女が日本ではなく海外で売春する理由(わけ)
コロナ禍で初めて“パパ活する女性たち”に遭遇
私が海外出稼ぎを知ったのはコロナ禍で困窮している女性たちを取材していた時のことだった。
海外出稼ぎというと、海外で季節労働者のような働き方をすると勘違いされやすいかもしれないが、実際のところ、海外で売春することを指す。
私はこれまで2万人以上のワーキングウーマンたちの恋愛や婚活、結婚をテーマに取材し、その中には会社員やフリーランスなど多種多様の職業の女性で、中にはAV女優など風俗系の女性も混じっていた。
ところがコロナ禍で困窮している女性たちの中には、一般の女性であっても、パパ活という売春をなりわいとしている女性たちがいるーーそのことを知って、驚愕を覚えた。
「彼女たちは、何か大事なものを捨ててしまったのではないか」。
その状況を受け入れるのが辛くなった私は、取材が終わってから寝込んでしまったこともあった。
原稿に向き合うために、エサレンマッサージでメンタルを整えようとしたり、地獄を経験している人たちを沢山救っている専門家に打ち明けたりと、あの頃は自分の中でかなりの葛藤があったと記憶している。
そのうち私は原稿をアップするためには、彼女たちを理解しなければならないと思い込むようになった。
そこで売春に関する本を読み漁ってみた。ある男性ジャーナリストの「売春論」は女性が喜んで男性を楽しませるという男性の都合の良いファンタジーだった。そのため途中で白けてしまい、読むのを放棄した。女のことを何も知らないと感じた著者に付き合っている場合ではなかったから。
では同性である女性はどうだっただろう。
予想に反して、ある女性風俗ライターの本の冒頭にあっら「売春は才能だ」という考え方にも理解できなくて、苦しんだ。
締切は刻々と迫ってくる。
とうとう頑張ってどうにもならないと開き直った。彼女たちのことを淡々と描こうと決めると、少し気が楽になった。
そしていざ原稿に向き合ってみると
大事なことに気づいたのだ。
売春する女性、しない女性
それは、私には困窮しても売春という選択肢はないが
彼女たちには売春という選択があったということだ。
倫理観の問題を抜きにして、彼女たちの選択の理由を考えてみた。
なぜ彼女たちは売春を選んだのだろう。背景には何があるのだろう。その視点で取材者たちをもう一度俯瞰して見てみると
そこには最近も話題になったホストに貢いでしまったことや、家族と孤立してしまうなどの家族を始めとした人間関係の問題、愛人生活を抜け出せない女性たちのお金に縛られている状況など、女性の生き方にも関わることが浮き彫りにされているのがわかってきた。
やっと私はその視点で、原稿に向かうことができたのだ。
海外出稼ぎ(売春)する女性たち
その後、コロナ禍でパパ活を始めた女性もいれば、
やめた女性もいるのではないか。
その視点で探してみると、やめた女性たちも確かにいた。そこで彼女たちを取材するうちに、ある女性から、海外出稼ぎ(売春)をしたことのある女性の話を聞くことができたのだ。
5/7に発売した週刊女性の記事は、3年前に取材したものだが、今でもかなりリアルな出来事だということがわかっている。
https://www.jprime.jp/articles/-/31948#goog_rewarded
海外売春は、一部の女性たちの話ではない。
一般女性にも、火の粉が降りかかっている。それはいったい何だろう。
次回に、お伝えしますね!