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遺書No.9 虚数の果て。
※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したものです。
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2004.7.13
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独立開業してから約5ヶ月。
忙しすぎて日記を書く時間を確保するのも大変だ。
でも何とか続けたい!
そんな時に思いついた、ファイル添付作戦。
過去の自分のコトバの貼り付けだね。
これは公開が目的じゃないし、遺書だし、
ありなんじゃなかろうか。
虚数の果て
交わるのは限りなく不確定に近い限られた虚数空間
僕が誰よりも負を好むだろうと君は言った
決して悪戯でないのに
接線から見下ろす君に背を向けて遠ざかる素振りに仕草
僕はただ想像を軽く超える圧倒的な膨張率に言葉を失い
不意に交わるであろう放物線の美しい弧を見つめていただけ
僕が二次関数的な弧線と破滅的に美しい有限とに戯れている間
君はエゴイズムが生みだすモラルに感染し
既存の概念と正の整数の狭い要塞に囚われていたんだ
とてもとても気の遠くなるほどに長い「零(ゼロ)」までの距離を
永遠に存在の確立を許された可能性の距離を
そして僕が不意にすれ違う偶然さえも必然の確率だと虚数扱いする
君は昔から精密に織り成した方程式と公然の定理と定義と公式で
僕の存在を表すだろう因果律すらルートの理不尽さと同じだと嫌ってもいたね
君がどんなに膨張した関数式の組み合わせも複雑に絡まり合う心さえも
整数のみに積み分けようとするから
僕は君の正の位置を求める為に無限に近い虚数の果てまで答えを探しに行こうとしたんだよ
結局僕はいつまでも君の中の負の空間から
心の虚数を取り除く事が出来なかったんだ
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これは駆け落ちから緊急捜査網で確保され自宅謹慎になった後に書いたやつかな。ただのコピペだけど更新しないよりマシだろう。
凡人なら黒歴史として闇に葬るところだろうけど、あえて晒していくスタイルだぜ。
フリージア
真冬に絡まる細く白く愛しい指の先に
哀しみを抱いて咲くフリージア
気づけば深く透き通った高い高い空に
夜更けの白い雪の花が舞う
凍える指でなぞる愛しさは時間さえ歪めて
冷たい息は無理に見せる笑顔をまたくゆらせる
不意に訪れては
長く胸を締め付ける
頬に落ちる雪は散りゆく恋しさの残り火
真冬に咲いた
儚いほどに可憐な
やさしく切ない雪の音色
真白な壁に飾る写真のように
静かに見つめるフリージア
愛しくて不安になる
幸せが不安になる
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高校卒業を控え、誰よりも大切に思っていた人への気持ちが何なのか自覚てきていなかった頃のヤツ。黒歴史2バンザイ。
Place
かつておざなりな恋愛感情にほだされて
辿り着いた結末は必然による残酷な仕打ち
そして僕は偶然に始まる恋に憧れ
気づいた時にはすでに遅く
過ちを繰り返しては本気になることに怯え
罪を犯す自分とすれ違いながら
恋に傷つくときそれが罰なのだと信じた
幾つかの業の深き出会いと別れを経て
いつしか僕は自分の気持ちを偽ることにも慣れ
いつからかどれが本当の自分なのかも見えなくなり
自分でもわからない自分らしさを演じては
知らず知らずの間に
苦しむことや傷つくこと
そして裏切られることの中にこそ
自分の本当の居場所があるんじゃないかと思い込んでいたんだ
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2021.9.3
遺書を書き始めて9日目の遺書の投稿内容。
過去の投稿からの転載にも関わらず、その投稿内容自体がさらに過去に書かれたモノを転載しているパターン。
いわゆる「黒歴史」さえも惜しみなくお披露目するという自虐嗜好パターンの幕開けみたいな遺書。
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