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辞めさせないことではなく、働きたいと思える環境をつくることがEXであり、S級なHRに求められる役割である
2月7日(木)に開催されたS級HR 第1回@インキュベートファンド に参加しました!
前職で新卒採用を担当し、現職では睡眠データをもとに組織改善を促進するサービスを提供していることから、人事・労務などの『S級HR』は外せないテーマです。
一口に人事というと、採用が注目されがちですが、少子化、採用難、働き方改革など様々な側面において、労務の活躍やEXの考え方がこれまで以上に求められる時代だなと日々感じています。
いくらAIの時代が来ようと人のやることはあるわけで、従業員が定着しない、思ったような活躍をしてくれないというのは、企業経営に直接影響を与える因子と言えます。
採用してOKと一時点だけを見るのではなく、S級なHRになるためには、もっと長いスパン(=EX)を考えることが必要です。
EX(エンプロイーエクスペリエンス)は、従業員の面接の応募から退職・アルムナイ(卒業生)までの会社におけるすべての体験を意味する
主催である株式会社O:(オー)の鎌野さんから本イベントについて説明があり、始まりました!
コーポレート部門の仕事は、経営資源(人材・お金・情報・時間・知的財産)の獲得・適切な運用を経営陣と連携して実践することであり、中でも労務は「ヒトの運用」の専門家でなくてはならない。
この時代に大切なことは、「今いる社員の能力を最大限に生かすこと」
ピアリー森さん、O: 菅野さんからそれぞれプレゼンがあり、パネルディスカッション、ネットワーキングという流れでした!
ピアリー森 謙吾 氏
「エンプロイーエクスペリエンスの向上」
・従業員がなぜ辞めるのかを見るときに、従業員エンゲージメントが重要
・airbnbには人事部がなく、EXチームがある(社員の面倒をいろいろ見る部署)
・エンゲージメントはある一時点の点に過ぎないが、EXは時系列がある
・評価型からコーチング型へマネジメントが変わってきている
・ミレニアル世代が求めることに合わせてマネジメントも変化(パフォーマンス・マネジメント・サイクル)
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O:(オー) 菅野 明日美氏
「ネガティブな休退職を、睡眠で止める」
・良い会社とは?なんだろうかとずっと考えていた
・well-beingは1946年にWHOが憲章に記している
・EXは、「従業員にごきげんでいてもらう」ためのすべて
・体内時計の50%は遺伝で決まっている
・本業と作業の違いは、答えがあるかないか
・労働者の求める会社の姿が変わってきている(が、うまく変化できていないところにギャップが発生している)
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パネルディスカッション
○ well-beingが流行った背景は?
→人材の流出防止、会社が親のような役割を担ってきている?
○ ミレニアル世代は宇宙人?
→価値観も考え方も違う。今後はマジョリティになるので、無視することはできない。会社も合わせて変わっていくことが必要。
○ アルムナイ(卒業生、OBなど)?
EXは退職後もキャリアが続くことが大事で、接点を持ってくれる。
実際、私も前職を退職した際に「失敗したら戻ってきたら良い」と上司に言ってもらえたり、今年の年初に社長から「メシ行こか」とメッセージをくれたりして、嬉しいかぎりです。
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辞めさせないように様々な施策をすることも重要です。
ただ、施策の起点がネガティブであるよりも、どのような施策をすれば従業員がパフォーマンスを発揮して働けるか、そのような環境を構築することができるかというポジティブな起点の方が良いのではないでしょうか。
退職者を減らすための施策ではなく、EXを向上させると発想の起点を変えるだけでも、S級HRに近づけるのではないかと感じました。
(結果的に退職者を減らすことができる、もしくはアルムナイとして良い関係を継続できる)
大学を卒業し5年が経過しましたが、周囲の友人を見渡してみると、新卒入社の会社で順調に出世している人、新天地に転職をした人、起業した人などさまざまな環境で活躍しているなと思います。
そのような状況からも新卒で入った会社に骨を埋めるという考えも少なくなってきているのかなと。
実際に働くことで、異なる価値観を知ったり、働くという経験を自分のフィルターを通して蓄積していったりすると、就業経験のない学生時代に考えた入社したい会社という理想像と現実に乖離が生じることも仕方ないことです。
どちらが良い悪いではなくて、高度経済成長を支えた企業風土とミレニアム世代が会社に求めるものはかなり変わってきています。
今後、ミレニアム世代がマジョリティになっていくにつれ、会社も適応していかないと採用はおろか、事業の成長も難しくなってくるかもしれません。
結論、採用力も、EXも、S級労務も大事!!