【パラリンピック】パリ2024お茶の間観戦記・大会6日目
大会も折り返し地点。
日本代表は連日メダルリレーが続いています。
時間に限りがあるので全てのメダルや選手をご紹介できなくて申し訳ないです。
今日もあと1項目書きたかったんですが時間切れに…。
では早速大会6日目のハイライトです。
【バドミントン女子シングルス(WH1)決勝】女王の座を守った里見紗李奈選手
日本女子パラバドミントン界のエース、里見紗李奈選手。
千葉県で生まれた彼女は、ファミレスでバイトをしながら「将来は接客業に就きたい」と考えるような、どこにでもいる普通の明るい女子高生でした。
しかし高校3年生の時、人生が一変します。
交通事故に遭い、脊髄損傷。
歩くことができなくなりました。
車椅子姿を友達や知り合いに見られたくなくて、部屋に引きこもるように。
見かねた父親が、中学時代にバドミントンをしていた娘のためにパラバドミントンクラブを探して連れ出します。
最初は趣味程度のつもりで、試してみることに。
彼女のシャトルの軌道を見た瞬間、クラブの代表である村山浩氏は驚き、「この子は絶対に強くなる」と確信しました。
すぐに声をかけます。
「一緒にパラリンピックに出よう」
里見紗李奈に人生の新しい目標が生まれた瞬間でした。
才能が開花し、デビューから2年で世界選手権を制覇。
東京パラでは金メダルを手にし、パラバドミントン界の女王となります。
2連覇のプレッシャーに負けず、今大会も金メダルを手にしました。
最後に、とても胸に響く彼女の言葉を紹介します。
【車椅子ラグビー決勝・アメリカ戦】最高の喜びはここにあった
準決勝の壁を突破し、ついに辿り着いた決勝の舞台。
序盤に日本はパスミスが目立ち、アメリカに3点差を付けられてしまいます。
この時の心境を後に池透暢キャプテンはこう語りました。
「積み重ねてきた年月は3点差なんかに負けないと思っていた」
後半、日本はディフェンスを強化してアメリカのパスコースを限定させます。
相手のパスミスを誘い、追い付き追い越し、とうとう逆転。
最後には7点差という大差を付けて48‐41の大勝利!
準決勝の試合後は歓喜の涙を流した選手達でしたが、頂点を掴み取った喜びに笑顔が溢れます。
表彰式で金メダルを天に掲げた池キャプテン。
天国の友人のため、仲間のため、走り続けてきたその表情は非常に穏やかでした。
ようやく肩の荷が下りた、そんな風にも見えます。
たったひとつの栄光だけを目指して様々なものを犠牲にし、打ち込んできた選手のみなさん。
サポートに尽力したスタッフやご家族のみなさん。
本当に本当におめでとうございます!!
【番外編コラム】NHKのパラ解説陣が凄い
毎大会パラリンピックの放映権を取得しているNHK。
今回のパリ大会では視覚障害のある元選手に実況解説してもらうという新しい試みがなされています。
スポーツ中継の解説者というのは、その競技の元選手が担当するのが一般的。
ただし視覚障害のあるパラ競技選手は試合を「視る」ことができないため、引退後に競技解説をするのは困難だと思われていました。
その固定概念を打ち破り、NHKはブラインドサッカー元日本代表の加藤健人氏に試合の解説をオファー。
最初はビックリした加藤さんですが「自分にもできることがあるなら」と快諾しました。
実際に加藤さんが解説したブラインドサッカーの試合を観戦すると、彼が耳だけで正確に試合全体の状況を捉えていることに驚きます。
実況アナウンサーの「〇〇選手がボールを持ちました」という声に対して「今フリーのはずなのでチャンスですね」など、視えていないのが信じられないほど。
おそらく頭の中で完璧に試合の様子が描かれているのだと思います。
また、周囲の声にも敏感で「監督が〇〇選手を呼んだのでそろそろ交代のタイミングでしょう」など、健常者では聞き漏らしてしまうレベルの音まで拾ってくれるのです。
こうした解説があると視覚障害の方にもより詳しく伝わるので、素晴らしい試みではないでしょうか。
他にもゴールボール元日本代表で視覚障害のある浦田理恵さんも、会場の音だけで試合を解説しています。
目で視るだけでは見えない世界を教えてくれる解説陣に敬礼!
大会7日目の予定
ボッチャの団体とペアが始まります。
結局廣瀬選手のボールがどうなったのかの情報が不明のままですが、多分大丈夫…と信じたいところです。
個人的に楽しみにしているのがパラ馬術。
人と馬の動きを美しく合わせる演技種目で、パラリンピック唯一の採点競技です。
ルールをちょっとだけ勉強したので、明日もし時間があればレポもしたいと思ってます。