いろは

東京在住。性のことばかり考えている汚い大人。

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最近の記事

Blanchardのオートガイネフィリアの論文を読む(付録)

1. あなたは自分が裸の女性の身体を持つこと、または女性に特徴的な身体のパーツを持っていることを想像しながら性的興奮を覚えたことがありますか。はい、いいえ。 項目2〜6:上記に「はい」と答えた場合、次に、進んでください。[それ以外の場合は、項目7と8に進んでください] 2 自分に女性の胸があることを想像して性的興奮を覚えたことがありますか。 3 自分に女性のお尻があることを想像して性的興奮を覚えたことがありますか。 4 自分に女性の足があることを想像して性的興奮を覚

    • Blanchardのオートガイネフィリアの論文を読む(3)

      第一回はこちら、第二回はこちらから。 前回ではトランス女性を性指向によって4つのクラスタ(女性愛、男性愛、全性愛、無性愛)に分類しました。今回はその続きです。 この章ではいよいよ性指向とオートガイネフィリックな願望との間に相関関係があるかどうかを調査してゆきます。 オートガイネフィリアに関する調査とその結果結論から言うとあるよね、というのがこの論文の論旨となります。 以下の画像は原著の表をグラフ化したものです。元のページには標準偏差や検定の結果も書かれているので気にな

      • Blanchardのオートガイネフィリアの論文を読む(2)

        前回の記事はこちら。 今回は第二章です。 この章では、 今回行った実験の被験者に関しての説明をしています。 まず、1980年以降ジェンダークリニックに訪れた身体性別男性2700人に向けたアンケートの結果から分析しています。 第1のアンケート自分を女性だと思うことはあるか? a 女性の衣服を着用している時だけそう思う b 普段から時々そう思う c 常にそう思う d 全く思わない このアンケートは性別違和者、服装倒錯者、男性に性的感情を抱いたことのある人を対象にしていま

        • アセクシャルのピクトグラムを考える会を開催しました!

          こんにちは。恋愛の話になると宇宙猫と化すいろはです。 先日『たのしいインフォグラフィック入門』という本を読みました。この本ではピクトグラムの作り方が紹介されており、勉強になりました。せっかく勉強したからには、実際にピクトグラムを作ってみようと思い立ちました。 今回のテーマはアセクシャルです。 「アセクシャルのピクトグラム選手権」の開催です。 アセクシャルはとにかく他人に理解させにくい。せめて何か端的にアセクシャルを表すようなシンボルが無いかとコンペが開かれる運びとなり

          クエスチョニングだけどゲイバーに行ってみた。

          (※R18です) ゲイバーの中には、ゲイ客とノンケ客でチャージの異なるお店がある。 もちろんノンケ客のチャージの方が高い。 ではどのように客がゲイかどうかを判別しているかというと、簡単な話で自己申告制である。 自分はゲイだと自称すれば安くなるし、ノンケだと言えば高くなる。 ではそこに、バイ・パンセク・Aセクシャルなど、どちらでもないセクシュアリティを抱えている人間が訪れたらどうなるか? その謎を確かめてみるべく、僕はその日初めて入るゲイバーで敢えてママに判断を委ね

          クエスチョニングだけどゲイバーに行ってみた。

          オートガイネフィリアのWikipedia(英語版)を読む

          論文は敷居が高いという方にも、英語版のオートガイネフィリアのWikipedia(Blanchard's transsexualism typology)は内容が豊富なので、こちらを読んでみるだけでも理解が深まるかと思います。 日本だけでなく海外でもAGとトランスは居住空間が別れているらしい。新宿某所でやっていた女装NH合同イベントでも、やはりトランス同士・女装者同士でコミュニティを形成していて、コミュニティ間の繋がりは薄かった記憶。 DSM-5では、服装倒錯のサブカテゴリ

          オートガイネフィリアのWikipedia(英語版)を読む

          Blanchardのオートガイネフィリアの論文を読む(1)

          The Concept of Autogynephilia and the Typology of Male Gender Dysphoria (1989) Journal of Nervous and Mental Disease, 177, 616-23. ごあいさつオートガイネフィリア(AG、自己女性化愛好症)。 日本では女装する男性の心理を説明するモデルとしてよく利用されます。 しかし女装者の人口やAGという単語の知名度を考えると、日本語の情報が少ない印象を受け

          Blanchardのオートガイネフィリアの論文を読む(1)

          「コンビニ人間」の主人公に強烈に共感するところがあった。それは、自分は普通な人間だと思い込んでいること。快を感じるポイントが他の人とずれているのだが、自覚がない。ぼくが自覚を持ったのは20歳をだいぶ過ぎてからだが、この主人公は、36になっても気付けなかった。

          「コンビニ人間」の主人公に強烈に共感するところがあった。それは、自分は普通な人間だと思い込んでいること。快を感じるポイントが他の人とずれているのだが、自覚がない。ぼくが自覚を持ったのは20歳をだいぶ過ぎてからだが、この主人公は、36になっても気付けなかった。

          11PM@Shinjuku

          11PM@Shinjuku

          映画「ブエノスアイレス」

          映画は、歩みを止めるための手段。 あまりにも時が移ろうのが早すぎて、色んな物に振り回されそうになる。 迷ったら戻ってこれるような、そんな船渠をぼくは映画の世界に求めている。 さて、ゲイ映画。 最近だとアカデミー賞の「ムーンライト」が記憶に新しい。 「ブエノスアイレス」はそのムーンライトが参考にしたと言われる映画です。 とはいえ「ブエノスアイレス」自体有名作品なのですが。 90年代に世界的に評価されたウォン・カーウァイ監督の代表作の一つです。 内容はあってな

          映画「ブエノスアイレス」

          新宿二丁目AKTAにて

          新宿二丁目AKTAにて