緒に教育現場を「働きやすく」「楽しく」「わくわくと」変えていきましょう。その一端を担いたいとわたしは考えているし、こんなに素敵な職業はなかなかないと思うので、少しでも教職に魅力を感じている人にはぜひなってもらいたいのです。一生続けられたらもちろん幸せですが、とりあえず一度なってみてください!(そんな軽い気持ちではなれないとか言う人がいたら、遠慮なくなつみに知らせてください)

 この記事を読んでくれた先生が、どうか採用試験でいい結果を残されることを祈ります。
 もうすでに現場で働いてる先生方が読んでくれたとしたら、採用試験を控えている先生に優しくなってくれることも願っています。自分の業務で手一杯で、ついつい講師に仕事を押し付けがちじゃないですか。未来の教員のチャンスをつぶさないでくださいね、先生。
 つらつらと書いてしまいましたが、いろんな先生の考え方に少しでも影響が与えられたらいいなと思っています。どうか、1年後、その先もっと教育界がキラキラしたものになりますように。

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なつみさん
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