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徒然:配信ライブを見た話ほか

 立て続けに配信ライブを視聴した。サカナクションturn千秋楽ぴあMMアリーナ、ZINのCURVE、showmoreの甲府桜座公演。いずれも素晴らしかった。
 ことサカナクションのツアー千秋楽には格別の思いがあり、インタビューやミュージック、白波トップウォーターで落涙を禁じ得なかった。完走、本当に良かった。

 もうひとつ、購入期限に間に合えば観たいと思っているものがある。時間の余裕が追いついていない。観たい映画もあるうえにアーカイブをリピートしたいのもあり、SNSからは若干離れ気味だ。
 インスタなどはまさにそれで、時々未読のメッセージやストーリーを消化する他には、作って食べたものをアップする程度。

 元々、インスタやTwitter(X)に料理を投稿するようになったのは病気への偏見がきっかけだった。
 がんになるようなものを食べていたのではないか?嗜好品に問題があるのではないか?
 ──そういう根掘り葉掘りを何度されたかわからない。相手も様々で、食生活指導を試みる人(素人なのに)、法則を見出そうと躍起になる人、ほとほと疲れてしまった。

 きちんと学べば、煙草や飲酒といったリスクファクターは存在するものの、原因など特定しようがないものが大半であることは明らかなのはわかるはず。わたしは喫煙したことがないし、その環境にもない。飲酒もごく稀にしかしない。
 それを伝えようとなお原因となる非を探す人はおり、病気への不安は根深いものだなとそのたびにげんなりする。不安をぶつけないでほしい。野菜が大好きだし、似たようなものを食べてるよ。
 写真にすれば、言葉の齟齬も時間も要らない。便利なものだ。苦肉の策のはずが楽しんで見てくれる人もいて、今ではすっかり日常の一部になった。どこか何かと似ているかもしれないな。

 配信であれ、ライブを観ている時間は没頭できていい。どのような健康状態であれ、移動がかなわない時であれ、心置きなく楽しむことができる。アイスを食べながら、時に感想を語り合いながら。これについては、いい世の中になったものだなとしみじみ思う。

 選択肢が広がること、除外されないこと、何かに煩わされないこと。いずれもいい。勿論生の演奏は素晴らしいものだが、配信という新しい楽しみ方も末永く続いていけばいいなと、そう考えている。
 

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」