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トネリコの樹の下で

Words written in 1993. from "黒歴史ポエム"


『トネリコの樹の下で』


深い熟睡(ねむり)に縛られて
動けないでいる 夢の中

捨てられた子猫のように
孤独に凍えて泣いていた

トネリコの樹の下で
優しく揺れる 葉陰の小鳥が
冷たい雫で目を覚ます
すると 風の波に飛び込んだ
それが僕に勇気をくれた

霜の咲いた寒い朝に
手がかじかむような空の下

散りばめた 星屑のように
幾つもの希望の光が降り注いだ

トネリコの樹の下で
哀しみ耐えた心に涙が
傷跡を癒すように
そっと 手のひらにすべり落ちた
それは明日を運んで来た

トネリコの樹の下で
優しく揺れる 葉陰の小鳥が
細く 綺麗な声で囁く
すると 空は静かに微笑んだ
それが僕に
確かな勇気を与えてくれた




過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。