道後温泉旅行譚 その壱
こんにちは、なつめすいです。
年末に念願叶って愛媛(松山)に旅行することが出来ましたので、今回から2〜3回に分けて旅行譚を書いていこうと思います。
第一回のテーマはこちら
~道後温泉10年越しの夢~
10年越しの夢と言うとなんだか大袈裟な気もしますが、私にとって道後温泉に行くことは生きているうちに叶えたい夢の一つでありました。
先だって第一回は現地レポートではなく、まずは道後温泉がいかに憧れの地であったかを綴らせて頂きます。
夏目漱石との出会い
さて、ことは思春期真っ盛りの中学生時代。
学校の図書室である本に出会ったのが始まりでした。
夏目漱石『坊ちゃん』(まんが日本の文学)
漱石先生の『坊ちゃん』がわかりやすく漫画になったものです。漫画が好きだったためなんとなく手に取ったのですが、読んでみると衝撃が走りました。
「な、なんだこれ……!」
子ども向けに文学や歴史を漫画にしたものは数多くありますが、当時の私にはこの本が作品としてとんでもなく面白かったのです。
(学び系の漫画では珍しいことかもしれません)
こりゃあ原作も面白いに違いないと思った私は(漱石先生の方を原作というのも変ですが)、小説『坊ちゃん』にも手を伸ばします。
そこでまたまた、
「夏目漱石おもしろい……!!」
と衝撃を受けた事で、そこから夏目漱石を始めとする近代文学を読み耽るようになりました。
中学生が読んでも面白いと思える文章力、流石は漱石先生です。
今でこそこうして文字を書いたり本を読むのが好きになりましたが、全ての始まりは夏目漱石『坊ちゃん』との出会いだったのです。
魅惑の地、道後温泉
そうして順調に漱石ファン街道をまっしぐらに進む中、高校生の時に道後温泉という存在と出逢います。
なんとその道後温泉とやらは、夏目漱石が入った温泉で、尚現役だと言うではありませんか。
「そんなものがまだ現代に存在していたのか?」
「つまり漱石先生と同じ風呂に入れるということか??」
頭の中はこのことでいっぱいになり何も手が付かない日もありましたが、なに、太宰治だって芥川龍之介が好きすぎるあまりノートに「芥川龍之介」と何度もペンを走らせておりますし、オタクなら誰しもに起こり得る発作のようなものです。
つまり私は漱石と同じ風呂に入りたい系高校生でした。
ところがどっこい、高校生が1人で愛媛に行くには、手段もお金も工面できません。
大いなる瀬戸大橋を渡るのは容易ではなく、そうして大学生になってもそうそう機会がなく、先日まで一つの夢として眠っていたのです。
次回 念願の道後温泉♨️
如何に道後温泉が夢の地であったかをご理解頂けたかと存じますので、
次回はようやく現地レポートをお伝えします。
テーマは『上等』です。何卒お付き合い下さいませ。
(この旅行譚は少しばかり私の様子がおかしいかもしれませんが、オタクの発作だと思ってご容赦下さい。書いている小説はこんな様子ではありませんのでご安心下さい)