見出し画像

2019年のこと。


2019年は、盛りだくさんの忘れられない1年になった。

2017年に母が亡くなり、私の介護生活は終わった。いっぱい悩んで、泣いたり笑ったりの凝縮した8年間。母のおかげで得たものは数え切れない。なかでも、自分の中で時間の価値観が大きく変わった。

お金は増やすことも貯めることもできるが、時間は減るばかり。
こんな当たり前のことを、50過ぎて実感したのだ。人生の時間は無限ではない。あっという間に消えてしまう。やりたいことがあるなら、挑戦しないと!そう思っていた矢先、TSUTAYAのコンクールを目にした。しかも、脚本部門がある!

「応募したい!」と思ったものの、昨年までの最終選考に残った顔ぶれを見ると、ほとんどが映画制作のプロばかり。しかもみんな若い。57歳の素人の主婦が手を出すようなものじゃない気がする。
「年齢、経験問わず」と書いてあるけど、ホントかな?私なんかが出してもいいの?
応募するかどうか考えただけで、胸がドキドキする。

企画書なんか書いたことないし、よくわからない。とりあえず、見よう見まねで、なんとか書き上げた。脚本は、2016年にシナリオ・センターのコンクールで受賞した「前世旅行」という作品をリライトすることにした。
もちろん、シナリオ・センターさんとTCPさんには、事前に了解いただいた。これはすごく大切。後々揉めないためにも。

で、私が一番、力を入れたのは、企画書に入れるイラストだ。絵があったほうが目立つと思い、ラストシーンのイラストを入れようと考えたのだ。イラスト用アプリをダウンロードし、本を買って、ペンタブをいちから学び始めた。これに1ヶ月近くかかった(笑)。

途中、娘に見てもらいながら何度も描き直す。「何でこんなとこから腕が生えとるん?」「こんな形の人間おらんやろ」
娘からの酷評につぐ酷評で、何度、心折れそうになったことか。。。

参考になるかどうかわからないが、一応、下に貼っておく。私がTCPの応募を考えていた時は、こういう情報が一番欲しかったので。
久しぶりにパソコンから取り出してみたけど、ぎこちなさ100%の絵だな(笑)

もし、応募作を読みたい方がいたら、film buyerさんの方に投稿しているので、どうぞ^_^

今回、自分の脚本をサイトにアップしたのには理由がある。
時々、脚本家志望の方から「脚本の交換をさせてもらえませんか?」というDMをいただくが、脚本交換や意見交換には、いつも「ごめんなさい!」と答えている。申し訳ないけど、スローペースで書いているので、意見交換するのは気が重い。

でも、ツィッターに流れてくるツブヤキを見ていると、みんな一生懸命、脚本に取り組んでる。私の作品を読みたい人がいたら、読んでもらってもいいかな。ちょうどTCPのコンクールが発表されたし、この作品なら、一応、TCP2019の最終候補に残ったので、誰かの参考になるかも。
読んでもらったらわかるけど、大して上手くない。でも、私にとっては、子供のように大切な作品だ。

2019年は、この他にもシナリオS1グランプリで「僕の人生」という作品が佳作に選ばれ、12月の授賞式に出席させていただいた。
57歳まで、東京に行ったことが人生で2回しかなかったのに、2019年の10月から12月までの間に5回も行くことになった。

TCPのおかげで、人生初のプレゼンも経験する。The Okura Tokyo(旧ホテルオークラ)で、600人の映画関係者の前でのプレゼンって、規模が大きすぎて、今、思い出しても夢じゃないかと思う。

プレゼン資料は脚本仲間と娘が、プレゼン練習の際は、ご近所さんが集まってくれた。
当日は家族の他、福岡から脚本仲間のM子さんや、2016年のシナリオS1の表彰式で知り合った映画監督のAさんも応援に来てくれた。12月の忙しい中、ホントにありがたかった。

周りの人達を巻き込みながらのドタバタ劇。
残念な結果に終わったけど、思い残すことはない。逆によくやれたと思う。応援してくれた人達のおかげだ。

あ、そうそう。忘れてならないことがもうひとつ。孫の誕生だ。2019年には、息子と娘に、それぞれ男の子が生まれた。私は3人の孫のおばあちゃんになった。

慌ただしく、刺激的で素敵な1年だった。
2019年のことは、何十年経っても忘れないだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?