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【高校野球】夏の甲子園初出場の6校を紹介してみる【2023】

8月6日(日)に第105回全国高等学校野球選手権記念大会、通称・夏の甲子園が開幕します。
今大会は例年に比べて、初出場校や久し振りの出場となった学校が多い傾向にあるのです。

そこで初出場となった6校の特徴をご紹介します。
今年の夏の甲子園をさらに楽しむ一助になれば幸いです。


強豪校が敗退し、初出場校が増えた理由

今大会の地方予選中、連日のように「あの甲子園常連校が敗退」というニュースが入ってきて、高校野球ファンをざわつかせていた。
その一方で聞いたこともない学校(あくまでも高校球界での話)が初出場を決める、という波乱の予選となったのだ。

理由については3つ考えられる。

1つ目はZ世代に合わせた指導法の学校が伸びてきていること。
強豪校=伝統校は昔ながらの指導法を頑なに守っていることが多い。
それが悪いとは一概に言えないが、令和の子供たちに合わせて自主性を重んじる学校が成績を伸ばしているのは事実だ。

2つ目は動画で野球スキルを学べるようになったこと。
現代の高校球児はスマホから手軽にプロ野球選手やメジャーリーガーの動画を見られる。
投球フォームや打撃スタイルを自分なりに研究して習得することができるので、個人のレベルアップに繋がっているのだ。

3つ目は延長タイブレークが10回からになったこと。
タイブレーク制度は2018年から高校野球で採用されていたが「延長13回から」という規定だった。
これが2023年に「延長10回から」に変更されたことにより、バントや駆け引きの重要性が高まり、劇的な番狂わせが増えたのだ。

前置きが長くなってしまったが、ここから初出場校の紹介に移る。



【東東京】共栄学園高等学校

「こち亀」でお馴染みの葛飾区にある下町の学校。
女子バレー部が古豪として有名で、元・日本代表の益子直美さんの母校でもある。

2000年代に女子校から共学校となり、男子硬式野球部が設立された。
監督の原田健輔氏は埼玉の強豪・浦和学院のOB。
浦和学院は生徒の自主性を重んじる学校で、原田監督もそのマインドを受け継ぎ「楽しく野球をやる」をモットーにしている。

予選では都立高と多く当たるというクジ運も発揮して、まさかまさかの東東京大会優勝。
甲子園でもクジ運次第ではベスト16も夢ではない。



【新潟】東京学館新潟高等学校

校名に「東京」と付いているが、系列校も千葉にあるので東京とは全く関係ない。
「東京ディズニーランド(浦安)」と同じようなもの。

ちなみに後援会のロゴがどう見てもカー◯坊や。

大丈夫?

色々とグレーゾーンが気になる学校だが実力は本物
新潟大会では「日本文理」「中越」といった甲子園常連校を打ち破って夢舞台への切符を手に入れた。



【静岡】浜松開誠館高等学校

サッカー部の強豪校であり、元・清水エスパルスのシジマールがGKコーチを務めていたこともある。
野球部は創立26年目にして今回初めて甲子園出場を果たした。

監督を務める佐野こころ氏は中日ドラゴンズに在籍していた元プロ野球選手。
同じく元・中日の中村紀洋氏も2021年まで打撃コーチを務めており、攻撃面には定評のあるチームだ。

ちなみにユニフォームがグレー地に赤の差し色という高校野球には珍しいデザインで、社会人野球っぽさがある。

監督は「メジャーリーグのダイヤモンドバックスのユニフォームを参考にした」とのこと。



【高知】高知中央高等学校

男女共学校で、女子硬式野球部がある。
2021年には男子硬式野球部よりも先に全国高等学校女子硬式野球選手権大会に出場し、準優勝を果たしている。

というのも、高知県の男子硬式野球部はここ20年「明徳義塾」と「高知」の2強状態であり、他の高校が付け入る隙が無かったのだ。
しかし今回の高知大会ではこの2校を破って見事優勝。

継投を前提とした投手起用と、クリーンナップの得点力が光るチーム。
ぜひ高知に新しい風を吹かせてほしい。



【佐賀】佐賀県立鳥栖工業高等学校

今大会は全49校の内9校が公立高校だが、鳥栖工業は唯一の工業高校である。
そのため「眉剃り禁止」「頭髪は刈り上げ」など、やたらと校則が厳しい。
工業高校とはそういうもの。

注目は兄弟バッテリー。
兄の松延晶音あぎとがキャッチャーで、弟の松延ひびきがピッチャー。
平成仮面ライダーファンなら前のめりになる名前だ。

甲子園で活躍すれば話題性は抜群。
東映も応援してくれるかもしれない。



【宮崎】宮崎学園高等学校

合唱部が非常に有名で、NHK全国学校音楽コンクールや全日本合唱コンクールの常連校である。

個人的注目は渡辺隼人選手。
宮崎大会決勝で代打サヨナラタイムリーを決め、チームを優勝に導いた立役者だ。

「自分には技術が無いので筋トレばっかりしています」と語る彼の上腕二頭筋をご覧あれ

パワー!

本人は「千代の富士の筋肉に憧れている」そうなので、野球は高校までかもしれない。
甲子園でも切り札として代打での活躍を期待している。



「初出場で優勝」は過去に例がある

甲子園初出場校は大抵1回戦で敗退すると相場が決まっている。
緊張とプレッシャー、甲子園での独自ルールや相手校の応援の大きさに怯むなど、理由は多々あるが。
そんな中でも「甲子園初出場・初優勝」を決めた学校は存在するのだ。

今や押しも押されぬ大横綱となり、今大会の大阪予選では惜しくも甲子園出場を逃した大阪桐蔭だが、1991年の第73回大会で初出場・初優勝。

現在、埼玉西武ライオンズのエースピッチャーとして活躍している髙橋光成こうなを擁した前橋育英は、2013年の第95回大会で初出場・初優勝を果たした。

初出場校がダークホースとなる可能性は充分にある。


実はまだ今年の甲子園に関して言いたいことが山程あるのだが、文字数の関係でまた次回とさせて頂く。
夏の甲子園、思い切り楽しみましょう!


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