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浦島太郎、雨音を聞く

飛行機に乗る夢をみるときはだいたい墜落する。やっぱり昨夜も海へ墜落して、偶然乗り合わせた懐かしい知人と近況を話しながら飛行機に乗ったまま海の中で救助を待つという不思議でどこか懐かしくしかも不安な夢でなんだかぼんやり始まった一日だった。

在宅勤務では髪をひっつめて貫頭衣みたいな弥生仕様ばっかりしていたから、いざ出社しようとしたら何着たらいいのか全くわからず。外はひんやりしてそうだし来客あるし完全に浦島太郎…ワンピースの上にデニムジャケットで拡がる髪を撫でつけながら出社した。昔から服着るのがほんと苦手で、自分に似合うものを颯爽と身につけた記憶がほとんどない。タンスにたくさんある服のうち、着心地良く自信を持って着られる服は何着あるかな。

自宅マンションの一階に降りたら、雨の日のご褒美が待っていた。貯水槽のコンクリ部分なのか、配管の隙間なのか、雨の日だけ聞こえる極上のしずくの音。ぴちょん。音の高さ、大きさ、間合い、このぴちょん。は理想的な儚さと浄化力があってとても癒されるのでずっと聞いていたいのだけど、よそのお宅の前に長居するわけにもいかず、後ろ髪を引かれながら立ち去る。段ボールをまとめる時に切った二箇所の指の痛みをしばし忘れさせてくれた最高のぴちょん。ハイレゾで録音したい。ほんと好き。

秋の長雨は結構好き。夏の間灼かれてパサパサになった土がしっとりとふくらむ。秋独特のペトリコールもとてもいい。夏とは香りが全然違って円熟味を帯びている。夏が三ツ矢サイダーなら秋はほうじ茶のような、どことなく香ばしさを感じる。

同僚の方がうちの車を試し乗りに訪れてくれた。好感触だったようでとても嬉しかった。上手な人が運転するとうちの子はこんなにポテンシャルの高い車だったのかと驚く。乗り慣れてる人は操作に迷いがないのがすごい。早くあの境地に到達して、ビビらずに車に乗れるようになりたい…回転寿司を食べようとしたけどとても混んでいて、寿司屋さんの近くにあったピザ屋さんでピザをご馳走になった。焼きたてあっつあつを頬張ると、お店で食事を摂る臨場感が戻ってきた。気の置けない人と外食する自由にホッとする。早く気兼ねなく出かけられる日が来てほしい。

それにしても車、ほんとにかわいい。グレードと色の違う試乗車の印象では顔つきはそんなに良く思わなかったんだけど、納車されてみるとハロゲンランプでおめめがくるりと丸く、そしてなんともアイラインが色っぽくていい。見れば見るほど好きになるので、もっと仲良くなれるように運転上手になろうと思う。これからたくさん一緒にいろんなところに行こう!

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