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【栄養学】Q&A海苔はビタミンB12の不足を改善しますか?



今回の写真はつやのある美味しそうな海苔です。
日本人は昔から海苔を様々に食べてきました。海苔巻き、おにぎり、のり弁、海苔の佃煮など。
海苔には植物由来の食品には含まれていない唯一のビタミンであるビタミンB12をはじめ、鉄分やオメガ3脂肪酸を含むたいへん健康的な海産物です。

特にビタミンB12はビーガンの人のみならず、動物性食品も食べる50歳以上の人にも不足や欠乏が心配される重要な栄養素です。
ビタミンB12を補給しないと血球は異常になり機能不全が始まります。また神経細胞の膜構造も維持できなくなります。

そのため、疲労や食欲不振、蒼白、精神の錯乱、妄想、麻痺、指先や足先がピリピリする、歩行困難、体重低下、呼吸のトラブルなどが起こる可能性があります。
さらに欠乏症の主な兆候は巨赤芽球性貧血(悪性貧血)や神経障害(亜急性複合変性症)です。
初期の症状はほとんどの場合、ビタミンB12を少量補給するだけで改善されることが判明しているので、深刻な欠乏症の兆候が表れる前から補給することが重要です。

では海苔に含まれるビタミンB12は、欠乏症の予防に役立つのでしょうか? それとも体内で利用できない類似体化合物なのでしょうか?
今回は、海苔やその他の海藻、発酵食品、特定のきのこ、スピルリナ、クロレラなどがビタミンB12の供給源になるのかどうか、またB12は腸内で作ることができるのか、など多くの疑問を解明していきます。

概要:
Q. 海苔がB12の供給源になることが証明されていますか?
Q. 海苔や特定のキノコなどはB12の供給に有用ですか?
Q. 自然は私たちに必要な全ての栄養素を与えています。もしプラントベースの食事が本当に私たちに理想的な食事なら、サプリメントは必要ないのではありませんか?
Q. 発酵食品、きのこ、海藻、スピルリナからはビタミンB12が摂れますか?
Q. 「大腸の細菌から生じたビタミン B12 は、流れに逆らって上流の小腸にあるビタミン B12 の吸収部位まで移動し、そこで吸収され体内で利用される」という噂は本当ですか?
Q. 信頼できる食事やサプリメントからビタミン B12 を摂取せずに対処している人もいるという噂は本当ですか?
Q. 乳製品や卵を食べるベジタリアン、あるいは非ベジタリアンでもB12が不足するって本当ですか?
Q. クロレラは生体が利用できるB12が含まれていると聞きましたが本当ですか?
Q. ビタミンB12強化食品とは何ですか?
Q. B12のサプリメントはどの形態が効果が高いですか?
Q. B12のサプリメントはいつ摂るのが効果的ですか?
まとめ

Q. 海苔がB12の供給源になることが証明されていますか?
A. いくつかの植物由来の食品にはビタミンB12が含まれています。その多くが体内で利用できない不活性なB12の類似体化合物が含まれています。

ところが、2014年に発表された日本の研究では、特定の植物由来の食品に活性型ビタミンB12(体が利用できるB12)が含まれるものがあることが判明しました。

研究では、牛糞などの有機肥料を添加して栽培されたほうれん草の葉やテンペ、キムチ、発酵紅茶、乾燥シイタケ、クロレラなどに微量の活性型のビタミンB12も含まれていることを発見しましたが、一日の必要量を満たすのは現実的でないと結論づけています。

しかし乾燥した緑海苔や紫海苔(普通のシート状の乾燥海苔)を4g食べると、ビタミンB12の一日のRDA(推奨栄養所要量)2.4マイクログラムが供給されることが判明したと報告しました。
ただし、この研究で海苔の生物学的活性(バイオアベイラビリティ)を測定するために行った調査はラットの実験と6人のビーガンによる栄養分析という小規模なものでした。

結論として研究者たちは、藻類や乾燥シイタケなど植物ベースの食品をビタミンB12の供給源にする可能性を示唆しています。


Q. 海苔や特定のキノコなどはB12の供給に有用ですか?
A. トーマス・キャンベル博士が、つい最近2024年5月にビタミンB12についての記事をアップデートしました。その中に海苔についても説明しているので下記に要約します。

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