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悔やみ切れない手紙

Words written in 1996. from "黒歴史ポエム"


『悔やみ切れない手紙』


このままでいたいと思っていたけれど
言葉も交わせなくなってしまった

もう取り戻せない
あの手紙さえなければ
何も変わらない
あのままの関係でいられたのに

信じたくない現実に
張り裂けそうな胸を抱かえたまま
明日を迎えなければならない

あの手紙さえ渡さなければ
きっとふざけた会話に笑い合えるままだったのに
視線がぶつかる事もなくなってしまった

膝を抱いて泣く君に掛けた言葉も
君に誘われて一緒に乗ったバスも
雨に打たれながら届けた花も

6月19日が来るたびに思い出しては
苦しくて堪らなくなる

悔やみ切れない12月24日の手紙
失ったものはあまりにも大きすぎて
きっと30年経ってもこの気持ちはなくならない

このままでいたいと思っていたけれど
卒業しても繋がっていたかったけれど
恋人になりたいとは思えなかった
ボクには君が愛しすぎて特別すぎたから

だからせめて
ずっとふざけあえる二人でいたかった

後悔だけが 毎日の空を染めて
生きることも暗くしている
ただ あのままでいたかっただけなのに




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ナツキのパパ@令和の父親アップデート作戦中!
過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。