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四つ葉のらーめんは怪奇現象

「うまいラーメンって、食べても食べた感じがしない。すぐにまた食べたくなる」

有田哲平

名言風です。
文字にすると変な構文ですね。

でもこれ共感します。
旨いものって食べながら未来を想起させるんですよね。

「あぁまた減ってしまった。
自分が食べてるのにどこに消えてるんだろう、まだまだ食べたいのに」って。
食べながらにして名残惜しさがこみ上げる、
不思議な感覚。
太古の人類とっては美味しいものにありつける機会って貴重でしょうし、きっとその残り香なんですね。

ということでラーメン四つ葉いきました。
5度目の訪問。

鶏→イリコ→蛤→鶏→つけそば→イリコ(今回)

特製イリコ+鶏飯

6度目でした。
レギュラーメニューではブラックとまぜそばを食べてないですね。
いつか食べます。きっと美味しい。

鶏とイリコ、この2つが推しです。
他では食べれない味がします。

とにかくスープが旨い。
イリコがグラマラスなスープ。洗練された、でも絞りすぎていないムキムキ感です。熊田曜子で例えると今よりも昔の感じに近い。ストイックすぎないまろやかさが魅力になってます。
イリコらーめんってこの肉付けが難しいイメージあるんですよね。ゴリ押ししすぎても、かといって弱すぎてもいけない。その点、四つ葉はふくよかさで上品なんです。イリコ以外の食材がうまいこと協調してくれてるんでしょうね。
ステージを見ればイリコがビヨンセばりに踊ってます。でもバックダンサーとか演出あっての成功なんです。イリコは大胆かつ謙虚でいるべきなんですね。

その上、イリコの旨味に負けないくらい醤油(タレ)が上等なんだろうなっていう下地の強さを感じます。
旨味がぶれない。
ベースでぐぐっと持ち上げてくれる、
縁の下の力持ちがそこにいます。敏腕プロデューサーここにあり。

麺は好みが別れるかも。
ガシガシはしない絡み重視な柔らかさで、香りや味もそこまで主張しないタイプ。
スープを纏って1人前になります。
麺だけならもっと旨いところはあるんでしょうが、
まぁそういうんじゃないってやつです。

ちなみにらーめんは「特製」を頼む派です。
卵と海苔がほしいので。私失敗しないので。

四つ葉は券売機の特製ボタンがデカめです。
最初は特製という名が標準装備なのかしらと思ってました。がしかし無印メニューもちゃんとあります。でも小さいので見逃す人は多いかも。
特製を食べてほしいんでしょう。ええ、食べますとも。

特製にする価値はあります。海苔入ってます。
チャーシューは半レアで、スープに浸かるとウェルダンに変貌。
卵はがっつりしみしみ味玉。黄身はしっかりめ。
メンマも香り強し。個人的には好みです。

イリコ系としては天下獲ってるのではという一品です。
旨すぎて、好きすぎて、声がでます。
形容し難い味です。
「銀座アスターのフカヒレスープみたいな旨味だね」
と例えて、共感されたことは一度もありません。

四つ葉に行くとスープも完飲するのが世の常。
気づいたらなくなってるんですよね。え、こわい。誰か飲んだ?という具合です。稲川淳二だったら怪談にできそう。もはや既に怪談になっているとか、いないとか。

まとめ
四つ葉は千鳥だけでなく有田哲平にも稲川淳二にも食べてほしいラーメン屋

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