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4年ぶり開催!硫黄3島クルーズ②~硫黄島周遊・北硫黄島周遊から下船まで~

こんにちは!
硫黄3島クルーズ参加談、今回は硫黄島&北硫黄島周遊編です。

前半の南硫黄島周遊編はこちら


硫黄島周遊(7/1 8:30~10:20)

南硫黄島を離れ、おがさわら丸は硫黄島へ向かいます。
硫黄島の周遊は1周だけなので、見逃すまいと目に景色を焼き付けます。
南硫黄島とはがらりと変わって、なだらかな形です。
近づいてくると硫黄のにおいが風に乗って漂ってきます。

硫黄島の最高峰は激戦地の1つ、摺鉢山の172m。
暑い中、自衛隊隊員の方が手を振って迎えてくださいました。

硫黄島は太平洋戦争時の強制疎開前は6つの集落があり、人口も1,000人を超えていました。
現在の荒れた海岸にはその面影はなく、あちこちで噴気がのぼり、朝9時には32度近い気温になっていました。
硫黄島は現在も世界で類を見ない速度で隆起し続けており、1日に何度も地震が起こるそうです。
海岸線には沈没船が海岸に打ち上げられたようになっていましたが、かつてはこの沈没船も海上に見えていたとか…。

画面右の噴煙が見えますでしょうか…

各島を周遊するタイミングで、船内放送で島のことや植物・海鳥の解説が流れますが、
硫黄島周遊の時間は、遺骨収集事業に参加経験のあるガイドさんのお話を聞くことが出来ました。

私が硫黄島のことを知ったのは2006年公開の映画「硫黄島からの手紙」でした。
内容や観に行ったときのことはよく覚えていますが、本や映画で知識があっても、
実際にクルーズに参加することで「百聞は一見にしかず」を体感した思いです。

船で近付くだけで暑いこの環境下で豪を掘り、戦った若者たちがいたこと、いまだに1万人以上の遺骨が眠っていること、今でも遺骨を収集している方がいること…

実際に島を見て、暑さを体感して、上陸経験者のお話を聞くと、いろいろな気持ちがこみあげてきました。
島を離れる前に、乗船者全員で献花をし、汽笛とともに1分間の黙とうをします。

硫黄島を離れ、おがさわら丸は北硫黄島へ向かって行きます。

日の出前からデッキに出ている方が大半ということで、
硫黄島周遊のタイミングでは、普段は無い「船内移動販売」もありました!

暑いデッキで生ビールを飲んだらおいしいだろうな~!という写真です。

一瞬も目を離せないクルーズですから、軽食や飲み物の移動販売はありがたいですよね。
冷やしパインが飛ぶように売れていました。

硫黄島周辺ではあまり海鳥を見つけられませんでしたが、お隣だったバードウォッチャーの方に、硫黄島周辺にいたシロアジサシの写真を見せていただきました!目がきゅるっとしていてかわいかったです。小笠原諸島への飛来は稀なんだとか!

北硫黄島周遊(7/1 11:55~13:05)

最後は北硫黄島へ。周遊の開始が11時55分なので輪をかけて暑いです!

北硫黄島の標高は792m。
標高が高くて崖に囲まれているので、パッと見の印象は南硫黄島と似ています。
見た目に違わず以前は似た環境だったようですが、北硫黄島には人間が定住していた歴史がある、という大きな違いがあります。

北硫黄島も南硫黄島と同じく何度か上陸調査が行われていて、調査に参加したガイドさんが船内放送で解説をしてくださいました!
解説を聞いた後だと、植生をはじめとする環境の違いに着目して船内展示を楽しめたりと、興味が深まります!

北硫黄島も山頂までくっきり見えました。

北硫黄島は一部(もちろん他と比べて、ではありますが)なだらかな地形もあり、
大正時代は約200人の島民がいて、当時は小学校もありました。
なんと毎朝山を越えて通学していた生徒さんもいたようです!

中央に見える崩落地の少し右手側に石野村跡地があります。

北硫黄島にはアカアシカツオドリの営巣地があり、自力でもたくさんの海鳥を見つけられました!
ひらひらと飛んでいるアカオネッタイチョウがかわいらしかったです。

北硫黄島をあとにすると、おがさわら丸は母島近辺を通りつつ父島に戻ります。
朝早くから暑いデッキにずっと立っていたので私はぐったりでしたが、バードウォッチャーの方はまだまだデッキに残ってカツオドリなどを撮影していました!
折り畳み椅子持参の方も多くいらっしゃって、賢いなあ…と。

南硫黄島や北硫黄島を見てきてしまったので、
父島母島最高峰の乳房山が小さく見えてします。


18時30分に二見港に入港して、本クルーズは終了です。
下船の際に、解説員の方直筆の振り返りのカードを受け取りました!

まとめ ~周遊中にあると良いもの~

基本的にはずっとデッキにいるので、小さなボディバッグにまとめておくと安心です。
バードウォッチャーの方はプラスでカメラなので大荷物ですね…。

  • 紫外線対策グッズ(UVカットパーカー+帽子+サングラスがおすすめです。)

  • 汗拭きシート・日焼け止め

  • 飲み物(この時期なら周遊1回につき1リットル以上をおすすめします。)

  • モバイルバッテリー

  • 現金

  • (あれば)双眼鏡…海鳥のことが分からなくても、解説の楽しさが段違いです。

  • (あれば)折り畳み椅子


最後に

学生時代の平和学習は戦争の恐ろしさを伝える面がどうしても強く、あまり得意でない方も多かったと思います。
硫黄島と聞くと上陸戦の歴史を1番に思い起こす方が多いかと思うので、参加を躊躇ってしまうかもしれませんが…
硫黄3島クルーズはそういった歴史の体感のほか、海鳥やイルカのウォッチングなど、楽しい要素もたくさん詰まった濃い時間を過ごすことができるクルーズです。

強制疎開前の人々の暮らしや、南硫黄島・北硫黄島の豊かな自然環境などを見て知っていくと、もっと知りたい!という気持ちがどんどん湧いてきました。
月並みですが、とても貴重な経験をできた1日でした。
島民の参加者が多いことにも納得です。

小笠原自体がなかなか行くことが難しい場所ではありますが、
また硫黄3島クルーズの実施がある際は、ぜひたくさんの方に参加していただきたいなと感じました。

また硫黄3島クルーズが実施される平和が続くことを願って。

次回のnote投稿でお会いしましょう!
読んでいただきありがとうございました。


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