[うたの素]『ぼっちとぽっち』

「ぼっちとぽっち」

ありきたりな言葉が
すとんと落ちるのは
聞き飽きた名言のせいじゃない

「正しいから苦しい」
ぽつんとつぶやく空
あなたを今、やっと知った気がした　

どうにかしたいよな
どうにもならないこと
どこから手を付けよう
そこからもう迷うばかり　ひとりぼっち

いりびたりの怒りを
寄す処にして動く
さわれない過去ばかり見てしまう

「謝られて辛いの」
許したくない想い
上書きして　消せぬ過ちがある

見渡す限り夜
見渡す限り孤独
あなたがそう言うなら
在っても不在(ない)　僕はただの　それっぽっち

それでもふたりだよ
見えても見えなくても
あなたのそばにいるよ
ここからまだ始められる　ふたりぼっち