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【補足記事】「君に絶対漫画の同人誌を出してもらいたいッ!!」を読んでもっと突っ込んだお話作りをやってみたいと思った人への補足

先日の記事が100いいね超えましてありがとうございます!

なんか「漫画や同人誌を描くのが初めての人向け」に書いた記事のつもりだったのですが、意外とプロ・セミプロの人や同人誌をそれなりに描きなれてる人にも見てもらってて恥ずかし~~~っ!という気持ちです。

そういう人はもっと上手い人の話聞いた方がええぞ…藤田和日郎先生の本とか山本弘先生の本を読みなッ!


あの記事は「起承転結も三幕構成も考えんでええ!テンプレ通りにやってみてくれ!できるから!」って暴論だったのですが、そのテンプレ自体はしっかりロジックの上に作ったつもりです。そのへんを少し説明しようかなと思います。


「起承転結」か?「三幕構成」か?

Q.漫画のために勉強するなら日本式の「起承転結」か、ハリウッド式の「三幕構成」、どっちがいいかしら…?

A.どっちでもいいよ!!
なぜならどっちもやってることは結局同じなので。

おっ…投げやりすぎるぞ…でも、ごめんねこれ本質情報だから…。

あのテンプレはこんな感じで「逆転型」の感情曲線(後述)に沿って作っています。

うろ覚えで書いたので前の記事に書いた図と微妙に違ってるかもしれん(ごめん)。感情曲線の「逆転型」、すごくお話の出来事作りやすいと思うので初めての人におすすめ

お話づくりは日本式の起承転結もハリウッド式の三幕構成も結局やってることは同じだと思います。上の感情曲線に当てはめたものを見てもらえるとわかるのですが、お話の山谷を、どういう流れが発生するかの「道なり」で分けたものが起承転結で、どういう転機が訪れるかの「高低差の頂点」で分けたものが三幕構成です。多分。持論だから間違ってたらごめん…。自信ないなってきた…。

だからどっちを選んでもそんなに変わりはないと思う。

強いて言えばお話を考えるとき、各パートの大まかな流れを考えるほうが簡単だな~って人は起承転結を、こういうでかい出来事をきっかけにお話が動く!って転機を考えるのが得意な人は三幕構成を使うとやりやすいんじゃないかな。

あと入門書が自分にとって読みやすいかどうか。
ハリウッド式の本を読んだときに翻訳文体がいまいち回りくどくて読みづれ~とか、日本式の本に対して言ってることはわかるけど細かいこといいすぎてて読みづれ~とかあると思う。
シド・フィールドSAVE THE CATがいまいちピンとこなかった人はシナリオの基礎技術とか物語のつくり方読むといいと思うし、逆も然り。

学べる事の本質自体は共通しているので自分にとって理解しやすい表現をしてる方を読めばいいと思う。

なお、筆者はポンコツ野郎のクソザコナメクジなのでハリウッド式も日本式も両方何冊か読んでもよくわかんなくて、シナリオ・センターの講座毎週通って毎週宿題やったり大塚英志先生のストーリーメーカーの言う通りにお話作ったりしてみて手を動かして初めて理屈がちょっとだけわかった
理論武装するだけではダメ、やみくもに手を動かすだけでもダメ。理論を身に着け実践して初めて形になるんだなあ、あたりまえ体操。


「感情曲線」ってなに?

Q.さっきからちょくちょく出てくる「感情曲線」ってなに?
A.お話を読んでるときの気持ちのテンションの上げ下げをグラフにしたものです。読者をヒャッホーさせたいときは高くして読者をズーンとさせたいときは低くしよう。

ただ、これねえ!!!文献によって「キャラクターの感情」って書いてる時と「読者に与える感情」って書いてる時があってどっちとも取れるのがむずかしいんだよな…読者にキャラへ感情移入させるためのラインなのでどっちも間違いじゃないんじゃないかな…とは思う、よっぽどテクい作品以外は主人公の気持ちに読者が共感できるように作られているので基本両者はリンクしていると考えると良いかもしれません

個人的には起承転結や三幕構成よりはこっちが大事だなと思っている。お話をどういう読み味にしたいかの地図そのものだから。
この地図こそが先にあって、起承転結や三幕構成はどこの山小屋で休憩するかとかここの坂はキツいから装備を整えていこうとかの「登山の予定」みたいなものだと思う。

で、このテンションの上げ下げはハリウッド式でも日本式でも数こそまちまちだけど大体いくつかのパターンに収斂するよ!と書かれている。カート・ヴォネガットとかもそう言ってる。直接グラフが載ってない教本でもお話の「パターン」「型」という形で登場することが多い。

海外での研究ではこの6パターンが定番だねって言われている。

「The emotional arcs of stories are dominated by six basic shapes | EPJ Data Science」より引用
https://epjdatascience.springeropen.com/articles/10.1140/epjds/s13688-016-0093-1

「君に絶対~」の記事では先述した通り「逆転型」を使った(上の図だと上段中央のグラフ)。詳しい型の名前とかはこの記事が説明してくれてるので任せた他人任せすぎるだろ。

逆転型はわかりやすく大きな困難にぶち当たってテンションが下がって、わかりやすく逆転大勝利のハッピーエンドになるので初めてのお話づくりにはちょうどいいと思うし、お話的にも盛り上がるので完成したときに楽しくお話が作れた!って実感が得やすいと思う。

これを理解しておくとお話をどんな読み味にするかを自由に操れるようになると思う。

筆者は…「最終的にハッピーエンドにするならなんぼ主人公のこと曇らせてもいい」みたいな構造のお話が好きなので馬鹿の一つ覚えのように逆転型やりがち。性癖なんだから仕方ねえだろ…!

極論、この感情曲線という人の心の動きの地図を持って起承転結や三幕構成といった旅程表でうまく山登りをしよう…というのがお話づくりだと思っている。

実際に色々具体的に解説してくれている本を読んでみたくなった方は以下のような記事も書いていますので参考までにどうぞ。


いうて理屈知らなくても出来るやつは出来るんだよな…

これまじ、理屈とか知らなくても好きな作品をただ真似してみただけだったりトライ&エラーの中で自然に身に着けてる人がうじゃうじゃいるのが創作の世界で、こえ~やべ~とおもう。

そういう人にどうやってやってるのか聞くと
「なんとなくだよ!書いてみたら書けるよ!」
みたいなこと言う。
だからそれができないんだって~~~!

筆者はできなかったサイドの人間なのでそういう創作マッチョイズムが好きじゃない。「どうやってるの?」って聞かれたら「あくまで自分はだけど、こうやってるよ」って教えてあげられるようになりたい。

テック畑の「技術ブログ」という文化が外から見ててスゲー好きだ。
よくわかんねえエラーメッセージが出てきたときに頭抱えながらググると「備忘録として書き残しておきます」って同じ困難にぶち当たったけど解決した人が書き置きしてくれてるアレ。筆者はゴリゴリの文化系だけどウィンドウズのエラーとかで何度かああいう「備忘録」に救われた。

どこかの知らない誰かのためになにかを残して、それが実際誰かのためになってるのすごくかっこいいし文化的だなあと思う。

創作の世界は最終的には個性や感性が物を言うのはたしかに事実なんだけど、技術でなんとかできる部分も結構あるだろと思っているので、なんかそういう「備忘録として書き残しておきます」の記事が自分も書けたらいいなと思ってやっています。

まあ自分もまだまだ勉強中なのでもっといいやり方とかあるかもだし、この記事も間違ってるかもな!(台無し)

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ネームの話もしてくれ〜!!ってお声を結構いただいてるのでそのうちします、ただ書くこといっぱいあるので結構先になるかもだしうまく説明できる自信がないのであまり期待せずお待ちください…。

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