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アメリカの学校生活(キンダーガーテン編)


現在キンダーガーテンに通う5歳の娘の母をしています。国際結婚してハワイに7年、現在はアメリカ中部の山岳地帯に住んでいます。アメリカの学校生活と題してますが、私が母親として娘のプリスクールやキンダーガーテン探しなど、経験した範囲での記録です。

アメリカは広く、州ごと、地域ごとに学校のルールも習慣も様々です。そのため、あくまでも私が母として体験したとても限定的な記事となりますが、よかったらお読みください。今回はイマージョンプログラム(イマージョン教育)についても少し触れています。

前回までの記事はコチラ


ずっとこのままハワイだと思っていたアメリカ生活。ハワイでのキンダーガーテンの検討も終え、入学先も決定していました。そんな矢先、主人の仕事の都合で2018年5月末にコロラドへ引っ越す事が決定してしまいました。

ハワイ以外での海外暮らしは独身時代に経験したバンクーバーとサンフランシスコ。どちらもハワイ同様、日本人、日本食、日系会社、日本語新聞に直行便という日本人が働く暮らすに困らない環境でした。それが、今回はアメリカ中部の田舎町、標高は約2000メートル近いという山岳地帯!正直、海外生活の経験ありの私でもGoogleアースを眺めるだけで大きな不安に襲われました。引越し作業も忙しく、結局なんの情報も得ず、先行き真っ暗な状態まま現地に到着。

私の中では西部劇に出てくる茶色のイメージだったコロラド山岳地帯。しかし、目の前の世界は以外にも緑豊かな避暑地でした。自然大好きな娘が帰りたいとも言わずすんなりエンジョイしてくれた事が幸いし、私もやっと平穏を取り戻し無事に生活をスタートすることができました。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題のキンダーガーテンについて。「キンダーガーテン選び編」でも書きましたが、アメリカは5歳からキンダーガーテンに入学です。公立のキンダーガーテンは公立のエレメンタリースクール(小学校)に付属しており、この時期から一般的な義務教育が始まり無償になります。一部プリスクールから無償で通えるところもあります。

色々迷わされたハワイでのキンダーガーテン選びでしたが、ハワイでは小規模の私立に合格し通わせることにしていました。(といっても簡単な基礎テストでしたが)。しかし、新天地では学校を選ぶ時間もなく、さらに田舎でありながら、ハワイより家賃も、物価も、税金も高くとにかく経済的にも公立一択に。

ハワイで先輩ママさんから教えていただいてた公立校のイメージというのがあったので、期待しないで見学に行ったこちらの公立学校でしたが。。

予想を反して、目に飛び込んできたのは、広い校庭で遊ぶ活発な子供達、綺麗な校舎と充実した設備、とにかく「広い!綺麗!楽しそう!」の三拍子。山岳地帯で自然は豊か、アメリカにいながら犯罪率の低さA+、街も空気もクリーン。子供にはうってつけの学ぶ環境で、引っ越し後初めてこの田舎町に来てよかったなという感情が湧きました。

更に英語とスペイン語の半々のバイリンガル教育を20年以上している学校という事で、バイリンガルの先生が多くいらっしゃり、挨拶も英語とスペイン語が飛び交っている「Immersion shcool:イマージョンスクール」ということでした。

先日、Newspickの有料記事【現地ルポ】シリコンバレー式「ニューエリート」の育て方という記事ではイマージョンプログラムについて下記のように少し触れられていました

イマージョンとは、Immerse(浸る、浸かる)という単語から来ていて、言語イマージョンとは、2つの言語(例えば英語と中国語、英語とスペイン語)が数学、科学、社会研究などのさまざまなトピックの指導に使用されるバイリンガル言語教育で使用される技法のことを指します。またそういった環境で教育を提供する学校をイマージョンスクールと呼びます。例えば、スタンフォード大学にあるEscondido Elementary Schoolはパロアルト市の公立学校(幼稚園年長から小学校まで)であり、スパニッシュイマージョンプログラムを提供していることで人気の学校です。


こう読むとエリートを育てる教育法かのように聞こえるのですが、これらのプログラムは移民が多いカナダ、アメリカという背景もあると思います。実際に、娘の学校にはスペイン語しか話せない親の家庭も多く、そういった家庭の子が英語半分、スペイン語半分で学べることはアメリカで生活していく上でも大変助かると思います。地域によっては中国人移民も沢山います。もとはカナダで英語とフランス語が公用語になる頃始められたプログラムだそうですが、アメリカでは移民などの背景から実施されたプログラムでもあるのではないかと思っています。


プログラムの方法も様々で、娘の学校は「双方向イマージョン(two-way, dual, bilingual-immersion)」で行われています。

双方向イマージョン:アメリカ合衆国で広まった手法。その地域の主流言語が母語である生徒と、目標言語が母語である生徒が約50%ずつ在籍するクラスで、カリキュラムの50%を主流言語、残り50%を目標言語で行う。生徒たちが互いに補いあって両言語を習得する。[2]「2つの言語で意思疎通がとれる人間」(バイリンガル)、さらには「2つの言語において教養ある人間」(バイリタレット)を目標としている。 例えば、日本語を母語とする生徒50%と英語を母語とする生徒50%のクラスで、日本語と英語半々で授業を行い、最終的にクラス全員が日英両言語に堪能になることをめざす。


まだ3ヶ月ですが感触は、英語、スペイン語半々の授業なので、現実的に勉強の進みも少しゆっくりかなと思います。例えばハワイにいる娘の同級生は現在クラスで日記を書いているそうですが、こちら、娘のクラスはまだ日記など書くまでの授業のレベルでは到底ありません。その代わり、スペイン語の絵本読み聞かせがあったり、スペイン語でのカウント、挨拶を徐々に習得しています。進みはゆっくりですが、それはそれで納得。それでなくても娘はもともと発語がすごく遅かったので、ゆっくりくらいがちょうど良いと思っています。家では私が完全に日本語なので本人の頭の中はもうわけわからない事になってそうですが。。娘を焦らせないように気をつけて見守っていきたいと思います。

でも、一番気に入ってしまったのは、こちらの学校の校長のご挨拶の中で伝えられた方針でした。「私達はこのマザーアースの中にある学校です。とにかく外での時間を多くとっています。冬でも外で遊ばせます」と。実際、recessという遊びの時間が3回も午前中にあります。自然が大好きな娘には大自然の中で野性的に育って欲しいというのが第一の理想なので、遊びながらも”野性”を育てて欲しいなと思いました。

毎日、子供達をハグで迎えてくれる優しく明るい担任の先生と、仲良しのお友達ができたおかげで、新しい環境の学校でも毎日楽しく通っている娘。ドタバタの数ヶ月でしたが、娘が毎日笑顔で帰ってくるのは何より嬉しいことです。

また、機会があればアメリカの学校生活について書きたいなと思います。最後までお読みいただきましてありがとうございました。
















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