肩周囲筋に起こる筋緊張は、上腕骨頭が関節窩にしがみくつためにある
肩関節が不安定であるということは、一般的にもよく使われています。
大腿骨頭のサイズよりも関節窩のサイズの方が小さい肩関節は構造的に不安定であるとも言われますね。
この「安定している」ということは具体的にどうゆうことなのでしょうか。今回は、肩関節が安定しているということを言語化してきます。
抽象的な理解よりも、自分の中で言語化してイメージできる方が適切な対応やハンドリングができるようになるので、ぜひみていってください。
それでは、行きましょう。
🔶安定とは作用反作用が釣り合う状態
「安定」はいろんな業界で使われる言葉で、これは肩関節にも適応されます。ここでは、肩甲上腕関節を扱います。
安定を簡単にいうと、関節窩と上腕骨頭の力を押し合いが釣り合っているということです。力が釣り合うというのは、作用した力とと、そこから生まれる反作用の力が、全く同じ力で真逆の向きになっている状態です。
肩に話を戻すと、作用とは、上腕骨頭が関節窩を押した力のこと。反作用とは関節窩が上腕骨頭を押し返す力です。この2つの力が同じ向きになることが安定です。イメージは以下のような図の状態です。
この安定をベースに「不安定」を考えてみましょう。
上腕骨頭が押した力の向きに対して、関節窩から帰ってくる力の向きがずれいている場合が不安定になります。イメージとしては以下のような図になります。
上記の図は肩甲骨の位置が変わってないですが、向きが変わったとき安定した状態から崩れ始めた状態です。この程度であればまだ関節包などの機能で安定性が寄与されますが、さらに崩れてきた場合に肩甲上腕関節に損傷が起こります。
🔶筋緊張は「その場にしがみつくこと」
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