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【大喜利のお題を選んで小話を書きなぐる93】怪談話「山栗の霊」どんなの?

最近、晩ごはん食べると激烈な眠気に襲われてしまうんです・・・。これが何とも、よろしくないのです。基本的に夜型で、朝起きているのは夜更かしをしたときだけ・・・という私が、一番やっちまいたくないのは「仮眠するつもりで変な体制で寝て朝」という状況。この食後の睡魔さえ乗り切れば、楽しい夜更かしタイムが待っているというのに・・・ひとたびこうなってしまうと、Switchであつ森やってても眠くなる。何やっても眠い。今もほぼ眠い。半分、眠い。朝ドラのタイトルかって!

山栗の霊?怪談?なにて?

本日のお題は「怪談話の創作」です。モチーフとなるのは「山栗の霊」。山栗・・・?あんまり聞きなれない言葉ですね。ちょっと調べてみます。

柴栗(シバグリ)または山栗(ヤマグリ)と呼ばれているものは、古くは縄文時代から食用とされてきた山に自生している栗で、現在栽培されている様々な品種の原種となっています。
現在でもちょっとした山に登ると、雑木林に見ることができます。
柴栗は品種改良されることなく自然の状態で山に自生しているもので、その果実は栽培されているものと比べるととても小さいです。とは言っても、味は滋味に満ち、良くも悪くもこれこそ栗本来の味といった感じです。ただ、粒がとても小さいので皮をむくのが一苦労で、歩留まりは非常に悪いです。
自生しているものを地元の住人が収穫する程度で、市場にはほとんど出回りません。

出典:旬の食材百科

なるほど。山道から、もう少し森の奥まで入ったところなんかに自生している栗の品種を「山栗(柴栗)」と呼ぶのですね。

この記事によると、通常甘栗なんかでよく見られる、一般に栽培されて流通している栗とは違い、大きさが小ぶりで滋味深い、特有の美味しさがあるのが山栗の良さだという。市場に流通していないため、山栗だけを集めるというのは、木を植えておくか、誰かからいただくしかないらしい。ああ、栗ごはんめっちゃいいな・・・もはや秋の味覚に魅力を感じてしまう8月下旬・・・。

滋味深い味って?

山栗は滋味(じみ)深い美味しさがある、と先ほど書きましたが、滋味深い味、というのはどのような味のことを指すのでしょうか?

(じみぶかい)、調べてみると栄養価に富んで味の良く感じられることだそう。
滋養の「滋」という字と、味が結びつく熟語という事で、
さんずいの漢字から草冠に注ぎ込まれるような、
体の中から何かみなぎる栄養価が含まれた味わい、そんなイメージがつきます。

出典:滋味深き味わい いっとうものブログ

滋味深い味とは、「体の中から何かがみなぎる栄養価が含まれた味わい」のことだそうです。この記事ではサンマと岩牡蠣を召し上がっておられます・・・くう~!確かに滋味深そう・・・!!体の中から何かがみなぎる、ということは、今飲んでいるエナジードリンクは滋味深いってことでいいのかな・・・?

正確には分かりませんが・・・いわゆる「通の味」というか、どことなく「美味しんぼ」の世界観を彷彿させる単語ではあります。山栗は普通の栗よりも、より深みある、みなぎる栄養価がある味がする、ということなのでしょう。

「山栗の霊」とは?

本日のお題ですが、この「山栗」の霊をモチーフにした怪談話を作らないといけないのですが・・・まず、山栗の霊ってなに?おそらく、実ではなく樹木のほうのことですかね?

・・・なんか、「うる星やつら」でそういうエピソードがありましたよね。温泉マークが適当についた嘘の怪談話を真に受けずバカにして、諸星あたるが校舎裏の柳の木に落書きをしてしまって・・・という(なんでこんなに詳しいかというと、偶然にもこの話が収録されている単行本が奇跡的に実家にあったからです。ちなみに実家には『うる星やつら』の単行本はわずか2冊しかありませんでした)。

この記事によると、樹木による祟りというのは、昔からポピュラーな題材のようです。

怪談話「山栗の霊」

都市開発で削られた山林の、わずかに残った一角にひっそりと佇む山栗の樹木がある。昔は、秋になれば地元の人間がよく実を拾いにやってきたものだが、今はもう、その存在を知るものは少なくなった。およそ百年もの間、この土地に根付いてきた樹木だったが、都市開発の際に切り倒されなかったのは、ある因縁があったからだという。

開発現場の業者がこの山栗の木に電のこをあてがい、切り倒そうとしたところ、竹のように中が薄く空洞になっており、ひと回り小さい樹木が出てきた。さらにそのひと回り小さい樹木を切り倒そうとするが、何回やっても次から次へと樹木が出てくる。業者はしびれを切らし、別の機材を使おうと周りを見渡すと、気がつくと業者の什器や資材はどこにもなく、辺り一面は山栗の樹木がびっしりと植わっていて・・・。

「どこだここはー!?」

歩き回ろうとするも、熟した小ぶりの山栗のイガがあちこちに落ちていて、身動きがどんどん取りづらくなる。ついに日が暮れ、山栗の林から出られず、途方に暮れた業者。都会育ちの彼らは山栗など食べたことがなかったが、空腹のあまり、手を血だらけにしながら山栗のイガと殻と皮をむき、生で山栗を食べた。

「これは・・・なんと滋味深い味だ・・・!!」

彼らは泣きながら山栗を食べ、山栗林の中で横になった。

三日後、業者の担当者たちはまるで何事もなかったかのように、元の現場に戻ってきた。彼らは何も覚えていなかったが、現場で山栗を見ると我を忘れて素手でイガや殻を剥こうとしてしまい、作業は幾度となく中断され、ついには山栗の樹木を残した一角に手をつけず、開発工事を終えたのだった。

そんな恐ろしい生存本能を持つ山栗の木が、実はあなたのすぐそばにあるのかもしれません・・・。


怪談話「山栗の霊」


あんまり怖くないですが・・・「うる星やつら」のエピソードもギャグで終わっていたし、これで良いと思います。それではよい週末を!


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