きょうのテレイド 20210812
とあるインフルエンサーの方の発言に、ひとり勝手に胸を痛めている。
想像の翼が間違えた方向に行ってしまう、そのきっかけはなんだろう。優しさを持てないのは、優しさが貰えていないからなのか。それとも、耳目を集めるためか。だとしたら、何のため?
そこにある渇きは、なぜ。
どう想像してみても、わたしにはただただ悲しい。
明るくカラフルな中に、暗い部分がある。社会もそうだ。明るく華やかなだけではない。常に渾然一体。
生活の困窮は、そうでない人々にも地続きの出来事だ。
大きい病気になるとあっさり日常は色彩を変えて、時には「働けないでしょう?」と言われてしまうこともある。一変したように思える世界も、それまでの世界と何ら変わらない。視点と立場が変わっただけだ。
怪我や介護、離婚により困窮する人もいる。いつそうなるのかは、誰にもわからない。
ホームレスや生活保護。お気楽な暮らしではなく、高尚な選択でもなく、ただ追い込まれてしまう人々がいることを知ってほしい。ドミノが倒れていくように頼るべき場所を次々失ってしまう可能性は、誰にだってあるのだ。
過去の調査では、ホームレスのおよそ3割に知的障害があるという結果も出ている。支援に繋がりにくい人々が、この社会に確かにいる。
差別も美化もせず、社会で起きていることを、ただ地続きの同じ世界にあることとして見てほしい。
知ることからすべてがはじまるのだとしたら、はじまる前に語ってしまった方も今から気付けばいい。いつだって間に合うはずだから。そう願っている。心から。
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なつめ
がんサバイバー。2018年に手術。
複数の病を持つ患者の家族でもあり
いわば「兼業患者」