生きる意志と生きる術

こんにちは。夏秋です。

今回は、「生きる意志と生きる術」について考えてみようと思います。  

生きる意志と生きる術。これは、すべての生物が生きていくために必要なものです。生きる意志というのは、「何がなんでも生きてやる」「まだ死にたくない」という気持ちを指しますが、生きる術とはどのようなものでしょうか?

人間でいうと、働くことが生きる術の一つといえるでしょう。人は働いてお金を稼いで、必要なものをお金で買うことで、充実した生活を送ることができるのです。

ほかにも、動物でいえば獲物を狩ること、植物でいえば光合成をすることなど、この世界の生きているものすべてには、生きる意志と生きる術の2つが必要です。

では、もし何かのきっかけで、生きる意志と生きる術のどちらかが失われると、人はどうなってしまうのでしょうか。

まず、生きる術を失った場合について考えてみます。つまり、仕事を失うということです。仕事がなければ、お金を貯めることができないので、その人が今持っているお金はどんどん消費されていき、ついには底を尽きてしまいます。そうなると、食べ物も、住む所も持つことができなくなってしまうのです。しかし、だからといってすぐに死んでしまうわけではありません。思いきって道端に生えている植物を口にしたり、野宿をしたりしてでも、生き延びることは十分可能です。その人に「生きたい」という強い意志があれば、どんな手段を使ってでも生きていくことは可能なのです。

では、生きる意志を失った場合はどうでしょうか。仕事があって、何一つ不自由ない生活ができている。それなのに、生きる意志がない。つまり、「死にたい」と考えてしまっている状態です。最初からあるはずのない「生きる価値」というものが自分にないと思い込んでしまって、どうして自分が生きているのか分からなくなってしまう。それがエスカレートすると、ついには自らの命を絶つことすら考えてしまう。生きる意志がないというのは、かなり危険な状態なのです。

これを踏まえて、生きる意志と生きる術、本当に必要なのはどちらなのか、考えてみたいと思います。

先ほども述べましたが、人は仕事がないとお金を稼ぐことができないので、満足な生活をすることができません。「働かざるもの食うべからず」という言葉があるように、働くことができなければ、物理的には自分の命を繋ぐことはできないのです。

こう考えると、生きる術の方がよっぽど重要だという結論に辿り着くと思います。しかし実際には、生きる意志の方が圧倒的に必要なものなのです。

ここで少し、私のことをお話ししたいと思います。

思いきって暴露すると、私には今、仕事がありません。社会不適合者の自覚があるので、大学卒業後の進路は、就職ではなく、フリーターという道を歩むことにしました。ところが、その決断に至るまでに2年もの時を費やしてしまい、今年の3月にようやく仕事探しを開始しました。仕事を探しては面接を受け、面接に落ちてはまた新しい仕事を探して面接を受ける。そんな生活を始めて、もう2ヶ月が経ちます。現在は、とある企業のアルバイトの面接が終わり、結果を待っているところです。

この面接の結果を待っている時間こそ、何よりも不安でたまらない時間です。不安に苛まれて、何をするのにも膨大なエネルギーを費やすことになってしまうのです。かといって何もせずに不安に身を委ねてしまえば、私は精力を失ってしまいます。

そこで私は、この不安から思いきって逃げることにしました。音楽を聴いたり、楽器を演奏したり、遠い所に出かけたりして、どうにかして不安な気持ちを忘れようとしました。いわゆる現実逃避です。それによって苦しい現状が変わることはありませんが、それによって私の心はかろうじて平常を保っているのです。

こんなことができるのは、今の自分に「生きたい」という強い思いがあるからです。この状況を乗り越えたら、どんな楽しいことをしたいか。どんな人と出会って、どんな生活を送るのか。未来に希望を持つことで、「生きたい」という意志を殺さずに、生き続けることができているのです。

このように、生きるために何よりも必要なのは、生きたいという強い意志です。それさえあれば、どんな苦しい状況も乗り越えて、未来へ進むことができるのです。人は落ち込んでいると、「自分には生きる価値がない」というように考えてしまいがちですが、そんな時はこう考えてください。

「価値があるから生きている」のではなく、

「生きているから価値がある」

人間は生きた芸術作品のようなもので、生きているうちに明るい色や暗い色、様々な色を塗り重ねて、ステキな作品に仕上がっていくのです。そうして作り上げられた芸術作品こそ、どんなものよりも価値が高いものになるのです。

「生きているから価値がある」

今、生きる意志を失いそうになっている人がいたら、この言葉を思い出してほしいです。

以上、夏秋でした。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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