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[うたの素]『雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)』

雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)

息を吸って吐いて
君がまたひとつ僕をあきらめる
どんなふうに逢えば
「僕たち」と言える僕たちがいたかな

雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)
いまはまだ「ここ」なのかもしれない
静かすぎる白に 身を浸して

やがて麦秋至(むぎのときいたる)
鮮やかな青を緑をあおごう
君がどこにいても 空を通して
----僕らはつながっている


夏に揺れる風鈴
秋に奏でれば なぜか切なくて
こんなふうにわかる
輝く季節は それぞれ違うこと

雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)
巡る日々でも同じ日はなくて
君について想う ガラスの冬

やがて麦秋至(むぎのときいたる)
痛みなく逢える時が来ること
今はまだイヤだな 時の魔法を
----優しく感じないから

雪下出麦(ゆきわたりてむぎいづる)
いまはまだ「ここ」なのかもしれない
静かすぎる白に 身を浸して

やがて麦秋至(むぎのときいたる)
鮮やかな青を緑をあおごう
君がどこにいても 空を通して
----僕らはつながっている


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