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脳腸肌口~肌

40年間も治らなかったアトピー性皮膚炎を克服された村松香さんに「脳腸肌口」シリーズの記事を書いていただいています。

「脳腸肌口」
脳腸肌口~健やかな毎日を手にするきっかけ
脳腸肌口的セルフケア
脳腸肌口~都合のよい選択をする脳
脳腸肌口~免疫を司る腸
脳腸肌口~肌は人間を包む最大の臓器
脳腸肌口~口 常在菌を味方につける
今すぐできる!脳腸肌口美人さんの十の習慣術


人間を包む最大の臓器
臓器と聞くと、体の内側にある心臓や肝臓などの内臓をイメージすると思います。
多くの臓器が体内にあるのに対して、外側に剥き出しになっているのが皮膚と眼球、この二つ。髪や爪も皮膚から変化したものなので、本質的には皮膚の一部と言えます。そして、全身を覆い、外界から内部を守ってくれているのが、最大の臓器である皮膚。
皮膚を広げると個体差はありますが、畳一畳分ほどの面積になり、重さは皮下組織を含めると体重の約十六パーセントもあるそうです。

お腹の中で脳と分岐した皮膚
四〇億年前に誕生した生命体に、最初に備わった器官は腸と言われています。その後、腸から進化する形で脳が作られたそうです。では、人間は母親の胎内で、どう進化を遂げてきたのでしょう。
胎児は妊娠八週目までは人間の形を形成するよりも先に、体の器官を形成している時期です。受精卵が分裂をはじめると、内胚葉、中胚葉、外胚葉の三つに分かれます。内胚葉は消化器系や呼吸器系に、中胚葉は骨や筋肉・血液になります。そして、外胚葉は脳神経と皮膚に分かれます。

こうした過程を経て、私たちは母親の胎内で成長し、この世に生まれてきました。まさに、生命の神秘ですね!

相互関係のある皮膚と脳
第三の脳と言われる皮膚ですが、外胚葉から作られた脳と皮膚には、密接な相互関係があるのはイメージできるかと思います。
また、皮膚の感覚は脳で処理されますが、皮膚の面積が大きく、たくさんの感覚器官があることから、脳に与える影響は非常に大きいことも明らかになっています。

例えば、脳にストレスがかかると肌荒れやアトピー性皮膚炎の症状が酷くなることがあります。また、チクチクする衣類を着ると、皮膚は脳に不愉快の信号を送ります。それとは逆に、皮膚のマッサージやスキンシップにより、脳がリラックスし、心身の安らぎを得ることもあります。

肌力が育つ「引き算の美肌法」
健やかな肌、美しい肌とはなんでしょうか? 定義は人それぞれだと思いますが、私は、皮膚の機能が正常に働いていることだと思います。
なぜなら、新陳代謝、経皮吸収と排泄、自己再生と修復などがスムーズに働くことができれば、肌のキメも整い、潤いが保てるからです。肌本来の力が強化できれば、外側から栄養や保湿成分を余分に補わなくても美しい肌を手に入れることができます。まさに、「引き算の美肌法」です。

この「引き算の美肌法」は、私がアトピー性皮膚炎から脱出する当時、試行錯誤しながら始めたもので、皮膚の常在菌を育てる美肌法でもあります。
皮膚には腸と同様に、常在菌が棲息し、体や皮膚を外敵から守る働きをしています。この常在菌、特に善玉菌が過ごしやすい環境を整えてあげると、善玉菌は活発に活動し、日和見菌は善玉菌に加勢してくれます。

皮膚の常在菌について知らなかった頃は、手や家中を消毒していました。これでは良い菌まで殺菌してしまい、皮膚の免疫を下げてしまっていました。
また、同様の観点から、お風呂で石鹸やボディソープを使うことを減らし、衣類を洗う洗濯洗剤も見直し、入浴後の保湿まで手放しました。

現代人は清潔にしすぎるがゆえに、常在菌の力を奪っているのだと思います。

村松香

村松香さんは、自然療法とナチュラルハイジーンの栄養学を深く学び、40年間も治らなかったアトピー性皮膚炎を克服されました。
村松歯科医院内で食事のアドバイスを始め、甲府市の家庭学級講座、倫理法人会や、民間団体の主催するセミナーなどで講師を務めその傍ら、合同会社 村松歯科笑店を営み、健康イベント、リトリート体験会等も行っています。
https://www.muramatsu-shikashoten.com/



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