Chara × Ovall
二度あることは三度というのを超えて。
高崎音楽祭「Chara × Ovall」を鑑賞。今回はお誘いをいただいての参加。大好きな2組だけに嬉しい。
腰を傷めてから脚外側部の痺れがなかなか良くならず、まあでも以前よりは酷くないし何とかなるでしょうとスタンディングを解禁した。大丈夫かな。
整理番号が若かったため最前列へ。脚のこともあり、ただ立つよりも柵の存在が頼もしい。ありがとう柵、過去いちばん頼り甲斐を感じる。
まずはOvall。機材トラブルで時間が押したが、公開リハ状態での音合わせにも拍手が飛ぶ。
「まだリハーサルですからw」
和やかな雰囲気。mabanuaが桐生在住ということもあり、ホーム感が強い。
ツアー中ということでセットリストは差し控えるが、mabanuaボーカルでの「It's all about you」が格好いいこと!feat. SIRUPの音源とはまた違った良さを堪能。
各ソロがまた格好いいのなんの。ギター関口シンゴとサポートのkey. 別所和洋(from パジャマで海なんかいかない)がブイブイ言わせるかと思えば、mabanuaはパワフルなドラミングで歓声を巻き起こす。Shingo Suzukiのベースが生み出すうねりの気持ちよさ。
柔らかい空気感のMCにもフロアから掛け声が飛ぶ。特にmabanuaへの地元ファンの愛が熱く、感謝を述べる一幕も。
せっかくのツーマンだからまた最後でセッションもします、の言葉に場が沸いた。
休憩を挟んでCharaのステージ。冒頭から華がすごい、圧倒的存在感で目が離せない。
しかもバンドがまたすごい。韻シストバンドにSWING-O、平岡恵子(a.k.a.桃乃未琴)とひと粒で何度美味しいんだ状態。ステージ上歌うまだらけの大運動会ってどういうことなの。しかも韻シストも一曲聴けちゃう。
近作から過去のヒットチューンまで織り交ぜての構成。2022年リリース「面影」のためのMC、庭の枇杷の話を間違えて予定よりひとつ先にはじめてしまい、
「もうこんなに長く話しちゃったからいいよね!」
と急遽順番を入れ替えるアクシデントも、ステージ・フロアともに笑顔が広がった。それもCharaのキュートさがなせるもの。この「面影」が素晴らしかった。
本編ラストは、参加ユニットYEN TOWN BANDの名曲「Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜」 から「やさしい気持ち」へという、往年のリスナー大歓喜の流れに。「やさしい気持ち」は故・渡辺善太郎の名アレンジが生かされた演奏、「詩人の血」中後期作品をこよなく愛聴し続けている身には沁みて沁みて込み上げる涙を禁じ得なかった。
アンコールに応えて、予告どおりOvallとCharaのセッションタイムはmabanuaリクエストで「レモンキャンディ」を。
「可愛い曲で締めるよっ!」の声で始まったそれは幸福のひととき。とびきり甘いメロディー、Charaが作曲者の岡村靖幸リスペクトで「だいすき」のフレーズ「ヘポタイヤ」を繰り返す。
Charaの親は実家が埼玉県の熊谷で、浦和(現・さいたま市)出身のmabanuaとは同郷でもある。隣り合う地域の地元愛と音楽への愛、双方に溢れる一夜だった。
なお存分に盛り上がった結果、脚の痛みはすっかりぶり返した。大人だろ自分。