but euphoric by music
少し遠方の予定とのダブルヘッダーをリスケジュールのため取りやめて、この日は近い方の吉祥寺CRAFTROCK CIRCUIT'22へ浸る。
ビールが飲めないのに(というかアルコール自体殆ど飲まないのに)大丈夫かなとか、スタンディングで疲れたら図書館かベッカライだなとか、そういう心配は多少ありつつ。
結果としてとても楽しめた。これ、ビール好きなら本当にたまらないだろうなあ。当初クラフトビール好きの某氏を誘ったものの、腰痛とお仕事で断念。ああかわいそうに。
はじまりはWARP入場規制のぷにぷに電機さん、最高のグルーヴを音で存分に楽しんだあと、eos BASEMENTのえんぷていVo.奥中さんソロ弾き語りへ。
観客の中を、ふらりと、とてもナチュラルに登場。目の前の大切な人に語りかけるような、日溜まりにも似た響きの声とギター。最小限の構成、そのシンプルさは聴衆との対峙でもあるけれど、とてもアットホームで心地良い時間だった。
未収録曲も披露されたこの日のステージ、きっとファンが増えたに違いない。
場所を移して、CLUB SEATAのShin Sakiuraさん2マンセットへ。with 井上惇志さん from showmore。
率直に言ってこのおふたりが本当に大好き。SIRUPさんのバンドメンバーでもお馴染みだけれど、それぞれの活動が好みすぎる。久しくライブに行けていなかったのもあり、生で観るのは実ははじめて。念願だったし、井上惇志さん(あっちゃん)はプレイも作品も姿勢も好きすぎて、ちょっと生で観るのが怖いような気すらしていた。⋯⋯こじらせてるなあ。
そのあっちゃんの目の前最前列に、なんとフォロワーさんがいた。すごい。わたしはあわあわしながら前の方へ。この日、オタクが「しんどい」と口走るのを完全に理解した。しんどい。
当然ながらライブは最高。もう何か書くのも「しんどい」くらい良かった。しかも、
「本人(SIRUPさん)いないけど。」
と前置きしてからの「FOREVER」まで!
加えてKan Sanoさん登場。至福の「ほんとは feat. Kan Sano」、期待してたけど、そりゃあ期待してましたけれども、それってもう豪華すぎでは。極めつけに、カンサノさんとあっちゃんが連弾。その刹那、頭の中で彦摩呂さんが
「すきの宝石箱やあ!」
と目をむきながら叫ぶ。最早しんどい超えて極楽。魂抜けて干からびるかと思った。
会場はそのまま、続いてKan Sanoさんのステージ。先日に続きまたも最前列。
Kan SanoさんはWWW X、Billboard Live YOKOHAMAに続いて生ライブは今年3回目。バンドセット、アコースティックジャズセットからのバンドセット再び!
手練れしかいない編成。この日同行したうち最年少のフォロワーさんは初カンサノということで、
「予習なしでも大丈夫ですかね?」
すかさず強く頷くわたし。
「そのほうが衝撃的かもよ?」
当然やられる。暫し、感情持っていかれてカンサノwithバンメンを褒め称える言葉しか出てこない。最新アルバム「Tokyo State Of Mind」を中心としたこの日のセトリは2度体験済みなのに、毎回新鮮なのが素晴らしい。
時にクールでクレバーに、時にはしゃぐ大型犬のように嬉しさを露わにして、くるくると表情を変えながら極上の音楽を艶やかに奏でる人。
次はこの日の難所、WARP。ずっと入場規制マークがついていた箱。これはマズいなあということで、「パジャマで海なんかいかない」のライブへ急行。
幸いにも入場開始すぐに入れたようで、勢い最前列。キーボード前。別所さん前。えっ別所さんの前!!
月見ル君想フ「2 PIANO 4 HANDS」配信を食い入るように見ていたわたしが、一日であのあっちゃんを観られて、別所さんを最前列で観られるとは。
グルーヴの波に身を委ねる喜びに満ち溢れたステージ。圧巻の2ボーカル。メロウもファンクネスも最高。Monday満ちるさんが好きな人、つまりグッドグルーヴの虜は全員パジャ海が好きなのではないだろうか。極論だけれど。
あまりに良すぎて、別所さんにセトリをいただく。別所さんに!!かなり引っ込み思案の類なのに、まあよくやったわたしよ。
そして会場はそのまま、本日の個人的ラストはDeep Sea Diving Club。
ラジオで流れた曲「cinematiclove」に耳と心を奪われてから、ずっと聴き続けているバンド。今年6月から、再びの生ライブ。このバンドは本当に生がいい。
SNS上で覚えていてくださっていて、ご挨拶。なんだかちょっと気恥ずかしい。
Ba.鳥飼さん、すらっとしていて物腰がやわらかくスマート。Vo.谷さん、大きいなと思っていたけど本当に大きい!Gt.大井ちゃんとサポートkey.ひよりさんは、とてもスタイリッシュでキュート。Dr.出原さん、最近いっそう格好良くなられて素敵。
ライブはやはりいい。エモーショナルで自在なボーカル、ベースのグルーヴとキレのよさ、ドラムの安定とパッション、ギターの放つ熱と冷静なプレイ。ロックの熱量と突き抜けたポップ。飛び越えてジャンルレス。相反したものすら抱えるように見えながら、一気に盛り上がっていく。
翌日を考慮して祭りを抜け、この音に満ちた日を締めくくる。謎のトリ前とMCで語っていたが、ありふれた日常に戻っていくわたしのトリで良かった。そういう楽しさがあるバンドだ。最後の位置をDSDCとした自分に乾杯。お酒は飲めないけれど。