人生はせい欲。
人生の全て
わたしの人生そのものを言語化したかのような動画に出会った。
自分の下手くそな文章で書くまでもない、全てがこれだ。↓
全ての悩みを突き詰めれば性的欲求。
痩せたい欲求も過食も抱かれたいからで、幼少期与えられなかった愛情や父親の愛がわからず苦しむのも抱かれたいから。
わたしの人生は10分の動画で説明のつくちっぽけなモノ。
セックスがしたい。
もしも親が離婚せず、帰宅すれば両親がいて相談できるような家庭なら、わたしは今どうしていたんだろうか。
ダイエット
約2週間、食欲が落ち着くまで気にせず食べた。
これまで母親とでかけてもわたしの許容できる食事が中心だったのを、ただ好きなように。
クレープ、お寿司、親子丼とうどんのセット、マルゲリータピザ、石焼きご飯、パフェ。
罪悪感はしっかりとやってきて、結局は泣いてしまうから、全てに満足することはなかったけれど後悔はしていない。
後悔はしていなくても、ダイエット中のランニングや節制をしている自分とどちらが好きかといえば後者。例え結果がでなくても、頑張れている自分は心地よかった。
泣いて縋りたくても他でもない自分しか人生を変えることはできない。罪悪感なく生きるため、再スタートした。
サッカー
太ったときのストレス要因にサッカーがあった。
仲間のみんなに会いたくない。醜い姿でスタジアムにいたくない。
嫌なら行かなければいいなんて簡単な話しではなく、自分自身が嫌いなだけでサッカー仲間もスタジアムも大切で大好き。この矛盾が苦しかった。
いつもなら週末の試合を楽しみに1週間の仕事をがんばるのに、「あと1つ。あと1つ行けば終わる。」と苦手ノルマを達成するかのように、最後であることが救いのように過ごしていた。
そんなサッカーも今シーズンは残すところあと1試合。それも、最終戦の結果によっては応援するクラブは降格し、カテゴリが下がる恐れがあった。
最終戦当日。
朝4時に起き、いつぶりかのメイクをすると敵地であるスタジアムへ。
サッカー仲間のみんなと住む県が違うわたしは現地集合。
前回の試合はみんなと会うのがあまりにも辛く母親とスタジアムの隅っこで観たこともあり、久々のサッカー仲間は素直に嬉しかった。会いたくないという自己嫌悪に支配されず、会えて嬉しいと感じた自分の成長もまた嬉しかった。
ポジティブになれたもう1つの要因は対戦相手。
相手はビッククラブであり、”因縁”とまではいかないけれど最も熱くなれる相手。それも今年をしめる最終戦となればさらに雰囲気は熱かった。
Uくん
そんな相手クラブのサポーター(ファン)に、Uくんという知人がいる。
出会いは2年前のマッチングアプリ。年齢は忘れたけれど大きな差はなかった記憶。
Uくんからのいいねではじまり、プロフィールにはJリーグのことが書かれていたことで共通の話題にメッセージは盛り上がった。
ただ、当時はタイミング悪く冬のオフシーズン。
どうせ会うならスタジアムに行きたかったわたしはラインの交換をしながらも次第に連絡をとらなくなり削除する。
2か月後、新シーズンが開幕すると同時にUくんのことを思い出し、連絡先とっておけばよかったなんて後悔していると心の声が届いたかのように連絡が来た。
「サッカー行ってる?」という話題から始まり、一緒にスタジアムへ行く計画はすんなりと進み、元々興味があったUくんの応援するクラブの試合を観に行くことが決まった。
サッカー観戦まで数週間。スタジアムしか頭になかったけれど気づけば桜は見ごろを迎えていた。
「お花見いこー。」
深い意味もなく退屈しのぎにラインを送るとフットワークもノリも軽いUくんからはすぐに「行こう。」と返事が来て、これまたとんとん拍子に、サッカー観戦より早い週末のお花見が決まった。
隣の県に住むUくんは車で迎えに来ると言ってくれたけど、わたしが電車で近くまで向かい合流。
大きなSUVに乗っていることも、180センチ超えの身長も、塩顔も写真通りで好みだった。
目的地に着き車を降りる。
河川敷に続く桜並木はちょうど満開。
他愛もない話しをしながらゆっくりと往復して、まだ時間があるからとショッピングモールに移動し買い物をし、駅まで送ってもらい解散。
女の子慣れしているようで楽しかった。
次に会ったのは念願のサッカー観戦。
Uくんの車でスタジアムに着くと、事前にラインで話した通りユニフォームを借りた。ゲレンデマジックならぬスタジアムマジック。Uくんの応援するクラブは特にビジュアルがかっこよくてどきっとした。
取ってくれた席はメインの最前列。陸上トラックのないサッカー専用スタジアムは選手が近く、臨場感たっぷり。絶対高い席なのに、チケット代は最後まで受け取ってくれなかった。
試合結果も申し分ない大量得点の大勝利。PKまで拝めた。
わたしに合わせて静かに見ていたUくんがPKが決まった瞬間はぐっとガッツポーズしたのがまたよかった。
ここまでは、よかった(笑)
Uくんとは全く大した関係ではないため、感動を残したこのサッカー観戦以降は簡潔に書く。
スタジアムを出ると居酒屋で軽い食事を取り、軽くドライブ。
公園の駐車場に車を停め、車内のディスプレイでサッカーを観る。そこで器用に甘えられ、男女の雰囲気になった。
キスすらしていないけれど、そうなるのも時間の問題だなって空気。
その日こそ何もなく終わったけれど、一度甘い雰囲気になった男女は早い。
翌週の金曜にはどちらからともなく今から会おうと切り出し、お互いの中間地点で待ち合わせ。
合流したのは23時頃。
Uくんの車に乗ると、「どこ行く?」と聞かれた。
カラオケ?ボーリング?と候補をあげるUくんに首を振り「サッカー観よう。」とだけ言う。
「俺が決めていいの?」
「うん。」
「お酒飲んで観るか。」
「やったー。」
遅くまで開いているスーパーでお酒とおつまみを買い、車は吸い込まれるようにホテルへ。
自信のなさからひどく諦めの早いわたしは、何も言われてもないし何も始まってもいないのに自分から”そういう”方へと舵を切った。
カラオケとかボウリングに行っていればよかったのかな。いや、やっぱり時間の問題だったよね。
ホテルでサッカーを観て、お酒を飲んで、キスをして、シャワーを浴びてセックス。
前置きが長くなったそのUくんが今回の対戦相手。
今年に入り2回ほど会ったけど、最後からは半年近く経っている。
「最終戦来るよね。」とラインで話していたから、試合の前後で会うだろうなと数週間前までは楽しみだったのに、前回~今回の記事の通り過食でどっぷりと落ち込んでしまった。
会いたいのに会いたくない。
Uくんからまたラインが来たとき、会えない言い訳をするのも辛くて逃げるようにブロックした。
当日、スタジアムへ向かっていると、今回無理でもまた会えるかもしれないと思考が変わり電車の中でブロック解除。
すると、またしても見透かされたかのように「試合前ホテル行こうよ。」とラインがきた。
どんなスケジュールだよと苦笑しながら、席取りのために時間がなく既に向かっていると伝える。
「なら試合前は厳しい?」
「厳しい!太ったから痩せてからあおWWW」
「気にすんなって。」
数時間後、スタジアムに入場し、選手のアップが始まるまで時間を潰しているとスタジアムで会おうと再度連絡が来た。
ヤらなくても会う気になるんだ、と内心驚く。
5万人以上が来場したスタジアムは混雑するうえ、敵対サポーターはゲートも違う。合流できそうな場所に移り、こちら側に来てくれるというUくんに現在地の写真を送るとほどなくして彼は現れた。
え~~~~~~~かっこいい~~~~。
180センチ以上の身長は人ごみでも分かりやすく、わたしのクラブとまた違う雰囲気のユニフォーム、タオルマフラーがとってもサマになっていた。
うん。やっぱりスタジアムマジックがすごい。
いつかサポーターとお付き合いしたい。
順位が低く降格しそうなこちらのクラブを「今日降格したら、来年はスタジアムで出会えないんだから。」なんていじられて笑った。
10分程度話し時間が来るとお別れし、座席に戻る。
どんな関係であれ、誰にも会えないくらい落ちていた自分が今まで通り笑えたことが嬉しかったしサポーター同士の交流は楽しかった。
会うとか食べるとか当たり前のことがとっても難しい人生だから。
◇
今年最後の90分は本当に楽しくて、熱くて、大好きなクラブは降格を免れた。
来年もトップリーグで戦える!!
2年連続関東・関西のスタジアムを制覇したいし、今シーズンは平日開催や台風の影響で行けなかった広島と名古屋のスタジアムにも行きたい!もちろん大好きなサッカー仲間と!
スタジアムが生きがいの自分には長くて寂しい2ヶ月のオフシーズンが始まる。
スタジアム欲とセックス欲を上手く満たして同じ悩みに飽きよう。