![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33282536/rectangle_large_type_2_3648c9c6a1d482f025ca3c0010eb37fc.jpg?width=1200)
緑色:絵やイラストで気軽に使ってはいけない話
絵やイラストで気軽に使ってはいけない色を解説します。
この色はデジタルイラストなら製作途中で使っても大丈夫ですが
完成品にはこの色を必要以上使ってないか考えてみてください。
気軽に使っていけないだけで、理由があるなら使っていいです。
使ったときの利点も書きます。
※出典も紹介してます。(アフィリエイトリンクではありません)私のnoteで使用している写真はフリー素材サイトからダウンロードしたものです。
今回は蛇の画像が大量にあります。
私の書くnoteは私のイラストを使って解説する事が多く、
他noteで使ったイラストを使いまわしします。
貼り付けている理由はあるので、最初にご了承お願いいたします。
緑色は気軽に使ってはいけない
人間は緑色を不気味に感じるので、気軽に使っていけません。
このnoteで参考にしている本は「カラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~ (2010年発行)」ですが理由がはっきり書かれていません。
しかし緑という重要な色を人間が意図的に避けてる事象が書かれています。
「随分昔から緑の装飾の本は売れない。」
「緑色の服や照明は不気味に見える事が多い。」
「ヨーロッパの国旗に使われている色は赤が79%、緑が16%。」
「150年前のアメリカでこの現象が既に知られ、
緑気味の絵画が売れ残っていた。」
緑色に対する私の推測
緑色が苦手な理由は「蛇」と「蛇が住んでいる場所」だと思います。
人間の9割が蛇嫌いと記事を見た事ある程、蛇は嫌われ者です。いきなり現れると震え上がる人が多く、幽霊でも見たような反応します。
恐がる理由は蛇は数千年前からの人間の敵で、その証拠に蛇を見分ける力が発達してると下記記事に書かれています。
見分けるため発達したのか、人間の目は黄緑の光に最も敏感で、
虹のこの部分か一番明るく見えています。
https://www.j-cast.com/2016/10/30282025.html
野生の蛇がいる場所を想像すると、緑生い茂った所を想像しませんか?
下図のように緑が生い茂ったところから、顔だけひょっこり出して
こちらを見ている‥。
※私は蛇のことを平気ですが(触ると温かいし可愛い!!)、それでも下の画像は何か緊張します。
蛇の鱗を想像させる蓮コラを苦手な人が多い。それなら蛇が住んでる所を
想像させる緑色も恐れるのではないかと思います。
ジュラシックパークシリーズは蛇が出てきそうな森が主な舞台です。
不気味に見える背景であんなに面白い映画撮った監督達すごすぎる。(シンドラーのリストと同時並行だったのもすごい。両方とも神作品だった。)
↓静止画例(ジュラシック・パークシリーズではありません)。かなり不気味だと思います。
緑色って色を2つ暖色と寒色だけに分けられると、
寒色になるのも嫌われる色として拍車をかけています。
緑色のメリット
緑色は良くも悪くもとても目立ちます。その使用例を書きます。
・売りたい商品、商品中の見てほしいマークを緑色にする。
マウントレーニアのロゴだけ緑色になっています。
これと同じように商品をまるっと緑色で染めると目立ちます。
またマウントレーニア。
・イラストの塗り残しをすぐに発見できる。
背景が気持ち悪くなるため、塗り残しが簡単に発見できます。
・作品の悪者達を一目で悪い奴と印象づける。
ハリーポッターシリーズでは、主人公と敵対する子や素行が悪い子が多い
グループとしてスリザリン寮があります。
(一部の子が悪目立ちしてるだけで、他は普通の子です。)
この寮に属すると深い緑色の制服を着るので、遠くから見てもかなり目立つ & どうしても嫌な奴に見えます。
彼らのシンボルマークは下図です。蛇と緑色をかけ合わせる事で
非常に悪い印象を与えています。
ハリポタに出てくるアバダケダブラという殺人呪文等、良くない物や
怖いシーンは緑色多用しています。同じようにディズニー映画で出てくる
マレフィセントをはじめ、ディズニー作品でも悪者や良くないシーンは緑をベースにしている事が多いです。
・イラストを手軽に不気味や目をひくものに出来る。
物凄いメリットです。圧倒的絶望を与える演出をしたい場合に使えます。
私の作ったコラ画像です。シチュエーションは
イキった主人公達がやばいキャラに出会って大ピンチ。
これでも絶望感半端ないけど手を加えます。
左のキャラをかなり深い深緑色でベタッと塗ります。
(全体に塗ってもいいですが、影になるところだけ塗ると
不思議な感じがするのでおすすめ。)
先程の緑色で塗ったレイヤーをスクリーンにし、不透明度は40%にしました。
変わらないと思われますが、見る側としては
「上手く説明出来ないけど、目をひく & かなり怖い画像」になりました。上手く説明出来ない&目をひくのは、緑色を見ていますが、説明できる程
緑色を認識していないためです。
下図の赤いライトが当たってる所を参考に、不気味にしたいキャラのこの場所に深い緑色でスクリーンか乗算かけて見てください。
不気味というか、恐くなります。
背景にほんのり薄く緑がかった煙を描くと、更にいい感じになると
思います。背景は下図のような画像をフォトバッシュするのがおすすめ。
ほんのり緑色を混ぜると「よく分からないけどなぜか目を引く画像」に
出来ますから光源に行ったり、先程の画像のように全体にすると
目をひきますよ。やりすぎると不気味になるので、気をつけてください。
緑色で失敗した私のイラスト
例1:緑色に関する知識が無く気持ち悪いイラスト完成。
言わずもがななイラスト‥。ミニキャラなのに不気味。
例2:緑が強い背景のせいで、想像以上に背景が目立つ。
女の子が自分の彼氏を自慢するシチュエーションを描きました。
インドに関する物を背景に置くことにより、彼氏はインド人であることを
示唆したいと、インドの国鳥をはじめインドぽいものを置きました。
ただの背景なのに、緑色の孔雀が必要以上に目立ちました。
茶色の背景に変更しました↓。孔雀を白っぽくするとか、
黄緑気味にすると良かった。
例3:左の2人にしか視線いかない。
4人集合イラストを描きました。左2人が深い緑色の服を着ていて
しかも隣り合ってます。視線が左半分にしかいきません。
緑色キャラをバラバラに配置すると良かった。
緑色キャラのファンアートに対する対策
緑色キャラをそのまま描くと(スポイトで色吸って使用したり等)、
不気味になるので対策します。後続で紹介する本にも記載されていますが、対策は緑のベースカラーを黄緑気味へ変更します。
次に明るい黄緑を添え、緑というより黄緑にします。
下図にそれぞれの対策を記載しましたので参考にしてください。
※補足:解説なし画像。
ハリポタやホグミスファンなら分かりますが、11人キャラが
描かれた集合絵。緑色だけ随分色違うもので、十数万人に見られたイラストですが特にクレーム来ませんでした。
十数万人に見られた理由は、公式SNSで紹介されたためです。このイラストの誕生については別noteで解説します。 とある神絵描きさんのエピソードを絡めます。絵垢である私が出会った神絵師の話です。
※ハリポタ制服の正しい色は下記です。
出典
カラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~
ジェームス・ガーニー(James Gurney)
この本の知識を元に記載しています。