memento
鼻が詰まると気付いた、呼吸をしていたこと
手を当てて気づいた、鼓動の音がすごく小さいこと
言葉に出してわかった、思い遣りに傷つけていること
それと同時に思った、その言葉が本当は出鱈目だったってこと
あなたが途絶えて気づいた、大好きだったと伝えようがないこと
過ぎ去って気づいた、なんでもない瞬間がすごく愛おしかったこと
あなたはもう戻らない
私は思い出とともに蔑ろにしてしまった
どうか届いて欲しい
でも、嫌だ、なんで、
こんな、
弱い自分が醜くて
今日を生きるのが精一杯だった
今日だって
愛されたくて、でも
愛されるのが怖くて、ただ
あなたの手に縋りたかった
重くて暖かかった
今は冷たい