金価格が上昇している意味とは
最近は金が大きく上昇していますね。
金の価格は、基本的には株式と逆相関の関係にあり、
株式が買われれば、金は売られ、
逆に株式が売られれば、金は買われやすいです。
しかし、ここ最近は株式が買われても、
同時に金も買われ、
そして株式が売られても、
金は底堅く推移しています。
なぜこれほどまでに、この局面で金が買われているのか、
そしてそれは、何を意味するのか?
先日は、ドル円はさらに上昇するのか?で、
原油とドル円の関係を書きましたが、
今回は金とドル円の関係はどうなのか、
ということについて書いていきます。
直近相場の振り返り
最近のドル円は、155円付近まで上昇してきています。
一時は、152円付近が上限で推移していたわけですが、
4月10日に発表された米国のCPIが、
年率(前年同月比)3.5%、
コアが年率(前年同月比)3.8%と
それぞれ予想を0.1%上回ったことで、
早期利下げ期待が一気に後退し、
長期金利が上昇。米ドル全面高になったという展開になりました。
通貨と金の関係
その上で、通貨と金の関係を見ていきますが、
まず金は、金利上昇時では、売られやすく、
金利が低下していく時は、買われやすいです。
金は、金利を生まないので、
金利が高い時は、通常は金は売られるはずですが、
今は金が大きく買われています。
なぜ金が買われているのか
この背景は何なのか。
金は、地政学的リスクが高まっている時も買われやすいです。
2022年2月から始まった
ロシア、ウクライナ間の紛争、
そしてさらに、イスラエルとハマスの衝突もあり、
これが金を押し上げている理由でもあります。
インフレと金の関係
もう一つ、
よく金は「インフレヘッジ」とも言われます。
インフレの時に、金が買われやすいということです。
しかし、インフレは今後落ち着くと見られてはいたはずですが、
金が買われているということは、
マーケットはインフレが鎮静化しないと
見ているということにもなります。
日本でも、先日12日に発表した、
「生活意識に関するアンケート調査」によると、
1年後の物価が「上がる」と予想した回答者の割合が、
83.3%とななっており、
前回の23年12月調査の79.3%から増加していました。
このことから、日本含め、世界中の人達が、
今後もインフレは続くのではないか、
そう簡単に収まらないのではないかと
考えている可能性が高いということになります。
大衆は、今何を考えているのか
そうなると、金が買われているということは、
多くの人はインフレがまだ収まらないと考え、
そしてFRBの利下げ時期も
後退という思惑が広がるということになりますので、
金価格が上昇することで、ドル円も上昇しやすいということになります。
話は戻りますが、
金は金利を生まないので、
金利が高い時は、
金よりも通貨が買われやすいです。
しかし、今はそれ以上に、
インフレヘッジとして、
金が買われているということになります。
今後も金を見ていく重要性
ですので、今後は金の動向を見ていく上で、
大衆がインフレに対してどのように考えているのか、
これを見る上で非常に参考になるのではないかと考えています。
CPIを受けても、一時的に金が売られ、
ドルが買われましたが、
金再度は買われ続けている
ことを考えると、市場は、やはりインフレは落ち着かないのではないかと
考えているということになります。
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